ついに閉館が決まってしまった広島第一劇場。
閉館が発表されてから、いても立ってもいられず、4月30日と5月1日の2日間に観に行くことにしました。
いま関東地方は緊急事態宣言中です。
ゴールデンウィーク期間、県をまたぐ移動は自粛が求められていますが、広島行きのチケットを先に予約していたこともあり、迷わず行くことにしました。
それに「閉館する劇場に行く」という用事は、私にとっては不要不急ではない緊急事態なのです。
「コロナが終息してから行きます」なんて言ってられない状況なので。
当日は朝5時に起床。
スト客の朝は早い。
7時51分、東京駅発のぞみ13号に乗りました。
乗車率は30%くらいで、私の前後や隣の席に乗客はおらず、静かな移動時間でした。
東京から広島まで約4時間かかりますが、乗車中は寝ていたため、一瞬で広島に着きました(笑)
11時44分、広島駅に到着。
駅前では無料のPCR検査が行われていました。
駅から劇場まで徒歩で向かいました。
広島駅から約20分歩き、午後1時ごろに劇場に到着。
広島第一劇場に来るのは去年の8月以来、9か月ぶりでした。
劇場を題材にした映画、「彼女は夢で踊る」を見てからは初めて来ました。
初めて劇場の社長にお会いしました。
映画に登場する木下社長と同じ髪型で、話し方も同じでした。
映画の再現度、高けぇ(笑)
記念スタンプがあったので押しました。
この日、関東の劇場でよく会うお客様と偶然、会いました。
最後に広島に来たいという想いは同じだったようです。
午後2時になり開演。
初回から立ち見が出るほど満員の場内でした。
この日の香盤。
1.香山蘭
2.橋下まこ
3.大見はるか
4.星崎琴音
広島の香盤は4人で少ないですが、この日はラストの広島出演ということもあり、大見ちゃん以外は演目を4個出ししており、大見ちゃんは3個出ししていたので、合計15演目も観られました。
なのでレポートも長めです!笑
1.香山蘭
蘭さんを見るのは14回目で、2月の川崎ロック座以来、2か月ぶりです。
1回目【9周年作】
紫色の振袖に金色の帯、グレーの打掛を羽織り、和傘を持って登場。
黒髪ショートヘアがセクシーです。
演歌の名曲に乗せ、日舞を披露しました。
和傘を開いたときに桜の花びらが舞い散る演出がありました。
ベッド衣装はスリットの入った赤いロングドレスで、三味線のインスト曲に乗せたベッドショーでした。
NHKノーナレでも披露していた美しいポーズが見られました。
2回目【5周年作】
フードの付いた赤いロングスカートのドレス、黒いハットの衣装で、スローバラードのラブソングに乗せ、盆から始まる演目です。
2曲目ではアップテンポなトランスミュージックに乗せ、キレのあるダンスを披露しました。
ベッドショーはロックの音楽で、速弾きのギターソロに乗せポーズを切りました。
大人のムードが全開の演目です。
3回目【love】
2019年4月に川崎でも観た演目で、久しぶりに見られました。
フード付きのローブを纏い登場、両手にひとつずつ、灯りの点いたランタンを持っていました。
始まりがダークな世界観です。
ビアノのメロディとラップのボーカル曲に乗せ、キレッキレのコンテンポラリーダンスを踊りました。
ひらひらと舞うドレスが幻想的で美しいです。
ベッドショーの後、ラストは1輪のバラを掲げるポーズを切りました。
優しい気持ちになれる演目で、私の心に刺さりました。
この日、私は絶対に泣いてしまうだろうなと予想していましたが、私が泣いたのはこの演目の時でした。
4回目【初恋】
去年3月に横浜でも見た演目です。
