本日は紀行です。
「大山スキーツアー」、2023.1.28 (土)、コトバスエクスプレス、新日本ツーリスト、朝発日帰りバスツアー、リフト券付き、スキーレンタル込み、14800円。
大変長らくおマンたせいたしました。
ついに三年ぶりに帰ってきました、冬の恒例、大山スキーツアー。
宇多津駅南口発、7時40分。
7時50分、10分遅れでの出発です。
水曜の大寒波で大山も大雪に見舞われたらしいが、今日の大山はどんな様子だろう。
水曜ほどではないが、今日も寒い日ではある。
しかし、シートに深く身を沈め、ゆったりと車窓を眺めるなんていつ以来の経験だろう。
久しぶりに渡る瀬戸大橋のなんと美しいことよ。
そしてその隣に横たわる瀬戸の海も。
高速も中国山地の奥深く進むにつれ、雪が深くなってゆく。
最初は路傍にちらほらと雪の残りが見える程度なのだが、蒜山に近づくにつれだんだんと雪が深くなってゆく。
途中、蒜山SAで休憩。
蒜山は深い雪の中、降雪も見られる。
SAに駐車している車がまるで雪の中に埋もれているかのように見える。
トイレを済ませた後、自販機でコーヒーを買う。
車内に戻り、持って来たチョコレートを食べながらコーヒーをチビリチビリと。
まさに至福のひととき。
大山も雪が深い。
ふもとの道から見たこともないような積もり方。
やっぱ今年の冬の寒波は凄かったんだな、と。
しかしこの雪を見ると改めてバス旅でよかったなと思う。
しっかりと整備され、装備も整った車で運転のプロに安全に運んでもらえるありがたさをしみじみと味わえるから。
ここまで順調に来たけど、最後の山頂駐車場手前でまさかの渋滞に。
どうもチェーンを巻かずに突っ込んできた一般車両が渋滞を引き起こしている模様。
アクセルを踏んでもタイヤが空回りして車体が後ずさっていくという恐怖の光景を目の前で見た。
他にも豪雪の街中に突っ込んできて同じような目に遭っている車を帰り際に見たし。
しょうがないな。
時間も大事だけれど安全はもっと大事。
しかし大山に車で行く方はくれぐれもご注意を。
特に街中には、たとえチェーンを巻いていても車で侵入しない方がいいと思う。
地元の人は街中の移動にはキャタピラの付いたスノーモービルを使っているようだから。
結局、到着は11時20分頃。
ちょっと遅れたけど、とりあえずこの豪雪の中、無事にたどりつけたことに感謝したい。
大山レンタルでスキーセットを借りて、着替えを済ませ荷物を預けたら、リフト乗り場でリフト券を引き換えてゲレンデへ。
この時点で時間は12時前。
なのでまず昼飯を頂くことに。
豪円山ロッジへ行くと、なんとメニューがカレーとカツカレーの二つしかない。
当日はワンコインランチデーとのことでカレーなら500円で食べられるそうだが、筆者はカツカレーにした、1050円。
店員さんの数も減っている。
カレーを給仕する人はなんと一人だけ。
コロナ禍の傷跡の深さを思う。
ゲレンデは細かい雪が降っている。
カメラを一応、カメラバッグに入れて持ち運んでいたのだが、開けてみると雪が入ってカメラが濡れていた。
どうもカメラのストラップをバッグから出して首にかけ、すぐカメラを取り出せるようにしていたのが悪かったみたい。
ストラップがバッグからはみ出ている分だけ、カメラバッグの蓋に隙が開いてそこから雪が侵入していたようなのだ。
カツカレーは安定の旨さ。
よく煮込まれたルーは程よい深みとコクがある。
カツも揚げたてで美味。
そして意外にいい味を出しているのがシャリ。
粒が立っていてほどよい硬さなのだ。
まさにこれぞカレーというお手本のような全体の調和の妙を堪能させてもらった。
さて食後には、いよいよ来ました、初滑り。
