今から約一年半前

 

1月末の真夜中?朝方?

たぶん4時ぐらいだったと思う

 

僕が夜勤から帰るとリビングのソファに妻がいた

 

リビングは真っ暗だった

 

妻と娘(当時5歳)はいつも奥の部屋で寝ているはずだし、

なにより僕はビビり症なので

横たわったままぼそり「おかえり」と言った妻に

「ひゃっ」と声を出してしまったのを憶えている

 

妻は、お腹が痛かったけれどずいぶん落ち着いた、と言った

 

けれど、その痛さは尋常じゃなくて、脂汗はでるわ、過呼吸になるわで

 

とにかく経験したことのない激痛だったそう

 

一瞬、救急車もよぎったらしいけど、もともと我慢強い彼女は

仕事中の僕にさえ連絡しなかった

 

とりあえずは大丈夫だと娘が寝ている奥の部屋に戻る妻

 

数日後にわかることだけど、激痛の原因は

腎臓で大きくなった腫瘍が破裂、出血したからだった