年月を経て、人に触れられて、
カドまるくなった作品のことをいうそうで。
適度にナレた作品は、
さわり心地もぐっとよくなるということで、
ナレることによって、
その根付の付加価値も上がるのだとか。
骨董のことはよく知らないが、
われたガラスビンの破片などが、
海の波に洗われてなナレると、
「シーグラス」というものができる。
カドがとれて丸くなったガラスの破片だが、
自然のサンドブラスト効果で、
氷砂糖のような淡い透明感のある素材になる。
たまたま海の近くにでかけたときに、
「シーグラス」をテレビで見たのを思い出した。
風が強かったが、天気はよかったので、
砂浜に下りて集めてみたのがコレ。
透明……というより、白っぽい感じだろうか。
なんかつくれるかな……これで……
テレビではシーグラスで、
何かつくっていたかと思うが……
これが、さっぱり覚えていない。
で、月並みだが、
家にごろごろしているジャムの空き瓶をつかって、
キャンドルグラスを作ってみた。
適度に湾曲のあるシーグラスを選んで、
ジャムのビンの丸みに沿わせてはりつけていく。
ただそれだけ。
接着にはエポキシ樹脂を使った。
硬化してもヒケが少なく、
こうしたスキマのあるものどうしの接着では、
スキマに充填するような感じで塗布していくといい。
市販されているエポキシ接着剤は、
主剤と硬化剤の2液混合型で、
DIY店などで容易に手に入る。
金属やガラスの接着には最適応だ。
硬化後は丈夫で、原爆ドームの補修や
プリント基板(これはガラスエポキシ)に
使われていることでも有名だが、いかんせん硬化に時間がかかる。
硬化するまでは材料をどうしを固定しておく必要がある。
家にあった「5分硬化」タイプのエポキシ接着剤をつかったが、
それでもシーグラスの組み合わせを考えながら、
ひとつひとつ全面に貼りおえるまで数時間かかった。
まあでも、硬化するのにちょっと時間がかかるのは、
その間、貼り付けたパーツの位置の微調整ができると考えれば、
それはそれでいいのかも。
写真で、ビンの下にあるのは卵の空パックだが、
でっぱりのところを適当に指でつぶして
ビンがのっかるようにして、
ビンは横置きにして、上面になるところに、
シーグラスをのせながらくっつけていった。
条件(パーツが重い、接着剤がゆるい等)によっては
位置がずれていくこともあるので目が離せない。
まるで、晴れた日の影か、カタツムリのように、
ゆっくりゆっくり自重でずれていくのである。
(要するにすべりおちていくのだ)
単純に考えると1個につき5分で、
数えてみたら30個くらいはりつけていたから、150分=2時間半。
実際にはもうちょうっとかかっている感じである。
こうして完成したのがコレ。
むむ、そのままだ。
「これ、大豆……じゃない、キャンドルグラスですから」
といわないと、
ジャムのビンにはりついたシーグラスにしかみえない。
(いや確かに……そうなんだけど……)
灯を入れるとこんな感じ。
透明のラッカーでも吹き付ければ、
表面のくもりが少し取れて、
もう少し明るくなると思うが、
そのへんは好みの問題だろう。
毎週金曜日はビン・カン・PETの日で、
その日の9時ごろになると、
ゴミ置き場に回収の車がやってきて、
ビンがぶつかりあうにぎやかな音がする。
考えてみれば、
このシーグラスたちもジャムのビンも、
ゴミといえばゴミなわけで、
それにちょっと手が加わって、
ゴミにならないですんでいるだけのことで。
ゴミかそうでないかは、
手間とモノの観方だけで
いかようにも変わるということか。
シーグラスはもう半分残っているが、
それをどうするかはまだ思案中……
せっかく集めてきたものだし、
ま、せめてゴミにはしないようにしよう……とは思う。