黒いロングドレスの衣装で、白い傘を持って登場。
悲しげなバラード曲に乗せ、感情を載せたコンテンポラリーダンスを披露しました。
タイトルは「初恋」ですが、失恋の悲しさを感じさせる演目でした。
悲しみを乗り越えて、明るい未来へ進もうとする強さが感じられる演目です。
この演目の最後、蘭さんは指先にキスをして、その指を盆に乗せ、ステージとお別れしていました。
演目の中で蘭さんが恋していたのは、この劇場だったことが分かりました。
ラストのオープンショーでは、お客様たちが最後に感謝の気持ちを伝えるため、心づけを持って大行列を作っていました。
蘭さんは涙を流しながら一人一人の気持ちを受け止めていました。
2.橋下まこ
まこさんを見るのは20回目で、2月の川崎ロック座以来、2か月ぶりです。
1回目【ヘアスプレー】
去年12月の川崎でも観た演目です。
同名のミュージカルがモチーフで、もともとは2019年の浅草ロック座公演「STEPS ON BROADWAY」で、まこさんが演じていた演目です。
ドット柄のグリーンのワンピース、ショートヘアのウィッグにピンクのリボンを着けて登場。
主人公、トレイシーちゃんの衣装です。
アップテンポでジャジーな音楽に乗せ、エネルギッシュなダンスが見られました。
ラストの曲は浅草の時と同じ曲で、当時と同じ衣装が見られます。
何度見てもスタイルの良さに感動します。ワンレンのヘアも美しい。
楽しくて大好きな演目なので、私のiPodにはこの演目のプレイリストがあります。
2回目【輪廻】
初めて見る演目。
ピンク色のロングドレス衣装で登場。
ピアノのインスト曲に乗せ、バレエ要素のあるコンテンポラリーダンスを披露しました。
躍動感が凄い!
アクティブなダンスなのに、終始、優しい笑顔で演じているところもステキです。
盆では、爽やかなピアノのメロディに乗せ服を脱ぎ、結んでいた髪もほどかれました。
なんて美しい身体!!
もはや、体そのものが芸術作品です。
ベッドショーでは胎動の音が聞こえました。
まるで誕生したばかりの動物のように、ゆっくりと、震えながらポーズを切りました。
生命の神秘や、生きていることの素晴らしさが感じられる演目でした。
3回目【花束】
初めて見る演目。
キラキラとしたピンクの打掛に金の帯の衣装で、和楽器テクノの音楽に乗せ、扇子を使った日舞を披露しました。
驚くほどゴージャスな衣装です。
ピンク色の襦袢に衣装チェンジした後、ステージから左右の客席に順番に歩み寄り、一礼する場面がありました。
バラード曲に乗せ、祈りを捧げるようなポーズを切る姿が印象的でした。
広島で出会えた人たちへの感謝の気持ちが感じられた演目でした。
4回目【one night】
まこさんの演目の中で私が最も好きな演目ですが、去年2月の川崎以来、久しぶりに見ました。
たしか正式名称は「one night summer」だったと思います。
まさかこの演目をラストに持ってくるなんて!
白シャツ、スパンコールがキラキラした青いホットパンツ、ガーターベルト、ブーツという、セクシーすぎる衣装です。スタイル良すぎ。
重低音ビートに乗せたキレッキレのダンスを披露しました。
衣装チェンジ後は、カップレスブラ、黒いハイヒールで、青いマラボーをもってベッドショーへ。
激しい腰使いにドキドキ。
このベッドショーは凄いです。何度見ても凄いです。
ラストのポラ撮影では、お客様一人一人の温かい言葉に、まこさんが号泣していました。
まこさんは泣きながら、「また会おうね」「元気でね」とお客様に返しており、私もそれを聞いて泣いてしまいました。
まこさんもお客様も優しすぎる!!
