2025 まるがめ第九演奏会
本日はコンサート評です。令和7年12月14日(日)、丸亀市綾歌総合文化会館アイレックス、13時開場、14時開演、全席自由一般2000円。指揮 田中一嘉、演奏 丸亀シティフィルハーモニックオーケストラ。12時頃、駐車場入り。開場まで一時間ほど、車の中で、持って来たコーヒーを飲みながら本を読んで過ごす。13時過ぎ、入場。開場から間もないので真ん中の前から7列目の良席を確保することが出来た。感謝。その後、徐々に入場客が増えてくる。今年も、ほぼ満席っぽい。しかし月日の経つのも早いもので、気が付けば今年ももうこんな季節である。つまるところ令和7年も残すところあと二週間ちょい。年の瀬って感じです、はい。14時定刻通り開演。まずは丸亀ドイツ兵俘虜楽団の足跡を辿る会会長さんの挨拶から。第一次世界大戦の時、公式の記録が残る日本における第九初演の徳島より先に、丸亀の本願寺塩屋別院にドイツ兵の俘虜はいたという。で、その俘虜の多くは後に徳島の第九初演に関わった人達だったそうで。それで、もしかしたら第九の日本初演は丸亀だったんじゃないかというのが会長さんの主張。が、そんな話は公式の記録にはどこにも残ってないのが残念なとこ。しかしロマンはあるよな。その後、丸亀市長さんの挨拶。力強い語り口で、文化の街 丸亀を語ってくれる。そのような手厚い文化政策の一環としてこのコンサートもあるのだと。また来年には丸亀市中心部に市民会館が新たに完成するとかで、このコンサートも来年はもしかしたら、その新しい市民会館でやるのかなとも。未来に向けて夢と期待が膨らむ明るい挨拶でした。どうもありがとうございます。そしていよいよ演奏開始。最初は、モーツアルト作曲のオペラ「フィガロの結婚」から序曲。いかにもオペラの序曲らしい軽快でワクワクするようなあのモーツアルトの有名なメロディー。その曲をオケも軽い腕慣らしの感覚で軽快に演奏してゆく。盛り上がりのあるところでは、しっかりと音も出ているしね。上々の滑り出しと言えるだろう。そして第九。第一楽章、アインザッツ。この一楽章の始まりの音は聖書の創世記を思わせる。神なる大いなる者が、無から有を創り出す瞬間。それが第一楽章の最初の音、宇宙の始まりの音なんだと思う。金管の音だったと思うのだが、少し音が裏返ったのが残念だったが、全体としては悪くない立ち上がり。そしてその後にやってくる最初の盛り上がりの部分。オケはうなりを上げていい音を出していた。今日も行けますな。第一楽章の全体のイメージとしては何だか音の旅を聞いているような感じだった。これは今まで聞いてきた第一楽章との一番の違いだったかと。まあ指揮者も替わっているし、オケも毎年同じ音を出しているわけでもなかろうから、年によって音が変わるのは当然といえば当然なのだが。第一楽章、最後の手前の部分でティンパニも入って、オケ全体で凄い音を出す場面があるのだが、その際のティンパニとオケの音のバランスが今年は最高だった。例年、ティンパニの音だけが張り切り過ぎてていて、少し全体から浮き気味になっていることが多かったのだが、今年は違った。打楽器の音とオケの音がいいバランスで混じり合って渾然一体となっていた。第二楽章。こんなに躍動的な第二楽章は初めて聴く。全体的に音がよく鳴っている。余談だが、筆者の隣の席に座っていたオジサンがコンサート開始直後からずっと眠りっ放しで思わず笑ってしまった。筆者も何年か前までは、わざわざ金払って見に来て眠ってしまう人の気持ちが全く理解できなかったのだか、最近はそういう人の気持ちが少し分かるようになってきた。人間、歳を取ると何故かこういうところで眠たくなってくるのである。かくいう私も第九の第一楽章から第二楽章にかけて、少しだけうつらうつらしかけた。私も歳を取って、だんだんそちらの方に近づきつつあるのだろうか。世の中は順繰りにその役割を交代していくものだと思うが、とすると私もあと何年かするとそっちの方の役割が回ってきて、肝腎の舞台を前に眠りこけてしまうようになるのだろうか。と思うと、あと何年、眠らずにコンサートや映画を見ることでできるのかとしみじみしてくる。10年か、15年か、それとも20年。