途中、急坂の所でコントロールを失ったのだけど、なんとか最後までコケずに行けた。
やっているうちに三年前に受けたスクールでの教えを思い出してくる。
筆者の場合、左ターン(右足に体重をかける)はいいのだけれど、右ターン(左足に体重をかける)に問題がある。
前回の先生の指摘によると、右ターンの時、上半身だけが先に右に縒れて行く癖があるという。
それでせっかくの体重移動が上手く板に伝わらず、曲がりが浅くなりターンによる減速も効かなくなるそう。
そのことを今回滑りながら思い出していた。
それで身体をまっすぐ正面を向いたままにして、足だけに荷重をかけて行く動作を繰り返しやってみた。
上手く行く時もあればそうでない時も。
それでも何とか感覚を掴みかけて、休憩に。
豪円山ロッジに戻って缶コーヒーを飲む。
毎年食べていたソフトクリームもハンドドリップのコーヒーも今年はやってない。
残念。
なので自販機のコーヒーで休憩だ。
今日のゲレンデの状況は、新雪が上の方に溜まっていて、いつもなら氷の上を滑っているような感じと違って、とてもエッジが利く(ブレーキが効く)。
実際、緩斜面では軽くボーゲンをしただけで滑りが止まってしまうほど。
そういう意味では筆者のような初心者向きの雪の状態といっていいのかもしれない。
ただ、けっこうな降雪のため視界は悪く、これは初心者向きではなかったが。
滑って下りて、リフトでまた登って。
凍える寒さを楽しみながら、身体の使い方のみに意識を没入する。
日々の雑事から遠く離れられる至福の時間。
これぞまさにスキー場に来る醍醐味。
その感覚を久しぶりに思い出していた。
ありふれた日常からのしばしの逃避行。
しばし時を忘れて楽しんだ後、3時半頃下山。
ツアー特典の温泉入浴へ。
タオル付、200円で入れる。
豪円湯院。
ここは雪見露天風呂が売りらしい。
雪を眺めながらの風呂と湯は素晴らしかった。
ただ残念だったのは、外湯も内湯もお湯の温度がぬるかったこと。
寒さの中にキリッと熱いエッジの立った湯の感触を望んでいた筆者には少し物足りなかった。
また洗い場の温度もかなり低くて、ゆっくり身体を洗えるという感じでなかった点も残念。
中に入るとかなりゾゾッと来るくらい寒かった。
でも、きれいで新しくて雰囲気もいい、いい温泉だったのでなんとなく上記の点だけがもったいないなと思った次第。
帰り際、アクセスリフトに乗る時にスキーとストックを横にして下から両手を入れて抱えるように言われたのだが、やってみるとこれが非常に楽に道具を運べる持ち方だったのだと改めて気づいた。
お恥ずかしながら十年越しの新発見である。
今まではスキー板を片手で肩に担いで反対の手でストックを握りしめていたりしていたのだが、移動の時が大変で息が切れることもしばしばだった。
それがこの持ち方だと嘘のように楽に運べる。
目から鱗とはこのこと。
感謝。
さて、楽しい時はあっという間。
昨日が節分で、今日が立春。
暦の上では、もう春がやってきている。
春はみんなに平等にやってくる。
私だけに来てあなたには来ないなんてことはない。
皆さんは今年、どんな春にしたいですか。
あなたにとって最高の春が来ますように。
♪ 「泣いてばかりいたって、幸せは来ないから
重いコート脱いで出かけませんか
もうすぐ春ですね」
安全運行に務めてくれたコトバスの運転手さんに感謝。
旅行手配、差配等、万事抜かりなく執り行ってくれた新日本ツーリストの皆さんに感謝。
いい道具を貸してくれた大山レンタルさんに感謝。
最高の時間を提供してくれた大山ホワイトリゾートさんに感謝。
美味しい昼食の豪円山ロッジさんに感謝。
その他、関係者の皆さんに感謝。
そして今日も最後まで読んでくれたあなたにありがとう。