18:否
81:泰
TP11:鏡
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前回記事で「乾坤泰否」はふたつのづつのペアであると同時に、後天動因図では4つでワンセットであるというお話をした。
「乾、坤」が軸だとすれば、「泰、否」はその軸を中心に回転する運動するものの本体だ。
【「乾坤」軸と回転する「泰否」(後天動因図より)】
「乾、坤」のゼンタングルではリング状の部分が白抜きになっていたが、「泰、否」のペアではちょうどそのリング部分のみを描いた形になっている。図と地でいえば「図」の方にあたる。
母体となる海からたちあがったトーラスの活動そのものをあらわしたつもりである。
【本源と、そこからたちあがったトーラス】
「否」と「泰」は意味も見た目も正反対である。
そこから、このペアには鏡という意味をつけた。
【18:否】
「否」は陰陽の疎通がとぼしく活動がおきにくい。
まるで二層に分かれたままのドレッシングの中身のようだ。
このタングルもそんなパターンになっている。
黒い半円を連ねてでききたような右側は「クレセントムーン」とよばれるゼンタングルの公式パターンだが、左の縁取りはオリジナルのパターン。
この二つの領域には「いまのところ」連絡がなく、分離してしまっている。
縁取りのパターンは寒冷前線と温暖前線の記号をヒントに描いたもの。
寒冷前線と温暖前線が接するところには雨が降る。
【81:泰】
雨。めぐみの雨。
乾いた大地にようやく雨が降る。
「泰」のゼンタングルではそんな様子を太極図になぞらえて描いた。
陰と陽が混じり合って、○のパターン、「ティップル」であらわされた生命が誕生し、解き放たれていく。
「否」の状態はいつまでもそのままということはなく、やがて豊穣な生命の活動を生む。
豊穣な生命の活動も、永久にそれが続くということはなく、やがて「否」であらわされる停滞状態に至る。
そんなふうに運動そのものは永遠に続いていく。
この運動が、私たちのいるこの宇宙ですべてのものを動かす動因になっている。
私たちの肉体にそなわった三次元時空を観察するのに適した感覚器官には、少なくとも、そのように映じる。
ようこそ、日常世界へ。
ようこそ、記号で満ちあふれたこの世界へ。
ようこそ、このろくでもない、すばらしい世界へ。
(ってCM、ありましたよね、昔)
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「ゼンタングル」、「易タングル」については、「六十四卦雑想ーはじめに」を参照してください。



