午前10時から午後5時まで、終日、参議院有事立法特別委員会に出席。午前中は40分間の質問に立った。法案の内容に関する議論はすでに出尽くした感がある。敢えて「田中均外務審議官問題」を取り上げた。




 前回のレポートにも書いたが、個人攻撃をすることが目的ではない。が、田中均という外務官僚の「官僚としての役割」を逸脱した言動、行動によって、日本の対北朝鮮政策の政策決定プロセスが歪められているという事実は看過出来ない。この点について政府(外務大臣)の姿勢を厳しく追及した。北朝鮮問題は日本の安全保障にとって死活的に重要だ。一人の外務官僚の個人的なナルシズムやヒロイズムで左右されるようなことがあっては断じてならない。




 川口大臣の答弁は、「日本の北朝鮮政策の政策決定には全く問題がない」というものだった。川口大臣、本当にそう思ってるんですか?北朝鮮に対する対応をめぐり、官邸内や外務省内の意見対立が顕在化している。これだけでも異常事態だ。そしてこんな状況は、日本の国益にとってマイナス以外のなにものでもない。




 同僚議員の中には、「外務大臣は政治家じゃないからダメだ!」とか「外務大臣を変えたほうがいい!」という声も多い。が、自分は必ずしもそう思っていない。環境庁長官の頃から注目していたが、川口大臣には能力もネットワークもある。とても真面目な人柄だし、使命感だってある。が、さすがに「有能な官僚」のスタイルは、大臣としてそろそろ限界だ。外交政策全般、特に対北朝鮮外交に関しては、外務大臣には全く実権がないように映る。ここらでモードチェンジしたほうがいい。川口さん、正念場ですよ!




 午後2時30分。筆頭理事の許可をもらって有事立法特別委員会を抜け出した。自民党本部で行われた三部会合同会議で、外為法改正案についての三回目の審議に臨む。結果は、全会一致で了承。ふう、ようやく最初のハードルを越えた。政治家としての突破力を試された戦いだった。もちろん、5人の力を結集した成果でしょう。




 まだまだ議員立法の前途は多難だ。まず与党内調整、さらには政調審議会・総務会での審議というプロセスが待受けている。粘り強く、かつスピーディーに障害物をクリアーし、今国会での成立を目指したい。




追伸:

塩崎添久金融・財政部会長どの。見事なお裁きでした...謝謝!