塾のこと | 苺ショートケーキのブログ

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娘が公立中高一貫校を受験し、惜しくも不合格した日から、気づいたこと、考えたことを綴っています。
公立中敗退から3年後、目指す高校に無事合格を果たすことができ、今は娘は目指す大学の合格に向けて歩き出しました。そんな徒然なる思いを気まぐれに綴っております。

大手塾がいいのか、個別や少人数寺子屋式などの個人塾のほうがいいのか。
はたまた家庭教師がいいのか…。
はたまた塾無しか…。

受験といったら必ず話題になることですね。
 
うちの場合は、訳あって、個人塾を選ぶことになり、現在に至ります。

その訳とは…
中2の秋ぐらいだったか…学校の定期テストで他の教科はまだいいのですが、数学がなんともなかなかいい点数が取れず、60点代とか50点代とか(((゜゜;)なんともおぞましい点数を取ってきて、
(私たちも、そろそろどうにかすべきじゃないか…。と思っていた)
さすがに本人もどうにかしたいと思ったのでしょう。
「塾に行ってみようかなぁ…。」と言い出しました。
「どんなところに行きたい?」と夫が問うと、
「うーん…。あんまり、みんなが行ってるような大きな塾は嫌」
「例えば、(中学のときにお世話になった)O予備校にまたお世話になってみる?あそこなら、R子のことをよくわかってくれてる先生がいるし、そういう先生に見てもらったらいいんじゃないかと思うけど、どう?」
「…そうだね。」
と、そんな話をし、中学受検でお世話になったO予備校に連絡をしてみました。
すると、「いつでも体験にいらしてみてください」と言ってくれ、中受のときには私立コースのほうで数学を教えていらしたN先生が「高校受験科は僕が担当です」と電話に出て、親切にコースの内容、クラスの編成など親切に教えてくれたのでした。
ありがとうございます、それではぜひ一度伺います♪なんて話して電話を終える際、ちらりと、そういえば、娘が一番お世話になって目をかけてくれてたあの先生はいないのかなぁ~?とある先生のことが気になって(娘はその先生に習いたいと思っていたようなので)、N先生から受付のスタッフさんに電話を換わったときに、
「あのー…。公立クラスのほうで大変お世話になった、Y先生も、いままだ教えてらっしゃいますか?」ときいてみたところ、なんと、
「Yは、…昨年末で退社いたしまして…」
なんと!!びっくりでした…。え?Y先生、いないの?それではちょっと話が変わってくるなぁ…と内心思って私がすかさず、
「え?それでいまどちらに…?」と聞くと、これだけコッソリ教えてくれたブラボーな受付Tさん(笑)。
「個人で塾を立ち上げたようです。」

娘にこのことを伝えると、早速、ネットで検索し、Y先生がひとりで立ち上げたらしき塾を発見(今の子はこういうのほんとに早いねー(^^; すぐに見つけるんですものね(笑))。
携帯番号も突き止め、電話してみると、
「あ!お久しぶりです!R子はどうですか?元気ですか?気になっていたんですよー。」
と変わらぬ声。
我が家からひと駅のところに(O予備校よりさらに近い!)、寺子屋式の塾を立ち上げて、いまそちらで教えている、とのこと。
娘は、一度その塾に行って話を聞いてみたいと言い、Y先生と面談すると、
「ここに通ってみたい」と。
(申し訳ないが、その後O予備校には結局連絡しなかった…。Y先生の個人塾のほうに行ったな…とバレてるだろうなー(^^;)

それから、最初は数学、そして3年の春からは英語も、加えてその他の教科全て、プラス推薦の小論文や面接集団討論までその塾で見てもらい、今に至っています。
 
娘は、Y先生でなければだめ、というほどY先生ラブであったわけではなかったのだけれど(むしろ、見透かされてて厳しいこと言われるばかりなので中受のときは少し敬遠していた(^_^;))、でも、おそらく自分の知っている塾の先生の中では最も頼りになる、と思っていたようです。そして、「自分の特性をよく知ってくれていて、適切なアドバイスをくれそうな人で、信頼してついていける先生」に教わりたい、と思っていたので、そこが一番の決め手だったようです。
О予備校のほうが、大手というほどではないけれど、まあ母体もしっかりしている、「塾」然としていて、実績もあるわけで、情報やノウハウなどもしっかりありそうではあったので、ほんとにY先生の個人塾でやっていくだけで大丈夫なのかな?という小さな不安は私たちには正直最初はありました。
でも、本人が「そこでやる!」と言ったので、「本格的に受験に向けた勉強を始める」ということと「その塾でやりたい」という気持ちはセットなわけですから、私たちは
「なら、そこで頑張らせてみようか。」という結論に至ったのでした。
まだ肝心の本番の試験も発表もまだですが、これまで1年強ほどお世話になってきて、この選択は間違ってはいなかったな、と思っています。
 
・不得意科目である数学の克服→さらにグループ作成校受験に(なんとか)太刀打ちできるところまで実力を上げてくれた
・得意科目の英語も、さらに得意な得点源にできるように力をつけてくれた
・何より内申が推薦に出しても申し分ない程度には取れた
 
