3歳の息子が保育園で工作したそうだ。
母の日が近いからということで、
ママのイラスト?折り紙で貼り付けて。
帰りに先生が
「私が手伝ったのは文字を書いたくらいですよ~」
息子は褒められていた。
「ありがとうございます」とか言って俺もなんだか褒められた気持ちになって
いつもより胸を張って保育園を後にした。
保育園から家に帰るまでの道。
ドラマみたいなことが起こった。(悪い意味で)
ママへの感謝が綴られた息子の工作にはビニールで取っ手が作られていた。
息子は歩くときに取っ手を前後に揺らしながら歩く。
そして、二人でママがどんな反応をするかな?と予想しながら歩いていた。
楽しそうに。
ママのことを話していた。
すると、風が吹いた。強い風。
息子が持つ母の日の工作が風に飛ばされた。
「あ」
空に工作が浮かんでいる。
息子が工作を追いかける。
僕はその息子を急いで追いかける。
近くにいる人(ママさん)が「危ない!」という声が聞こえた。
周囲のママさんたちの「キャー!」という声が聞こえて。
僕が息子を後ろから抱きかかえた瞬間、猛スピードで車が通過した。
意味は分からない。
保育園の近くの車はほとんど通らない狭い道を、ノンブレーキで超加速して通過した運転手の気持ちは全く分からない。
でも、それが事実。
実際に起こった。
僕たちの真横をギリギリ通過した。
少し放心状態の僕。
周囲もざわざわしていたが、のちに落ち着きを取り戻してそれぞれが帰路へ。
息子を抱っこしながら帰る。
息子はなにがあったか分かっていない。ママの話をしている。
青信号で渡っていても、死んでしまう人がいる。
左右を確認しても死んでしまう人がいる。
尽くしている人が裏切られたり、騙されたり、悲しい思いをすることがある。
俺たちが轢かれても、
猛スピードのあいつは生き続けるんだろうな、なんて思ったりして。
人生は時々悔しい。
なにかそんなことを思いながら、息子を抱っこしていた。
家に着き、息子が先生に褒められた自分の工作をママに自慢気に見せ
まま、つくったよー、いつも、ありがとー
照れくさそうに、少年の顔になり始めている。
そんな言葉や仕草にとても感動した。
笑顔で生きていることに、とっても感謝です。
ママ、いつもありがとう。