みなさまこんにちは(*^-^*)
金やプラチナで作られたジュエリーには
「18金=K18」のように
純度を示す刻印が入っているのがポピュラーです
ところが、古いジュエリーや海外で作られたジュエリーなんかだと
よく見るのとはまた別の
珍しい純度刻印が入っていることがあるんです
本日は珍しい貴金属刻印についてお話します
ポピュラーな刻印
では、珍しい刻印をお話しする前に
よく見る貴金属刻印の復習から始めましょう
貴金属の刻印でもっともよく見るのは
K18 Pt900 Sv925
のように
「貴金属の種類を示すアルファベット」と
「純度を表す数字」の組み合わせ
ひと目でどんな素材だかわかるので
とっても親切な刻印ですよね
次によく見るのが
750 9999 925
のように、数字だけが刻印されたもの
アルファベットも併記されているものに比べれば
少しだけわかりづらさがありますが
このタイプが刻印されるのは
一般によく出回る純度のものに限られますので
そうそう混乱することはないでしょう
これらの「よく見る刻印」については
過去の記事でまとめておりますのでチェックしてみて下さい
さて、ここで問題になるのが
このふたつのルールに当てはまらない刻印です
漢字の刻印
珍しい刻印の中でも、比較的見かけやすいのは
漢字の刻印かと思います
代表的なものは
足金…約22金
千金(千足金)…約23金
万金…約24金
でございます
漢字、というところからピンときた方も
いらっしゃるかもしれませんが
これらの刻印が押されているのは
中国周辺で作られた古い貴金属製品です
一般的な金製品よりも
明度が高い黄色をしていることが多く
まとめて「シナ金」と呼ばれたりもします
シナ金は「純金」と刻印のあるものでも
純度が足りていないことも多いので
買取のときなどは注意が必要です
他にも、シルバー色の金属に
洋銀
洋白
といった漢字刻印が押されていることもあります
「洋銀」「洋白」は昔の言い方で
近年では「ニッケルシルバー」「ジャーマンシルバー」
などと呼ばれています
これらは
銅・ニッケル・亜鉛
を混ぜて作った合金のことで
「銀」と名前は入っているものの
シルバーではございません
あくまで「銀っぽい合金」ですので
銀だと思わないようにご注意下さい
Pd
この頃見るようになってきたのが
Pdという刻印です
Pd、とはパラジウムのこと
パラジウムは、プラチナの割り金や
プラチナ・ホワイトゴールドのコーティング材として
よく使われる金属なのですが
まれにそのものをジュエリー素材として
使うことがあるようなんです
見た目としてはプラチナに似た
白みのあるシルバー色をしています
最近では地金としての価値が上がってきており
業者によってはプラチナと同程度の
価格で売買されることもあるのだとか
PWG9
ぱっと見で正体もなにも分からず
混乱しやすいのが
PWG9という刻印です
これ、分かり難い原因は
P=パラホワイト
WG=ホワイトゴールド
9=9金(純度)
と、様々な情報をギュッと省略して詰め込んでいるから
PWG9はジュエリーマキという
大手ジュエリーブランドが
独自で使っている貴金属の一種です
ブランドオリジナルの素材なので
詳しい素材の内容や配合はよくわかっていませんが
価値としては9金程度…と言われています
見た目にはホワイトゴールドに近い
シルバーっぽい価格になっています
P/S
ジュエリーに時々ついているのが
P/S
の刻印です
中身としては、シルバーとプラチナを混ぜたものですが
詳しい純度が併記されていないことからわかる通り
大部分が安いシルバー
貴金属として、価格的な価値はほぼありません
以前こちらのブログでもご紹介した
「Pt100」に近しい素材だと言えそうです
E.P.N.S
ジュエリーの他に、銀食器や民芸品でも見られるのが
E.P.N.Sというちょっと長めの刻印です
これが何の略かというと
E=Electro
P=Plated
N=Nickel
S=Silver
…つまり
ニッケルシルバーにメッキをかけたもの
のことなんです
ニッケルシルバーは、前の項でもお話しした
「銀っぽい合金」のこと
ですので、
貴金属としての価値はほぼありません
似たような刻印で
「E.P.B.M」というものもございますが
こちらも中身としてはメッキ品で
価値はかなり低いものになります
合金系
他にも、金・プラチナ・銀以外の
金属の合金刻印が押されていることもあります
よく見るものとしては
PW…錫、鉛、銅、真鍮などの合金
PWG…錫、鉛、銅、真鍮などを金で艶消ししたもの
PWS…錫、鉛、銅、真鍮などを銀で艶消ししたもの
SPM…ニッケル、クロムなどの合金
あたりでしょうか
錫や鉛などの金属は、キログラム単位でようやく数百円つくような相場です
ですので、これらの刻印がある場合には
素材価値はほとんどゼロに近いものになってしまいます
ジュエリーや金属雑貨として楽しむ分にはともかく
売りに出すと考えると期待は出来ないでしょう
最後に
本日は珍しい貴金属刻印についてまとめました
いかがでしたでしょうか
見慣れない刻印は
つい「K」や「銀」などの
見慣れた文字に引っ張られてしまいますが
実際の中身はまったく別のものだったりするわけです
珍しい中でも比較的目にしやすいものは
こちらの記事で取り上げましたので
「これなんだろう」と思ったら
参考にしてみて下さいね
それではまた