先行スパンの交差 | 一目均衡表日記

先行スパンの交差

 一目均衡表を見ている、という人の中には、先行スパンの交差が大好きな人が多いようなので、しつこいようですがコメントしておきます。

 日経平均株価4月15日現在で、記入する事が出来る先行スパンは11640(基準線と転換線の半値を26日先行)、11623(52日間の半値を26日先行)となっており、近づきつつある事がわかりますが、月曜の相場が2月4日安値を割るようであれば、二本の先行スパンは下がりつつ重なる、という事になるでしょう。

 

 仮にそうなったとして、重なった日から26日経過すれば、実線が、図表での交差する日に到達することになりまして、この日を変化日としてみる人は多いかと思います。つまり先行スパンの交差は高値、安値で決まりやすいから変化日だという考えでしょう。同じように先行スパンの交差は抵抗帯としては薄いので、実線はこの交差を超えていき易い、という考え方も固定化しておりますが、この二つがわかっていて、何故、モミアイ相場について考えが至らないのか実に不思議であります。

 

  複雑に考えると難しくなってしまうので、先行スパン下限(過去52日間の変動での高値安値の半値を26日先行させたもの)についてのみ考えて見ましょう。この先行スパンの値段11623は2月1日から4月15日までの変動の高値と安値の半値であります。これは言い換えれば、2月1日から4月15日までの変動が11623円を中心的価格としたモミアイ相場である可能性を示唆しています。モミアイ相場での基本数値の表れ方を経験的に知っていればすぐにわかると思いますが、実線が先行スパンの交差する日に到達した場合、そこまでの変動がモミアイの範疇といえるならば、変化日として決まりやすいと言えます。

ですから仮に高値、を大きく上抜いていく場合、安値を大きくした抜いていく場合には、この中心的価格は無視すべきであり、三波動の変遷をより重視すべきでありましょう。

 

 例えばNYダウの日足均衡表では3月22日に先行スパンの交差を下抜いて、安値10152となっておりますが、交差している価格を中心としてみれば、下げすぎでありまして、要するに、モミアイの下離れを表しています。勿論、大きく反発していけば、モミアイ相場が続く可能性も無いわけではありませんが、良く考えて御覧ください。いずれにせよ、離れにつく、あるいは乗ると言う事が、罫線の一つの活用理由でありますから、今日述べた事も重要です。