朝8時から一時帰国中の佐藤幸雄国連代表部大使との朝食懇談会。9名の中堅、若手議員が参加した。佐藤大使から、安保理改革や日本人スタッフの数の問題等について説明を受ける。国際社会の雰囲気も、国内の世論も逆風の状態。安保理改革(日本の常任理事国入り問題)の前途はますます厳しいものになりつつある。自ら事務局長を務める「国連貢献議員研究会」を、近く正式な「議員連盟」として改めて発足させることになった。安保理改革の気運は急速に失われつつある。こんな時期だからこそ、国連改革への関心をもう一度呼び起こさねばならない。

 午前10時。自民党米国同時テロ事件対策本部(情報収集検討チーム)の会合にちらりと顔を出し、そのまま総理官邸に向かった。午前11時30分から約35分間、小泉総理に面会。今回官邸を訪ねたのは、舛添要一参院議員、石破茂衆院議員、河野太郎衆院議員、山本一太の4人。年末に立ち上げた「外交安保政策構想チーム」(座長:山本一太)のメンバーだ。

 有事法制のすすめ方や外務省改革について、チームの考えを直接総理にアピールした。総理からは、「今、問題になっている北方四島への援助のことだけど、支援委員会の仕組みはいかにもひどい。君たちが中心になって党のほうでも早急に改善策を検討してほしい」という要望をいただいた。さっそく河本外交部会長に連絡を取る。この問題の取り扱いについて早急に相談しようということになった。

 内閣支持率の低下や今回のデフレ対策への批判もなんのその。総理自身はいたって意気軒高だった。改革への気概は全く衰えていない。「結構、いろいろと言ってるよな。」笑顔をつくりながらも、舛添氏の最近の経済政策批判に対してやんわりと釘をさす場面も。もちろん、二人の間に険悪なムードは全く感じられなかった。

 官邸から衆議院2階の議員食堂へ直行。岩屋毅衆院議員とハンバーグ定食を食べながら外務省改革についての打ち合わせを行う。外交部会に設けられた外務省改革小委員会の4つのテーマ(人事、組織、お金、政策決定プロセス)のうち、山本・岩屋コンビで外交機密費の改革を担当することになった。「機密費」のようなシステムが、国家戦略上、不可欠なことは間違いない。使途を明らかに出来ない機密費の必要性を国民に理解してもらいながら、同時にお金の透明性を確保していくのは極めて難しい作業だ。それにしても岩屋さんのまゆげは立派。いかにも九州男子という感じがする。

 午後2時から党本部の国家戦略本部(国家ビジョン策定委員会)の会合へ。塩崎チームの提言「オープンで実行力のある国」の基本方針について議論する。事前審査廃止のポイントだけが一人歩きした感のある塩崎座長ペーパーも、いよいよ最終とりまとめの段階に入った。「経済危機管理」に関する渡辺座長ペーパーと同時に、近く総理に手渡されることになりそうだ。

 午後3時から財務省のブリーフィング。外国為替法の改正について説明を受ける。財務省の外為法改正室長は、ソフトでシャープな人物だった。

 午後4時から再び党本部で国家戦略本部の会合へ。堺屋太一元経企庁長官が「日本は今何をすべきか」というテーマで講演。率直にいって「ホンマかいな」という点が多かった。

 午後5時。某ホテルで行われた「勉強会」(第2回)に出席。メンバーは前回とほぼ同じ。田原総一郎氏を囲んで、二人の若手議員(山本、浅尾)、新進気鋭の評論家や金融スペシャリスト、官僚、ジャーナリスト、TVプロデューサーを含む10名が参加した。いずれ劣らぬ論客ぞろい。金融・経済問題から憲法改正や外交安保、政官業の癒着の問題にいたるまで約二時間の議論を戦わせる。ディナーのフルコースを平らげたような充実感だった。次回の日程を決めて解散。そのまま次の会合に向かう。

 午後8時。六本木の居酒屋で同僚議員、友人のジャーナリストと情報交換。午後9時10分に店を出て、先ほど、ここ参議院の自民党国会対策の部屋に戻ってきた。衆議院は本会議で予算の審議中。今のペースだと予算の採決は午後11時30分くらいになるだろう。

 採決後、幹事長、副幹事長、国会対策正副委員長で衆院の幹事長室と国会対策室に慰労の挨拶をし、散会となる予定。国対の部屋で2杯めの熱い紅茶を飲んだ。予算の質議もいよいよ明日から参議院にその舞台を移すことになる。さあ、国会対策(野党との水面下の根回し)の出番だ。

新世代総理宣言のページはこちら

http://www.academyhills.com/011101/