相場水準のこと | 一目均衡表日記

相場水準のこと

  日経平均株価については、今週金曜日の勉強が終わるまで少し書くことを控えます。今日は昨日の続きを少しコメントします。

 割安な株を買い、割高な株を売る、これは基本的にはファンダメンタルズ分析の方法論であるといえるでしょう。色々と分析した結果、論理的に導くのは相場水準であり、相場水準の高低によって、結果的に相場の方向性を導くものであります。現状ではAという水準にあるはずである株価が、Aよりも割安であれば、Aに近づいていくはずなので、上げ、要するに買い、逆であれば売りという考え方となります。

 

 この様な考え方自体には反対する理由がありませんが、一般化されている、水準論に対しては大いに批判の目が向けられるべきでありまして、相場水準と株価との関係がわたしたち納得出来るように一般化されているとは思えません。

 例えばある株価の相場水準が妥当な位置にあるとき、どのような形で相場水準との乖離が起こるのか、また、割安株が、上げていって、妥当な相場水準となった時、このまま割高になっていくのか、それとも割安になっていくのかなど、ごく当たり前に起こる疑問点が何一つ整理されていないように感じます。

 

 テクニカル分析の場合はもっと酷い状況でありまして、分析した結果、何を論理的に導きたいのかも明確ではなく、あるときは相場水準に、あるときは転換サインに、論理性なく力点を変えて、相場解説をしているように思います。分析した結果、直感的な判断しか出来ないのであれば、分析などするだけ無駄のように思いますが。

そのような訳で、一目山人の相場変動論と方法論をテクニカル分析の範疇で語られる事は、非常に迷惑な話でありますが、一目均衡表においても相場水準についての一応の考え方はありますので、誤解して欲しくないのです。 今週は少し均衡表の考え方を述べながら、中国株の指標(上海B株)を見ていきたいと思います。