朝7時の成田エクスプレスで新東京国祭空港へ。午前10時40分のアシアナ航空でソウルに飛んだ。目的は韓国の与党からソウル市長選に立候補している親友のキム・ミンソク議員を応援すること。韓国の法律では、外国人の選挙応援を禁じているようだ。どこまでどういう支援が出来るかは分からないが、約束は守らなければならない。とにかく、様子を見に行くことにした。




 先日、パネリストとして出席した東京大学5月祭日韓交流対談を企画し、さらに毎週、司会を務める政治セミナーにもボランティア・スタッフとして参加してくれている東大生グループ4名(院生3名、大学生1名)と友人のミュージシャン1名が急きょ同行することに。インチョン空港で迎えてくれた選挙対策本部の韓国人スタッフ(なんと慶応大学に留学中)と合流し、ミンソクがアレンジしてくれたミニ・バスでソウル市内へ向かう。




 市内でランチをすませ、再びバスで走る。間もなく、前方にカラフルな別のバスが現れた。さっと乗り移ると、中はさながら作戦本部。選挙スタッフに囲まれたミンソク氏とガッチリ握手した。連日、殺人的なスケジュールで動いていると聞いていたが、その割には、少しも疲れを感じさせない。自信に満ちた、いい表情だった。「忙しい中、ありがとう!今日は二つのイベントに参加してほしい。」簡単な日程表を指差しながら、自ら英語でスケジュールの説明をしてくれた。




 政治集会の行われる東大門の近くで「作戦本部バス」を降り、別のバスでついてきた仲間5人にミンソク氏を紹介する。政治集会が始まる前の15分を利用し、候補者自らビルの地下にあるブティック街を案内してくれた。恐るべきプレッシャーの下でも、律儀な性格は変わらない。




 そうこうしているうちに、東大門の繁華街でいよいよ政治イベントが開幕。ミンソク候補、韓国与党の有力若手議員とともにステージに上がる。韓国の公職選挙法の関係で、残念ながら演説も、この日のために作った歌の披露も出来なかった。それでも、候補者とワールドカップ・サッカーの日韓ユニフォームを交換したり、サッカーボールを会場に投げたり、最後はしっかりと抱き合って会場を後にした。




 もう一つのプログラムはミンソク氏と別行動。再びバスに乗り込んで、若者の町と呼ばれる大学路に移動する。ライブハウスで待っていたのは、キム・ミンソクに賛同する学生グループだった。ここでようやく、ミンソクへの応援歌「未来への約束」を日本語と韓国語で歌うことが出来た。大きな拍手が沸き起こる。東大門の政治集会の日程がずれ込んだため、学生達との意見交換を断念して、そのまま空港に直行した。数日間ソウルに滞在する予定の東大生グループは、そのままライブ・ハウスに残った。期せずして、日韓学生交流の舞台が整う。あの様子だと、二次会まで飲みにいったんじゃないかなあ。




 東京に戻ったのは午後10時すぎだった。ソウルにいたのは、実質4時間くらいだろうか。せわしいスケジュールではあったが、ミンソクに気持ちを伝えることが出来て、本当に良かった。選挙戦は、野党ハンナラ党の李明博候補との大接戦。それでも6月中旬には、韓国史上初の30代ソウル市長が誕生することを確信している。ミンソク市長の出現は、日本政界の世代交代にも大きな影響をもたらすだろう。頑張れ、キム・ミンソク!