身の丈のままに。
☆
身の丈に合った謙虚さならば、その身体と共鳴するにちがいない。
経文の中では、これを「鳴謙」と呼ぶ。
身の丈より大きくとも小さくとも、その「謙虚」さは不協和音を奏でる。
この不協和音に直接対応する言葉は、経文の中にはない。
だけど、
「謙謙」は君子だから、大川を渉れるのであって、小人なら、たぶん嫌味になり、
「労謙」は君子だから、有終の美を飾れるのであって、小人なら、たぶん自慢に終わってしまうのだろう。
しかし今日も生きていくのである。
小人だけど。
