国際税務 英文会計・資産税 税理士 イチローのブログ -4ページ目

国際税務 英文会計・資産税 税理士 イチローのブログ

外国がらみの仕事が多い会計事務所の、日常と税務情報のコツや落とし穴などを書いてます。

「相続に強い税理士になるための副読本」という本を読んでいます。これが、なかなか、生々しくて面白い。自分の失敗談や、税理士としてのまずかった行動をよくここまで書けるな、というくらい書いてます。私も大変、参考になりました。2,200円の本代は十分に元が取れて、ありあまります。






私の事務所のお客様は、外資系の法人が多いこともあり、税務回避の話は表立ってはほとんど要求されません。また、相手が法人であるということもあって、あまり感情的な話や、個人的な確執がからむ話にはなりません。

これが、資産税になると、個人の資産家のお客様が多く、また、納税額も巨額になりがちなことから、後ろめたいところがあっても税金を少しでも税金が安くなるように、プレッシャーがかかるようです。

また、相続税の申告などは一族間の感情のもつれに巻き込まれて、大変そうです。働いてきているという社会人経験が少ない方が顧客になることもあり、常識の異なるバラエティーに富んだ人たちと巨額のお金の話をしなくてはいけないので、税理士も許容力が無いとやっていけなさそうです。

資産税を専門にすると、個人差はあるのでしょうが、多かれ少なかれこの本に書いてあるような事を体験するのでしょう。

同じ税理士という仕事をするにしても、法人相手がメインと、資産税がメインでは、まるで別の世界のようなくらい違うのだろうなという印象を受けました。

これから税理士を目指す人、税理士事務所に就職する人は、自分がどちらに向いているのか、どちらをやりたいのかを良く考えてから就職することをお勧めします。それと、資産税をやりたい方は、この本を読んでみるのもいいのではないでしょうか。






今回の12月決算(2月申告)の申告で、新しい税制の適用がありました。その名も、「所得拡大・雇用促進税制」。

すごい税額控除です。給与が基準年度と比較して5%以上増加するなど、一定の要件を充たせば、税金が最大で10%を減額されます。中小企業であれば、20%減額されます。

利益が1,000万円あれば、地方税を別にして法人税でも150万円から250万円くらい発生します。このなかで、10%-20%はかなり大きいのではないでしょうか。

今年は、アベノミクスの影響もあり、二極化されていて一概に言えないのですが、業績が良くなっている企業も多いように思います。そうすると人件費も上がっているので、適用がある場面も多そうです。


法人税重要計算

まあ、やっぱり勉強は常にし続けなくてはいけないということを、当たり前のことなのですが、痛感したわけです。税理士も悪い仕事ではないのですが、なかなか楽はさせてはくれないです。プロフェッショナルな仕事だし、仕方がないか。


今日はnugetを使っていて少々はまり、こんなのありかと思ったことがあったので、書いておきます。

ASP.NET MVC5 の本で、Visual Studio 2013でnugetをコマンドラインから使うやり方が書いてあったのですが、意味がわからないエラーが出てました。コマンドラインは以下の通りです。

PM> Install-Package -version 3.0.1.10 ninject -projectname SportsStore.WebUI

エラーメッセージはこんな感じで、いまいち理由がわかりにくい感じです。

Install-Package : アクティブ ソリューションで互換プロジェクトが見つかりません。
発生場所 行:1 文字:1
+ Install-Package -version 3.0.0.7 ninject.web.common -projectname SportsStore.Web ...
+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
+ CategoryInfo : InvalidOperation: (:) [Install-Package]、InvalidOperationException
+ FullyQualifiedErrorId : NuGetNoCompatibleProjects,NuGet.PowerShell.Commands.InstallPackageCommand


これをなんと、コマンドラインの順番を変更して、以下の通りにすると簡単にインストール出来ました。

Install-Package -version 3.0.1.10 ninject

もしかしたら、-projectnameというパラメータが古くなっていたのかもしれません。

まあ、システムの開発をやっていると色々わからないことが出てきますが、今回は解決できたのでよかったとしますか。。。
今年も何とか繁忙期を終了することが出来ましたが、反省すべき点があります。
来年こそは何とかしなくてはと思います。

①12月決算が多すぎる。
1月には法定調書やら償却資産税の申告があり、ただでさえ忙しいのに、12月決算のお客様が多くあります。
私どもの事務所では、外国関係のお客様が多いので、12月決算が特に多いので、ここに異常なピークがやってきます。
現在のところ出来る対策は、12月決算のお客様はこれ以上引き受けないという事なのでしょう。でも、新しく問い合わせのあるお客様の半分くらいが12月決算ですから、これ以上引き受けないというのも、難しいものがあります。