そう思うと目の前の出会いの一つ一つがとても愛おしくなってくる。第三楽章。非常に滑らかで、テンポも遅過ぎず、速過ぎず、ちょうどいい。そんな風に丁寧に紡がれる天国の音。いいねえ。そして今年もやってきました、第四楽章。第一楽章、第二楽章、第三楽章とそれぞれのテーマを演奏して、どれもこれも否定した後、あの有名なメロディーが低音弦に顔を出す。そしてそのメロディーが低音弦からヴィオラに移り、やがてバイオリンへと。そうやってひとしきり盛り上がった後、合唱と独唱が入る。これまで器楽演奏だけだったところに言葉を伴うボーカルが入るわけである。合唱も最初はあまり声が出ていなかった。まあ第三楽章の冒頭からずっと座って待っているだけなので、こればかりはどうしようもない。しかし、その後は凄かったよ。今年は合唱団も100人を超える規模となっているそうで、その声の迫力は出色だった。独唱4人のバランスも良かったし。この第四楽章も全体のイメージとして音の旅の印象が強かった。まあ、今年の演奏のキーワードですな。そして曲は進み、おもちゃのマーチのような変奏を挟んで、対位法のコーラス。これも絶品だったなあ。そして今年も来たぞ、怒涛のコーダ。コーラスとオケが膨らんだり縮んだりしながら栄光の頂点を目指して音が進んで行く。そしてラスト圧巻の演奏。スゲエぜ、丸亀シティフィルハーモニックオーケストラ。ブラボー。今年も凄い音が出ていましたぜ。アンコールは歓喜の歌を皆で歌って。今年も見応えあったなあ。あっという間の二時間弱。今年も無事年が暮れてゆきます。最高の音楽を聞かせてくれた指揮者の田中一嘉さん、演奏の丸亀シティフィルハーモニックオーケストラ、並びに市民合唱団の皆さんに感謝。会場の丸亀市綾歌総合文化会館アイレックスさんに感謝。その他、この日お世話になった皆様方に感謝。そして今日も最後まで読んでくれたあなたにありがとう。本日の投稿を以て、今年最後のブログとなります。今年一年本当にありがとうございました。この年末年始、二週間ほどお休みを頂いて、来年最初の投稿は一月十日、伝統工芸展を予定しております。来るべき新しい年においても、引き続きよろしくお願い致します。P.S.この前、多度津町民会館に落語のチケットを買いに行ったら、どうも売れ行きが芳しくないとのことで、職員の方から、口コミで落語会のことを広めて欲しいとの要請があった。着物なんかを着ていたので、落語通なんだと思われいたみたいで。しかし筆者には、そんなに知り合いもいないのでどうしたものかと思い悩んでいると、はっと思いついたのが、このブログでの宣伝ということだった。ので、少し宣伝させて頂きます。令和8年3月8日(日)、13時半開場、14時開演、多度津町民会館、全席指定3500円。出演者は笑点メンバーの桂宮治さんと今、注目の若手女流落語家蝶花楼桃花さん。宮治さんは、落語家になる前は実演販売をやっていらしたそうで、そこで日本一の売り上げを上げたとかなんとか。とにかく、素人時代から話芸は達者だったということだろう。一方の桃花さんは、一時は女性初の笑点メンバーに選ばれるのではと話題になっていたほどの才媛。この人の高座も今、最も要注目と言える。こんな二人が来る落語会だが、筆者がチケットを買いに行った時、まだまだ良席がびっくりするくらい空いていた。皆さん、今ならチャンスですぜ、飛び切りのいい席で本格的な江戸落語を聞けますよ。特に、落語初心者の方には、いい席で落語を聞いてほしいというのが筆者の願い。というのも真ん中前列の良席で聴く落語は、演者の身振り手振りに語り口、落語家がいかに全身を使って表現しているか、その芸の神髄に存分に触れることができるから。そのためには良席で見るに越したことはない。また、万一、良席を確保できなくとも心配無用。多度津町民会館は600人か800人かの小さいホールなので、どこに座ってもそれなりのクオリティーは確約できる。まあ、時間と日時が合うようでしたら、皆さまどうかチケットを買ってやって下さいませ。我が愛する地元多度津のために、どうか一肌脱いで頂ければ幸いでございます。来年の春、多度津で皆様方のご来館、お待ち申し上げております。