え~、ここのところ続いています、
「ウリムとトムミム」シリーズでは、
問いをたてて、64の大成卦のうちひとつを取り出して、
その「陰爻、陽爻の数」だけに着目して占う占い方を
ご紹介しました。
タイトルの「ウリムとトムミム」は、
「アルケミスト」(パウロ コエーリョ (著)、
山川 紘矢・ 亜希子、 平尾 香(翻訳),角川書店)
という小説の中で、主人公がどこぞの王様からもらった
袋に入った白黒二つのタマのことで、
そこから名前を拝借しています。
問いを立て、心を落ち着けて袋から、
どちらかひとつを取り出すことで、
YESまたはNOの回答が得られるというシロモノです。
同じことを易システムでやる場合には、
問いを立て、
大成卦を何らかの方法で無作為にひとつ取り出し、
その陰爻、陽爻の数をみます。
パターンは全部で7つあって、
おさらいになりますが、
意味とパターンのリストを以下に示します。
A)YES!………………………6つ全部が「陽」
B)強いYES…………………1つが「陰」で5つが「陽」
C)弱いYES………………2つが「陰」で4つが「陽」
D)どちらでもない……3つが「陰」で3つが「陽」
E)弱いNO……………4つが「陰」で2つが「陽」
F)強いNO…………5つが「陰」で1つが「陽」
G)NO!…………6つ全部が全部「陰」
ウリムとトムミムが語るコトバとしては、
YESまたはNOふたつのコトバしかありませんが、
易システムでは、D)のイデオットを含む、
上記7つのコトバが使えることになります。
大成卦の意味もあわせて考慮するなら
(この場合は必須ではありませんが)、
64のコトバがあることになります。
さて……
ここで気付くのは、
ウリムとトムミムではYES!またはNO!の出る確率は50%。
言い換えれば、インプットされる問いをすべて、
YESまたはNOで割り切る、
そういうシステムであることがわかります。
これに対して、
易システムを利用したYES/NO判断では、
YES!またはNO!の出る確率は1/64=1.6%で、
なんかものすごく少ない。
同様に他のパターンも計算してみると、
以下のようになります。
A)6つ全部が「陽」………………………1.6%
B)1つが「陰」で5つが「陽」…………9.4%
C)2つが「陰」で4つが「陽」…………23.5%
D)3つが「陰」で3つが「陽」…………31.3%
E)4つが「陰」で2つが「陽」…………23.5%
F)5つが「陰」で1つが「陽」…………9.4%
G)6つ全部が全部「陰」…………………1.6%
(小数点第二位以下四捨五入)
な~んか数字ばっかり並べちゃって、
カクリツとか言っちゃって、
味気ないなぁ~
と、思われるかもしれませんが、
ご心配なく。ぼくも数字は苦手です。
いましばらくおつきあいのほどを。
ええと、上の数字を見てて、
ひょっとしたらとてもニンゲン臭い数字かも!
と思ったわけです。
たとえば、
A)~G)の意味を、
以下のような4つにまとめて考えてみます。
1.A)とG)=ばしっとシロクロ決められるコト
2.B)とF)=ほとんどシロクロ決められるコト
3.C)とE)=だいたいシロクロ決められるコト
4.D)=シロクロ決めるなんてムリだよ~ってのが本音ってコト
これに先のパーセンテージをあてはめてみると、
1.ばしっとシロクロ決められるコト………………3.2%
2.ほとんどシロクロ決められるコト………………18.8%
3.まあだいたいシロクロ決められるコト…………47.0%
4.シロクロ決めるなんてムリだよ~ってのが本音ってコト……31.3%
これはもうカクリツではありません。
「2006-04-05【ウリムとトムミム】
」のログで、
世の中、シロクロきちんと分けられることなんて
そうそうないんじゃないかな~
といったことを書いたかと思いますが、
その具体的な比率のモデルといっていいでしょう。
ザックリ言って(でましたサラリーマン・コトバ)、
日常生活で出くわす問題の約半分は、おおむね
シロクロつけられるけど、3割は時間をかけるとか、
状況が変わらない限りやっぱりシロクロつけるのはムツカシクて、
もうこれはぜったいシロ!またはクロ!
ってハナから判るようなコトはほとんどない(3%)、
ってのが、
このシステムの言っていること、
ということになります。
そこいらへんがニンゲン臭い
(ナマナマしい?実生活を言い当てている?)なあ、と。
45年ほど人間をやっていますが、根拠はないけど、
まあだいたいそんなものかな~、
という気もします。
ぼくより10コ位上の、
やはり易システムに興味を持っている
人生の先輩にもきいてみましたが、
「う~ん、まあなあ。そんなもんじゃねえかなあ」
といっていました。
こういうのはアレですか、
たとえば現場の弁護士さんなんかに
アンケートをとってみるのも
おもしろいかもしれません。
とれるものなら。
得られた数値が仮に上記の比率に近くても、
まあ、主観を含むので、このモデルの
ゆるぎない根拠とはなりがたいでしょう。
そんなわけで「客観的に証明」することはできませんが、
あなたはどのように感じますか。