高崎から東京へむかう新幹線の中からのレポートです。




 上州、今日も晴れ。朝7時半から前橋市の某県議と会い、選挙態勢について意見交換。県都前橋は群馬県最大の票田。「前橋を制するものが参院選を制する」と言われてきた。郡部に比較して遅れていた(というより、ギリギリまでタイミングを見計らっていた)都市部の後援会、選挙対策本部を5月末から6月初めにかけて次々立ち上げていくことになる。




 「どんなことがあっても絶対に勝つ!」宣言をしたためか(相当迫力があったらしい)、スタッフの意気込みに変化の兆し。もちろん、「sink or swim」(のるかそるか)の状況であることは変わらない。




 東京駅から参議院へ。自民党幹事長室で青木幹夫幹事長に会い(内容はヒミツ)、議員会館に戻って秘書と打ちあわせ、30分後には、選挙区にトンボ帰りするため新幹線に飛び乗る予定。午後は、高崎市の企業、後援会関係者を回って、夜は「ONEクラブ」(山本一太を応援する若手ゲリラ部隊?)との懇談。




 2年ほど前から地元FM「ラジオ高崎」で「シンプルメッセージ」という番組のパーソナリティーをつとめてきた。選挙前ということで数ヶ月前に「一時休暇」に入った。ONEクラブはこの番組のプロデュースを手伝ってくれた仲間、また山本一太を応援する「二代目経営者」集団が中心になっている。こうした同世代(20代、30代もいるが)のボランティア集団にも「演説&ライブ」のような「若者向けイベント」の企画を正式に依頼したいと考えている。ライバル候補をそれぞれ分析すると、「若者」「女性」「無党派」へどれだけ浸透出来るかが、今回の選挙の重要なポイントになることは間違いない。




 そういえば、昨日の予算委員会で、田中真紀子外相が前の答弁を撤回し、「ミサイル防衛については外務省の説明を受けていた。事務方にはすまなかった」と、外務省に陳謝した。若い外務官僚の大臣評には、「気分屋で我侭」とか、「行動原理が明確でない」とか、「論理性が乏しい」等、手厳しい批判もある。しかし、同時に(特に若手官僚の間には)、多少「返り血」を浴びることになっても、この際、外務省の古い体質を根こそぎ改革し、さらに、政策決定プロセスに「政治の利権」が侵入しつつある現在の外交の姿を何とか変えてほしい、という期待感もあるようだ。いずれにせよ、外務省のモラルはかつてないほど、低下している。




 田中外相ほど(もちろん小泉総理を除いて)、一般国民に対し「圧倒的な発信力」と「コミュニケーション能力」を持つ政治家は今の日本に存在しない。外務省とのゴタゴタについて(珍しく)マスコミにも批判的な論調が目立つが、高崎にいる母が「外務省と真紀子さんの争い、一般の人は真紀子さんの味方よ、私も含めて」と言っているのを聞いて、改めて「永田町と国民の視線は違う」ということを感じている。




 いわゆる「コーヒークラブ」と呼ばれる中堅国グループの中心人物として、国連安全保障理事会の改革を長年にわたって妨げてきた生粋のシシリアン、フルチ前国連大使(イタリア)の例をあげるまでもなく、外交においては個人の「パーソナリティー」が大きなファクターとなる。その意味で、方向さえ間違わなければ、田中マッキーは「すごい外務大臣」になる可能性を秘めている。別に官僚に遠慮したり、お世辞を言ったり、アンシャン・レジームに頭を下げたりする必要はないと思うが、「味方」を掌握し、もう少し「戦略的に」政治のリーダーシップを発揮して欲しい。その点で、今回、田中大臣が見せた「柔軟性」が、「真紀子流ダイナミック外交」の第一歩になることを期待している。「利権の巣窟」になりつつある外交を本来の姿に戻せるのは、田中外相の「突破力」しかないかもしれない。




 おっと、東京駅が近づいてきた。今回はここまで。




追伸:米国から感想を寄せてくださった奥山さん、「小泉改革への批判に反論する」は、来週まで?待ってください。e-デモではお世話になりました。