など、ちゃんと本人が「補いたかった」ところをしっかり補ってくれ、自習を進めていく上での指針または拠り所になってくれました。

ちなみにその塾は、基本、寺子屋のようなシステムで、勉強しに来たかったら開いてるときならいつでも行ってよく、何人もの子が静かに自習している環境で勉強できる形態。勉強していて、もしわからないことが出て来たら先生を呼び止めて(手が空いていたら)聞けること。個別指導のような形態だけれども「授業」も「講習」もやってくれていて、そこで出される課題やプリントなどをやることを中心に、娘は中3の受験勉強を進めてきました。
模試(V模擬を主に受けていました)なども、受けたらすぐに帰りに塾に来い、と言われていて、いつも模試からまっすぐ塾に寄って、解き直しをしていました(このへんO予備校の方針そのまま(^o^))。

さて、冒頭の問いに戻りますが、

「高校受験には、大手塾がいいのか個人塾がいいのか」

私は、どちらであっても良いのだけれども、大事なことが2つあるのだと思います。

ひとつは、「本人がそこに行きたいと思い、通う、と自分で決める」こと。
本人が、ここでやってみたい、と思うかどうか。

ちょっとキツい言い方をすれば、高校受験に関して、
「親が探してきていいと思った(またはそこに行くべきだと思った)塾に、子どもが行く気になってもいないのに入れてしまう」
これが、一番、意味がないことだと思います。
えーっ!?そんなぁ、高いお金払ってるのに、悲しくなること言わないでー!と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、高校受験に関しては(子どもがまだ自分から勉強に意識をなかなか向けられない中学受験は話は別で、親が選んできてやる、それは多くの場合必要だと思います)悲しいながらそれが真理だと思うのです。
また、選んできてやったとしても、候補として提示し、その候補の中から子どもが「ここに行きたい」と自分で選び、「塾に行くこと」を自分が選択するのなら問題ありません。
大事なことは、
「塾に行く必要性を本人が感じ、ここでやっていこう、と思える場所を自分で選びとる」ことだと思うのです。

もうひとつは、「本人が信頼してついていける先生がいること」。
そういう意味では、「家から近いから」というような理由で飛び込みで行ってみる評判のわからない個人塾よりも、いい先生をしっかり集めて実績作ってる大手の方が、そういう先生に出会える可能性が高いということは言えるのかもしれません。
_<))。

志望校のこと、で書いたことと繰り返しになりますが、「高校受験は結局は本人。本人が行きたいと思う学校を定め、その目標に向かって勉強するのは本人」ということです。
だから、「大手塾がいいのか、個人塾がいいのか」その答えは、「その子自身がどちらに行きたいと思うのか」また「その子自身が信頼してついていこうと思える先生がいるかどうか」次第なのであり、万人に共通する答えなんてないのだと私は思います。

先輩ママからもいろいろな話を聞きました。Z会、早稲アカ、駿台などの大手塾に通って合格を手にした人も、個人塾だけで合格を手にした人もどちらもたくさんいました。
でもその先輩ママの中で私が一番受験に関して師匠と仰いでいる方(Hさんと言います。娘の中学のひとつ上の学年で都立N高校に受かった子のママ)のおっしゃっていた言葉に、一番真実があるとしみじみ思います。
「うちの子は3年になってからもずっとZ会通信をやっていて、ちょっとそれで不安だっていうので自分で見つけてきた駿台のグループ作成校コースみたいのがあって、そこに行ってたけど、結局は、自習が一番重要だった、と言ってたわ」

そうなのですよ。
高校受験では(というか、中学の受験も大学の受験もそうですよね…。でも高校受験では特に)自習がもっとも大事なのであり、やるべきことも決まっている。中学の3年間で勉強したこと全てを、しっかりやっていれば、合格できる訳なのであり、だから、全く塾なしで合格する子だっているわけなのです。

塾選びの話に戻すと、そういう訳で、子どもが「自習だけでまだ十分」と感じているうちは何も強引に塾なんて行かせなくていいのだ、ということになります。でも、自習をやっていくうちに、ちょっと苦手だな…。もっと得意になるにはどうしたらいいのかな…。それを知りたいな、とか、この自習では何か足りない気がする、その足りないものを補いたい、と思うときがほぼ誰にでもやってくるのであって、本人がそう思った時こそが、塾に行くべき時ということなのでしょう。
そこで本人が大手に行っておきたいと言ったら大手に行けばいいし、町の個人塾に行きたいと言ったら個人塾に行けばいいのです。

どちらにしても、主にすべきは自習(家庭学習)であり、塾はその補助。
塾に通ってはいるけれど、自分で家で、やるべき学習を進めていなければ、塾に行ってないのと同じ(塾に行かないほうがお金かからないからまだましかも…。)ということになります。

(でも、そうは言っても、いつまでもそのスイッチが入らない、親から見ていて、このまんまじゃだめでしょ?(((((゜゜;)と心配になってきてしまい、耐えきれず塾に入れてしまう、ということもあるのでしょうね…。だとしても、本人にぎりぎり、中3の冬であっても、きちんと自分で勉強しよう!というやる気、勉強が必要だという自覚が芽生えないとどうにもこうにもならないのが高校受験かと思います)

そんなわけで、ずっとお世話になってきているY先生が昨年立ち上げた塾。娘が入ったときに既に何人も生徒がいましたが、その大半はO予備校時代から見ていた生徒たちや、他塾と掛け持ちの生徒であり、受験勉強を本格的に始めるところから最後までY先生の塾のみで難関都立高校合格を目指すというのはうちの娘が初ということになり、それだけに、期待を背負っている?というのは大袈裟ですが、きちんと合格して、実績としていただきたいところなのです。