三波動のこと  その3 | 一目均衡表日記

三波動のこと  その3

 ①鍵足は押し、戻りを極力無視する為の罫線である

 ②しかし、鍵足は押し、戻りを完全に無視して捉える事は出来ない


だから鍵足では何種類かの値幅の鍵足を併用して活用するものです。

以前、鍵足について述べたときに、記入する事自体が方向性を把握している事と同じである、と述べました。

記入できるという事はあらかじめ決めておいた値幅の押しを入れずに高値を更新しているか、戻りを入れずに安値を更新しているときであります。記入できないのは高値を更新してからその後鍵足の値幅でもみ合っているか、安値を更新して以後、もみ合っているかのいずれかでありますが、いずれにせよ判断保留の状態を意味します。(①)


この①の考え方のみ強調して、これを売買決定サインとして活用するならば、必ず騙しにあいます。どのような時かといえば、鍵足上に結果的には押し、戻りとして捉えねばならない変動が現れて、その値幅が(200円幅の鍵足であれば)400円以下の押しや戻りであるときであります。


これをどのように工夫すればよいか良く考えていただきたいのですが、一つの方法は、より小さな値幅で鍵足を記入して、その波形によって相場の転換を探る、という方法であります。これはホームページ上でも述べておりますが、上げ相場は必ず高値、安値の切り上げの波形を形成し、下げ相場は高値、安値の切り下げを形成していきます。小さな値幅での鍵足ではより多くの波形が出現する事になりますから、大きな値幅での鍵足で判断出来ない場所でも、より早く転換サインが現れる事になります。ただしこの場合でもだましを完全に避ける事は出来ません。

変動が規則的に高値安値の切り上げ、切り下げを繰り返してくれるものであれば問題はありませんが、当然のことながら、相場は突然変化するものであります。


ですからやはりこの様な罫線を使っての売買は結果的には勘であり、賭けでありまして、昔の相場師はこの事を良く知っていたのだと思います。勘を確かなものに変えるために手口を調べたり、経済状況を整理するということをやったのであり、賭けであるといっても試し玉で相場を確かめる配慮はしたでしょう。