他の事務所の話を聞くと、うちの事務所よりもはるかに忙しくて、年明けから1日も休んでいないとか、毎日夜の10時11時まで働いているとか、みなさん相当負荷が集中しています。

私も今年は、風邪を引くことなく乗り切ることが出来ましたが、今の体制では風邪をひいてもパンクしてしまいそうなので、何か根本的な対策をすることが必至の状況です(去年も同じような事を書いていたかも知れません。。)。





昨年の終了間際にふるさと納税を試してみようとおもい、群馬県の草津町に寄付をしました。そうしたら、本当に寄付した金額の半額の草津町でのみ使える金券がやってきました。草津町は温泉で有名な町で、町の中心にある白濁した温泉はたくさんの人が写真で見たことがあるでしょう。

ふるさと納税というのは、寄付の形をとりますが、国税からは寄付控除として引けますし、地方税からも特別の枠で引けるようになるので、限度額はありますが、ざっくり、地元に払う住民税を自分の選んだ自治体に支払うようになるものです。

限度額はあるものの、この寄付のおまけとして各自治体が出している特典(地元の名産品だったり、商品券だったり)が大きいので、少しずつ都会の自治体から、ふるさと納税を集めようとしている地方の自治体に税源が移動して行っているように思います。

なにはともあれ、安いホテルなら家族3人分くらい泊まれる分をいただいたので、そのうち温泉に浸かりに行ってこようと思います。少し上乗せすれば、少し良いところも泊まれるし。

自分でさえそうなのですから、他にも多くの人が草津に旅行に行くと思うので、宿泊券の提供は地元の経済に大きな経済効果があるのではと思いました。

ふるさと納税ですが、今までは興味もなく、やったことがありませんでした。でも、結構お得だということを、(恥ずかしながら)お客様に教えていただき、今年はさっそく試してみました。

ふるさと納税をすると、お肉やらお魚やらその地方自治体の特産物なんかが送られてくるので、結構楽しいと思います。

ふるさと納税ポータルサイト

気になる仕組みなのですが、実は寄付金という形をとっています。それで、その納付した分を寄付金控除という形で、所得税や自分が住んでいる地方自治体の住民税から控除する仕組みになっている様です。

気になる、いくらまでだったら納付しても損にならないかですが、給与所得者の方はざっくり年収の0.5%くらいと思っておけば、大きくは外していないと思います。年収700万円のかたなら3万5千円くらいまででしょうか。

実際は払っている保険の金額とか、扶養の人数で随分変わって来ますので、損しないようにしようとするなら、かなり複雑な計算が必要です。まあ、寄付なので、あまり神経質にならず、欲張らず、限度額をオーバーしない程度に控えめにするのが、ちょうど損しないくらいで、何かいいものがいただけて楽しい、ちょうどいい水準になりそうです。

控除額の計算方法


ちなみに私は、群馬県の草津で使える旅行券がもらえるやつをやってみました。


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今年もあと少しで終了です。今年も何とか無事に終了しそうです。家賃も無事に6か月分前払いしました。

今年は、中国やヨーロッパの大きな投資会社が日本に不動産やら太陽光パネルやらを投資するということで、消費税の還付請求が巨額になりそうだということもあり、色々と緊張しました。消費税で失敗すると、何億円という取り返しのつかない金額になってしまうので気を使います。今年の年末、何か大事な書類を忘れたということなく、無事に過ぎてくれればいいと思います。

では。







最近、お客様に「アフリカに社員旅行に行くので、会社の費用になりますか(社員の給与にはなりませんか)?費用は一人17万円です。」との質問を受けました。豪快でいい会社ですよね。

アベノミクスでも消費税増税の影響か、小売りは景気が悪いところが多いのですが、私の事務所のお客様の外資系人材業界は結構景気の良いところも多いようです。

所得税の基本通達では、4泊5日以内で、社員の50%以上が参加すれば、社員の給与とせずに会社の費用としてもいいと書いてあります。

よくある質問なので、通達に書いてあれば、普段はそれを信じて、それ以上あまり調べることはないのですが、一応ということで、過去の判例・裁決をTAINSで調べてみました。

金額はあまり問題とならないと思っていたのですが、どうも10万円前後に基準があるようです。
つまり、会社負担が10万円を超える場合、従業員に対する経済的利益として課税されてしまった前例があるようです。