愛しかない空間。
この時、「号泣しながらティッシュで涙を拭くまこさん」というマニアックなポラを撮るお客様がいて、その時だけ客席から笑いが起こりました(笑)
ラストのオープンショーでは、蘭さんと同様に、心づけの行列ができていました。
3.大見はるか
大見ちゃんを見るのは27回目で、3月の浅草ロック座以来、1か月ぶりです。私のスト客歴において、最も多く見ている踊り子です。
1回目【キンキーブーツ(3周年作)】
同名のミュージカルがモチーフで、もともとは2018年の浅草ロック座公演「STEPS ON BROADWAY」で大見ちゃんが演じていた演目です。現在、浅草ロック座で発売中の「浅草ロック座写真集10」にも収録されています。
大見ちゃんの演目の中で、最も好きな演目ですが、2019年7月の川崎以来、久しぶりに観られました。
大好きな演目なので、私のiPodにはこの演目のプレイリストがあります。
まこさんの【ヘアスプレー】の次が、大見ちゃんの【キンキーブーツ】というSOBメドレーが嬉しかったです。
真っ赤な衣装は、広島の赤いステージにも映えます。
ラストの壮大なフィナーレに熱い気持ちになれる演目です。
まこさんも大見ちゃんも、初回のポラ撮影から泣いていました。
涙対策として、ステージの脇には常に「鼻セレブ」が設置されていました。
なんて用意の良いこと。
2回目【チャイナ】
今年1月の川崎が初出しだった演目で、あすかみみさんから継承された演目です。
2つのお団子ヘアで、トップレスに赤いロングスカートの衣装で登場。とてもかわいい。
ステージ左右には赤と青の和傘が置かれていました。
妖艶なポップソングに乗せ、羽根扇子を使って舞い、その後は剣を使ったアクティブな演舞を披露しました。
ベッド衣装は赤い振袖で、女性ボーカルのバラード曲にのせ、刀を掲げたポーズを次々と切りました。
この演目も衣装が赤いので、広島の赤い盆に映える演目です。
余談ですが、広島は盆が2つあり「前盆」「中盆」と呼ばれています。
この演目で初めて中盆が回るところが見られました。
3回目【ワニ男】
去年8月の広島が初出しだった演目です。いわば、広島がふるさとの演目。
演目の正式名称はたしか【大見とワニ男の夏休〜ハワイで放流編〜】だったと思います。
大見ちゃんがパスポートを持って飛行機に乗り、ワニ男と一緒にハワイでバカンスを楽しむという演目です。
貝殻のビキニ、フラワーレイ、麦わら帽子などの衣装がかわいいです。
コロナ禍で海外旅行ができない代わりに、演目の中でハワイのムードが楽しめました。
あのワニはもともと、浅草ロック座の2019年公演「ADVENTURES」に登場したもので、踊り子の小道具の中でも最大レベルにデカいです。
ポラ撮影中も大人気でした。
4回目【キンキーブーツ】
1回目と演目の内容は同じですが、ベッドショーにおいて、スペシャルな演出がありました。
初めて、「紙吹雪リボン」が見られました。(←正式名称は不明なので私が名付けました)
紙吹雪リボンとは、リボンを巻く際に、桜や銀紙の紙吹雪が仕込まれているものです。
そのリボンを投げると、踊り子の頭上からヒラヒラと紙吹雪が降り注ぎ、とても美しい光景が見られました。
私自身、そのようなリボンの存在は知っていましたが、実際に見るのは初めてでした。
大見ちゃんも紙吹雪を見た瞬間、ポーズを切りながら涙を浮かべている様子でした。
大見ちゃんが次々とポーズを切るたびに、4方向からリボン飛び交い、その度に桜や銀色の紙吹雪が大見ちゃんに降り注ぎました。
凄い!!鮮やか!!圧巻!!
