夕方。国家戦略本部の会議を途中で抜け、タクシーで東京駅へ。午後6時の新幹線をキャッチした。前橋市の某市会議員のご尊父の通夜に顔を出し、マッハで高崎駅へ戻る。予定していた午後8時25分発の東京行きには、ギリギリ間に合わなかった。




 次の新幹線まであと20分以上ある。駅の中のミスター・ドーナッツで紅茶とドーナツ(フレンチクルーラー)を買い、店内のテーブルに座ってパソコンを開いた。ふうむ。特に甘党ではないが、フレンチクルーラーはふわっと軽くて美味しい。




 お、ギター・ケースを持った若者が店の前を通り過ぎた。そうだ。初めてフォークギターを手にしたのは中学生の時だった。最初にコードを覚えた曲は...たしか吉田拓郎の「結婚しようよ」だったと思う。サイモン&ガーファンクルの歌も練習した記憶がある。タクローは70年代日本フォーク界の偉大なる旗手だった。「イメージの詩」なんて鮮烈だった。




 そのタクローがいろんなトラブルに見舞われ、立ち直った?直後に発表したのが「明日にむかって走れ」というナンバーだった。なぜだろう。最近、移動中の列車の中でこの歌のフレーズをよく口ずさんでいる。「言い訳をする前に走れ」「肩に背負った罪をいつか開放しろ」といった言葉のメッセージだった。そう、政治家として背負った世襲議員という「原罪」を、いつか「解き放てる」日が来るだろうか。




おっと。こんなこと考えているうちに、発車時刻が近づいてきた。夜10時からの東京のミーティングには少し遅れそうだ。