午前9時から、議員会館の挨拶回り。弔電や香典、お花をいただいた議員の事務所を一つ一つ訪ねて、お礼を言う。約一時間で参議院会館分を片づけ、午前10時の外交防衛委員長との打ち合わせに向かう。そのまま10時半から理事会。続けて10時40分から外交防衛委員会に出席した。




 参議院会館地下にある食堂で早めの昼食を済ませ、12時から挨拶回りを再開。参議院自民党の幹事長室、議員会長室、議長室、国会対策委員長室、議員運営委員長室をスラロームし、さらに衆議院議員第一会館と第二会館を回り終わったのは、午後1時過ぎだった。その後、会館事務所であちこちにお礼の電話をかけながら、様々なミーティングをこなした。




 夕方。議員会館事務所で、東京の女性秘書と話す。彼女とこんなに本音で会話したのは、初めて?かもしれない。ちょっと反省。これからは、時々、こういう機会を設けたい。山本事務所は、社員9人の中小企業だ。社長は、一人一人の部下をもっと大切に考えねばならない。




 自分で言うのもなんだが、正直で分かりやすい性格だと思う。スタッフを選ぶ基準もシンプル。もちろん能力があることにこしたことはない。が、世の中には、頭のいい人、仕事の出来る人なんて実は山ほどいる。要は、その人間と「一緒に何かをやりたい」と思うかどうかだ。




 現在のスタッフは皆、一長一短あるが、気に入っている。マネージャーとして悪いところがあれば注意するが、秘書(身内)の悪口を言われるとムカムカする。「こちらは、ぜひ一緒にやりたいと思っている。欠点だらけでも、山本一太という人間を好きになれるか?自分のやり方についてこれるか?一緒にやりたいと思うか?」と尋ね、「イエス」という答えを受け取って雇ったメンバーだからだ。政治家こそ、リスキー・ビジネス(不碓実な仕事)の権化のようなもの。いつバッジを失うか分からない。せめて、自分が好きだと思う、自分を好きになってくれる人間と仕事をしたいと思うのは、当たり前でしょう。




 ここ一ヶ月間、政策秘書候補と集中的に面接を重ねてきた。何人か、一緒に仕事をしたいと思える候補者にも出会った。ただ、10月中の採用は少し先延ばしすることにしたい。母の葬儀の後で、いろいろと整理しなければならないこともある。新しい政策秘書には、落ち着いた状況下で仕事を始めてもらいたいと思っている。




追伸:

 昨晩、葬儀に参列するため赴任地のオランダから急遽帰国した姉夫妻と、東京で夕食をともにした。夫婦4人でいろんな話をした。この二番目の姉は、某大手航空会社に務めていた時に知り合った現在の義兄(会社の同僚)と結婚し、半年ほど前からアムステルダム支店勤務となった夫とオランダに滞在している。姉は、母の急病の知らせを受け、二ヶ月ほど前に帰国。毎日、朝から晩まで、病院の母の傍につき添ってくれた。最後はほとんど泊まりこみの状態だった。現地では特に仕事の忙しい時期だったらしい。義兄も一人で大変だったろう。二人には本当に感謝している。




 上の姉(長女)は、群馬県で政治家(元県会議長)の妻を見事に演じている。選挙区の評判は抜群。もし男だったら(別に女でもいいと思うのだが)、亡くなった父の後を継いで政治家になっていただろう。山本一太より政治センスは優れているかもしれない。ハートと肝っ玉の大きさは母親譲りだ。どちらかというと、長女と長男があまり細かいことを気にしない母の性格を受け継いだ感がある。二番目の姉は(優しいが)、かなり繊細で神経が細かい。




 そんな次女の母に対する心遣いには(正直言って)感動した。身内ながら、こんな優しい人間にはほとんど会ったことがないと思った。精神力だって大したものだ。そう話すと、妻が、「その優しさは、亡くなったお母様に似たのよ」と言った。なるほど、「おっかさんのDNA」は、皆の中に生きている。