でもちょっと、やり過ぎでは!?笑
盆が紙吹雪だらけになり、赤い盆がほぼ見えなくなるくらい、紙吹雪で埋め尽くされました(笑)
演目終了後、常連客の方々が3台の掃除機と、何本ものホウキを持ち、片付けを始めました。
片付けも鮮やか!笑
私も常連のお客様からホウキを渡されたので、片付けを手伝いました。
ステージって、みんなで作るものですからね!笑
ポラ撮影の時間になり、大見ちゃんが再登場しました。
大見ちゃんの肌には、たくさんの紙吹雪が付いていました(笑)
ラストのオープンショーも、心づけを渡すための列ができていました。
心づけを受け取りつつも、オープン曲がサビに入るたびに、大見ちゃんはピョンピョンと跳ねていました。
底知れぬ体力!!笑
観客たちも一緒に跳ねていました。
4公演目には大勢の立ち見客が並ぶほど満員の場内で、オープンショーも大いに盛り上がっていました。
タンバリンさんが4人もいて、前後左右からシャンシャンシャンシャンと聞こえました。
まるで4.1chサラウンド(笑)
オープンショーのラスト、大見ちゃんは大きな声で「何度も乗せていただいて、ありがとうございました!」と言い、暗転しました。
客席からも、「ありがとー!」「お疲れさまー!」という歓声が上がりました。
4.星崎琴音
琴音さんを見るのは15回目で、12月の浅草ロック座以来、4か月ぶりです。
1回目【party!】
スパンコールがキラキラと光る青いタキシードとシルクハットの衣装で、ステッキを持って登場。
ジャジーなリズムに乗せ、軽やかなステップのダンスを披露しました。
ハットやスカーフを使った手品を次々と披露する場面もありました。
楽しいヾ(*´∀`*)ノ
白いフリンジの付いたビキニ衣装にチェンジし、洋楽のポップ曲に乗せたダンスです。
ベッド衣装は白いロングドレスで、邦楽バラード曲に乗せ、ポーズを切りました。
赤い照明が琴音さんの体を美しく照らしていました。肌キレイ。
2回目【風車】
夏木りりかさんから継承された演目??らしいです。
上半身が水色の振袖、下半身がカラフルなラテンドレスの衣装で登場。
リズミカルなポップソングに乗せ、躍動感のあるダンスを披露しました。
衣装チェンジ後は白いラテンドレスで、青い風車を右手に装着しました。
幻想的なバイオリンのメロディに乗せ、バレエダンスを披露しました。
爽やかな風が吹いているような優雅な時間が流れました。
3回目【カフェ】
ステージにはテーブル、イス、メニュー表などの、カフェのセットが置かれています。
ハードロックミュージックの中、ウェイトレスの衣装を着た琴音さんが登場。
エプロン風のコスチュームに、ハイソックス、スニーカーの衣装でした。
琴音さんのMCから始まる演目で、琴音さんの声は大きくて高くて可愛いです。
アイドル店員の琴音さんと一緒に、裏メニューのスペシャルドリンクを作るというストーリーでした。
こんなに可愛い店員がいるカフェなら、毎日でも通いたいと思いました。
4回目【サラリーマン】
川菜ひかるさんからレンタル中という演目。
琴音さんがスーツのサラリーマン衣装で登場。
ここで突然のハプニング!
メガネ、ワイシャツ、ネクタイ衣装で、酔っぱらいサラリーマンに扮した蘭さんが乱入し、盆で缶ビールを飲み始めました(笑)
蘭さん、何してるんですか?笑
客席からも爆笑が起こりました。
アイドルグループのポップソングに乗せ、躍動感のあるダンスを披露するのですが、
「しっかり踊る琴音さん」に対して、「見よう見まねで付いていこうとする蘭さん」
というカオスな光景でした。
楽しいヾ(*´∀`*)ノ
いつのまにか蘭さんが退場し、琴音さんのベッドショーへ。
全体的に「応援ソング」で構成された演目で、日常を頑張る私たちの背中を押してくれるような、勇気づけられる演目でした。
この日のラストが明るい演目で終われて、私も幸せでした。
琴音さんの演目終了後に退席することにしました。
ラストのオープンショーとポラ撮影まで見たかったのですが、この時点で0時を過ぎていました。
この日、毎回のポラは大行列で、踊り子1人あたりのポラが30分くらいかかっていたこともあり、終演まで待たずに劇場を出ることにしました。
他のお客様は終電とか大丈夫だったのかな??
この日、終演までいた方のお話によると、最後に踊り子一人一人による楽日挨拶と、常連客によるギターの弾き語りがあったそうです。
深夜1時ごろ、ホテルにチェックインし、2時半ごろ就寝しました。
この次の日も半日、第一劇場にいましたが、その日のことはまた後でレポートしたいと思います。
私にとって、最後の広島遠征が大好きな踊り子たちばかりで、最高に幸せな1日でした。
ステージ中もポラ中も、愛に溢れた幸せな時間が流れました。
今でもラストのオープンショーの光景を思い出すと、泣きそうになってしまいます。
名残惜しいし、寂しいけど、あと少しで閉館です。
幸せな時間を過ごさせてくれた踊り子たちと広島の方々に、改めて感謝申し上げます。
おわり。