コロナ禍で世界が混乱する中、現職総理までもコロナで命を落とし、大ピンチの日本政府がかつての日本を動かしてきた過去の偉人達をAIとホログラムで復活させた偉人内閣で再起を図る政治エンターテイメント『もしも徳川家康が総理大臣になったら』

総理に徳川家康、経済産業大臣に織田信長、財務大臣は豊臣秀吉、官房長官には坂本龍馬と日本人なら誰もが知っている人気の歴史上の人物たちのドリームチームで政治を執り行い、そんなイロモノ内閣に最初は懐疑的だった国民も、ロックダウンの断行、国民一人あたり50万円の破格の給付金、企業の出資による財源確保、尾形光琳を引き連れてワクチン開発し、それを外務大臣の足利義満が他国との交渉に使い、暴れん坊将軍吉宗が「享保の改革2.0」と称した農業計画で失業者の救済を発案などなど、それぞれの担当分野で次々と改革を行い支持率も鰻登りに上昇し、1年限定の偉人内閣は成功したかに見えたところで、この偉人内閣計画に隠されたAIのバグによる内閣崩壊の危機が訪れる展開。裏切り者の偉人は誰なのかのミステリー要素もあり、エンタメ色の強い前半と打って代わって後半はシリアスな展開に。

偉人に頼りきりの日本の人任せな体質を指摘し、他人に期待せず自分達で乗り越えよと強いメッセージの織り込まれたラストの家康の演説がこの映画で伝えたかったことなのかなと思います。★★★65点

歴史好きな方にはクスリと笑える史実のパロディ的なシーンもあって面白いかもしれませんが、個人的には変に真面目なオチになるのもなんかあまり刺さらなくて、ちょいちょい睡魔に襲われてしまいました。