この裁決では一人につき24万円の旅行で、経済的利益が所得税の課税対象とされています。

普通は、まあ通達に従っておけば大丈夫だよね、通達だけ確認して回答してしまうことが多いと思うのですが、この事例では、通達に従っていても、趣旨に反しているということで課税されています。ちなみにこの通達(所得税基本通達36-30)の趣旨は、「少額不追求」なんだそうです。初めて知った。。。(汗)

出張日当の金額を決める時も同じなのでしょうが、税務はバランス感覚・常識的な(と税務署や裁判所に判断されそうな)金額がどの辺にあるのかという感覚が大事だということでしょうか。

以下は、参考までに採決の要旨です。

では。



〔裁決の要旨〕

請求人は、請求人が従業員等を参加者として実施した海外への社員旅行(本件旅行)は、①実施日程が2泊3日であると、②従業員のほぼ全員が参加していること及び③従業員には経済的利益を受けることについての選択性が認められないものであること等から、所得税基本通達36-30《課税しない経済的利益‥‥使用者が負担するレクリエーションの費用》(本件基本通達)にいう社会通念上一般的に認められる範囲内のレクリエーション行事であるから、請求人が負担した本件旅行の費用は、従業員に対する経済的利益(給与)として課税されるべきではない旨主張する。

しかしながら、レクリエーション行事として行われる旅行が本件基本通達にいう社会通念上一般的に行われていると認められるものに当たるか否かの判断に当たっては、当該旅行の企画立案、主催者、旅行の目的・規模・行程、従業員の参加割合、使用者及び参加従業員の負担額、両者の負担割合等を総合的に考慮すべきであるが、少額の現物給与は強いて課税しない(少額不追求)という本件基本通達の趣旨からすれば、従業員の参加割合、参加従業員の費用負担額ないし両者の負担割合よりも、参加従業員の受ける経済的利益、すなわちレクリエーション行事における使用者の負担額が重視されるべきであるところ、請求人が負担した従業員一人当たりの本件旅行の費用の額は、海外への社員旅行を実施した企業の一人当たりの会社負担金額を大きく上回る多額なものであるから、少額不追求の観点から、強いて課税しないとして取り扱うべき根拠はないものといわざるを得ない。

したがって、本件旅行については、社会通念上一般的に行われているレクリエーション行事の範囲内と認めることはできない。

《参照条文等》
所得税法第28条第1項、第36条第1項
所得税基本通達36-30

裁決年月日 H22-12-17
裁決事例集 J81-2-08
外国のお客さん用にも記事を書いてみました。

Because of the recent boom in buying properties in Japan, we are receiving interest and inquiries from foreign investors.

One major topic is how to structure their business or investment in a tax efficient manner. One particular situation is buy hotels in ski resort here. There are several considerations that you may want to make.

1) Income tax on business income (annual):
2) Tax on profit when you want to repatriate:
3) Tax on capital gain (tax on exit):

And the tax implication will be different and it depends on your business structure. The most frequently used structures are as following:

- Limited liability company for small number of shareholders (GK),
- Normal limited liability company (KK),
- Anonymous (Investment) partnership (TK),


GK and KK are, presumably, relatively straightforward because they are like usual companies. They have shareholders and they pay tax on annual profit, and they pay dividends to shareholders after paying income tax.

TK is an interesting form of business and they are used for some of our clients who are brought to us through major foreign law firms.

The beauty of using TK is the tax rate is only 20.42% on dividends no matter how much money it makes. It is very different from paying dividends from usual company structures where you pay corporate tax, which can go up to 45% (the Japanese government is talking about lowering it by 2% from 2015 or 2016) and 10% withholding tax on dividends (which also depends on tax treaty and can vary depending on which country its investors are located).

It seems many renewable energy related investment (e.g. solar panel related investment) use the TK structure, too.

There are some points you need to make careful consideration to make. One major one should be PE. I will write more in detain next time.

Bye.
恒久的施設(以下「PE」)の有無の判定は、会社の納税義務の有無を決めるのでとても重要です。間違ってしまうと、後でえらいことになるので注意が必要です。

本国親会社(P社)の商品の営業サポートやアフターサービスだけをする、いわゆる105%会社(S社)というのを実務ではよく見かけます。私の事務所だけではなく、他の会計事務所から移ってきたお客様のスキームでも非常によく見かけます。

S社は通常、P社の100%子会社です。

本社の商品の営業のサポートだけをするので、日本のお客様と売買関係を持ちません。お客様への商品の売買契約はP社と日本にあるお客様との間で行われるので、S社では売買損益を認識せず、P社から外注されているお客様に対するアフターサービスや営業のサポートに対する報酬をP社から受け取ることになります。

