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 5月3日から、3泊4日のスケジュールで韓国を訪問した。滞在中、韓国与野党の若手議員や経済人、ジャーナリスト等と会い、12月に行われる大統領選挙の展望、北朝鮮情勢、今後の日韓関係や若手議員交流の進め方などについて、意見交換を行った。その中で最も印象深かった4つのミーティングについて報告したい。




キム・ミンソク議員(与党:新千年民主党)

5月3日(金)午後2時30分~3時




 3日。午前10時40分の航空便で一路ソウルへ。午後2時過ぎにホテルにチェックインするや否や、ソウル滞在中のアポイントを手伝ってくれた友人から電話が入る。出発前に面会を申し入れていた与党のキム・ミンソク議員が、ソウル市内に設けられた自分の選挙対策本部ですぐに会いたいと言ってきたとのこと。半分広げたスーツケースをホテルの部屋に残し、早速タクシーをつかまえた。




 6月に行われるソウル市長選挙に与党から立候補しているミンソク議員は、弱冠38歳。万一、当選するようなことがあれば、韓国史上初の30代のソウル市長が誕生することになる。ソウル市長は、日本でいうと東京都知事。東京以上に一極集中が進んでいるソウルの状況を考えれば、むしろパリ市長といったところか。あのシラク大統領もパリ市長を経て大統領になった。ミンソク市長が実現すれば、40代で大統領候補に踊り出ることは間違いない。これは一つの政治革命といっていい。




 ビルの一階に設けられたミンソク議員の選対本部は、シンプルで広々とした感じだった。国会事務所と同様、若いスタッフの姿が目につく。奥の応接室で待っていると、10分ほどでミンソクが現れた。ガッチリと握手を交わす。開口一番、「I am very happy that we could meet today!」(今日、会えて嬉しい!)ちなみに、二人のコミュニケーションは、ほとんど英語で行われる。




 「想像以上に、大きくハードな選挙だ。ソウル市長は、事実上、大統領に次ぐ重要ポスト。その重みをひしひしと感じる。」そう言いながらも、覇気のある、自信に満ちた表情だった。「日本の国会議員が友人として応援に入ることは、本当にマイナスにならないか?」と聞くと、「この間も言ったとおり、自分の選挙には大きなプラス。投票日が6月中旬なので、出来れば6月初めに来てほしい!」改めて、選挙応援の正式な?依頼を受ける。「そういえば、半分、冗談で約束した件だけど、本当にギター片手に歌で応援するというのは効果があるかなあ。」「いや、ぜひ、お願いしたい。出来れば、自分のためにオリジナル曲でも書いて、それを一緒に歌えたら、さわやかな話題になる!」ホンマかいな? 実は、数カ月前に「朝鮮日報」の一面に取り上げられたセンセーショナルな?日韓新世代政治家対談2x2(山本一太&河野太郎VSキム・ミンソク&ウォン・ヒリョン)の中で、「もし、ミンソクがソウル市長選に立候補するようなことがあれば、必ず応援に行く。山本一太がギターで歌い、河野太郎がその横で踊る」という約束(半分ジョーク)をしていた。




 当初から日本側の窓口として、ずっと一緒に日韓議員交流を進めてきた河野太郎議員のことは、韓国政界でもずいぶん話題になっていたようだ。「タロー・コーノは大丈夫か?」「順調に回復している。全く心配いらない。」本当は二人で来たいけど、太郎氏の体調次第。太郎ちゃんには、とにかく身体を戻すことに専念してもらいたいと言うと、「それはそうだ。河野議員にはくれぐれもよろしく伝えてほしい。二人が無理なら、一人でも激励に来てくれるよね!」と話していた。6月の初めに必ず訪韓することを約束して事務所を出た。うーん。ジューン・ブライドというくらいで、6月の土日は結婚披露宴なんかが、ぎっしりつまっている。日帰りでも、とにかく行かねばなるまい!バクダン・グループの友情にかけて。