午後の葬儀をはさんで、朝から晩まで選挙区を動き回る。桐生市で行われた群馬県商工会議所創立50周年の代議員大会には、ギリギリに飛び込み、挨拶をした。

 さて、最近よく地元の支援者から、「一太さん、知事になるつもりはないの?」と聞かれる。冗談半分で言っているケースがほとんどだが、真剣に出馬の意向を探っているのかなと感じる時もある。特に、日頃から尊敬する新進気鋭の経済人あたりがら真面目な顔で言われたりすると、ちょっと嬉しかったりして。そういえば、先日、某新聞の群馬版に掲載された来年の知事選挙の記事の中で、潜在的な?候補者の一人として名前があがっていたらしい。(ホンマかいな?)少なくとも、「山本一太に知事がつとまる」と思ってくれている(買いぶってくれている)人がいるというだけでも、驚くべきことだ。光栄です。

 もちろん、そういう気持ちは全くない。こんな未熟な人間に知事のようなポストがつとまるはずがない。加えて、県内に「山本知事待望論」が彷佛として起るなどという幻想も持っていない。そんなに、うぬぼれ屋じゃありません。有権者の気持ちに全く鈍環なそこらへんの国会議員とは違う。それよりも何よりも、国会議員として、あと5年の間にどうしてもやりたいことがある。

 現在の知事は、真面目に、手堅く実績を積み上げているように見える。が、県内を回?ていると、ここのところ知事に対する批判の声がやけに耳に入ってくる。他の候補者を擁立する動きがあるとかないとかいう噂も、あちこちで聞く。なぜだろう。県政に直接携わっているわけではないので、詳しい事情は分からない。

 自分が当事者になることはないので、安心してコメントしたい。来年の知事選が、仮に現職対新人という構図になったとしても、対抗馬が、組織選挙に頼るタイプ、すなわち一般の県民にアピールする魅力のない人物だったり、地元出身の官僚といった候補者なら、現職知事の牙城を揺るがすことはけして出来ないだろう。もう、そんな時代ではない。

 波瀾があるとすれば、たとえば市民グループや有力な若手経済人が、30~40代の若くて魅力ある候補者を発掘し、擁立した時だけではないか。まあ、群馬県の政治風土では、そういうことはなかなか起きないでしょう。

 来年の県会議員選挙、知事選挙、さらに翌年の参議院選挙、そしていつあるか分からない衆院選挙では、新しい政治の流れが出てくるだろう。上州にも世代交代の波が確実に押し寄せているようだ。しっかりウォッチしていこう。