従いまして、S社は非居住者(P社)にサービスを提供しているから、原則、輸出売上だけが立つことになるので、消費税は還付になります。なので、先に消費税の課税事業者選択届を出しておくことが非常に重要になります。

ここで問題となるのが、P社がS社のPEに当たらないかどうかです。PEは一般的には事務所や工場などの登記がなくても実体があるものをさすのですが、この定義の中に、

非居住者のためにその事業に関し契約を結ぶ権限のある・・・代理人等・・」というのがあるので、S社の営業部門にP社のために、実質的に契約を締結できる人がいるかどうかが問題となるのです。

実体としては、S社の営業部門が実質的に契約ができるということになると、S社はP社のPEであるということが認定されてしまいます。そうすると、P社は日本で商品を販売したものとみなされて、売買益(から経費を引いた利益)に法人税と、もしかすると場合によって、消費税が課税されてしまいます。なぜ、「もしかすると」消費税が課されるのかというと、商品の受け渡しの場所が国内ではないかも知れないからです。

この時の、売買益は移転価格税制のルールに従った、みなしの仕入価格と、売価の差額となります。

理屈では結構簡単にS社の営業部門に契約を結ぶ権限があるかどうかを判断できるように思えますが、実際は、通常これがなかなか分かりにくく、悩ましいところとなります。

税務調査での判定基準としても、

・実体面としては、値段はP社で決めているか(S社の営業担当が決めていないか)、
・最終的な取引の決済はP社でしているか、

形式面でも、

・お客様との契約書はP社の担当者がサインしているか、
・請求書はP社名で出されているか、

などが重要のようで、調査官の方もよくこの辺りを確認されていました。


お客様の要求で、支払いを日本国内で出来る様にして欲しいということで、S社が代理受領することもよくあるのですが、これも、請求書の書き方など注意が必要です。

また、PEに当たるかどうかはやはりよくわからないことが多いので、会計事務所のオピニオンレターを書いてもらうなどということもよくあるようです。

ちょっと大きなトピックですので、今回だけでは書ききれない点もあるので、今後少しずつちゃんとした情報になるよう、アップデートしていきたいと思います。

では。
外国のファンドが日本で太陽光発電をやる場合に最近よく使われているっぽいスキームに匿名組合があります。「っぽい」というのは、こう言うスキームは大抵外国弁護士も入った大きな法律事務所でじっくり組まれてから、私のような会計事務所に話が持ち込まれるからです。

匿名組合にすると何が嬉しいのかというと、税率が源泉所得税の20%(20.42%)ですむからです。

通常、日本で商売をする場合には、法人を使うので、法人税がかかります。法人税は、住民税と合わせると実効税率で、44%くらいになります。とくに、ソーラーパネルの場合は、使うお金が何十億円と大きくなるので、資本金は1億円を超えることとなり、外形標準課税の対象となります。

そこで、外形標準課税を避けるために、資本金を1億円未満にして、借入金を多くする(例えば、全体で80億円の場合、借入金を79億円として、資本金を9900万円とするなど)といいのではと、よく言われます。しかし、これは過小資本税制の対象となってしまい、上手くいきません。

そこで、匿名組合を組合を使ったスキームが登場します。

まず、日本で会社を設立します。これは、合同会社でも構いません。この会社がソーラーパネルを使った発電施設の設置を管理運営を行います。

次に、この会社で匿名組合(商法535条)を組成します。投資家は、当初の目的通り海外の投資家です。匿名組合の重要な利点は、契約で定めた分配金を、この会社の損金として扱えることです。匿名組合員(投資家:536条)の居住地によって租税条約の適用の有無が異なりますが、租税条約にその規定がない場合、もしくは、その居住地国と租税条約がない場合は、日本の所得税法に従い、20%の源泉所得税となります。

ここで、重要なのが、先の管理運営会社がこの匿名組合の営業者(536条1項)となるので、投資家はこの会社の支配株主や、業務執行社員になると、恒久的施設(PE)として認定されてしまう可能性が高いので、気を付けなくてはいけません。そもそも、営業主が匿名組合員だと同一人物なので、匿名組合自体がそもそも成り立っていないようにみなされても、おかしくないと思います。

また、匿名組合員の分配金は最大でも95%くらいにしていることが多いと思います。おそらく理由は、それより多いと、営業主の経済的メリットが少ないので、日本における課税所得も少なくなり、税務的にも経済的合理性が無いとみなされてしまうリスクが高いからではないかと思います。

では、また。