陽はまた昇る。
☆
この「晋」では、離=太陽は、大地=坤の上にある。
一方、「大有」では、離=陽は、天よりもさらに高く、天=乾の上にある。
卦象内における離=太陽の位置という観点でとらえるなら、「晋」の前は「明夷」で、「明夷」では離=太陽は地平=坤の下にある夜明け前の象だ(経典の順番では「明夷」はこの次の36番目)。
単独で、純粋に卦の象だけ観ても、そこに含まれている離=太陽が、沈む陽なのか昇る陽なのか判別することはできないが、卦名と経文という文脈があるお陰で「明夷」→「晋」→「大有」と、上昇する太陽であることが判る。
「晋」は昇り初めで、まだ力が弱い。
しかし、上昇・進行という道筋の上にあることはまちがいない。
