TVアニメの放送終了から20年の時を経て新作劇場版映画として満を持して先週公開された『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』

ロボットアニメが苦手な私もガンダムは中学生の頃「ガンダムZZ」まではかなりハマって観ていたのですが、ガンダムSEEDのあのキャラ絵のタッチがどうも好きになれなくてユニコーンまでガンダムからは離れていた所謂宇宙世紀組です。。。

というわけで、そもそものTVアニメ「ガンダムSEED」シリーズを全く観たことがなくて、評価も蛇足だの、単なるオールスター大団円だの、アンチな意見もちらほらあったので、躊躇して先週はスルーしていましたが、ファンにはやたらと好評な感じで、周りでも結構話題になっていたので、食わず嫌いもと鑑賞しました。

相変わらずあの絵のタッチはちょっと苦手ですし、コーディネーターだのナチュラルだの耳慣れない用語もガンガン出てきますし、オーブとかファウンデーションとかそもそもどれが敵だか味方だかも初見には分かりにくいですが、スピード感のあるど派手な戦闘シーンに、モビルスーツも私でも知ってるゲルググやギャンに、ほぼ当時のままの赤いズゴック、滑らかに可変するモビルスーツとか、サイコガンダムを彷彿とさせる高火力の大型のモビルスーツとか(あれがデストロイガンダムってやつでしょうか?)めちゃめちゃ出てきますし、ミラージュコロイドとか言う光学迷彩や、レクイエムというコロニーレーザーばりの戦術兵器と中二病心をくすぐる要素も盛りだくさんで、ストーリーもSEEDを知らない私も当時の興奮を呼び覚まされてのめり込める、落とすところまで落とす闇落ちのどん底大ピンチから起死回生の反撃総力戦のクライマックスまでのノンストップの王道展開で、これぞガンダムという作品になってます

確かにファンなら待った甲斐がある1本

★★★★☆90点

ごめんなさい本当に食わず嫌いでした。。。

ただ、カッコいい戦闘シーンの数だけパイロットは命を落としているわけで、劇中も本当に誰のために戦っているのかわからないまま一般市民も容赦なく犠牲になっていく様はちょっとやりすぎというか理解に苦しみます。(実際の戦争もこんな状況なのでしょうね。。。)

個人的には遺伝子でそれぞれに与えられた道を外れない最適な生き方を強制するデスティニープランに対して、未来は自分で選んでいくものと説くラクスの演説も一意見ですし、それを望んでいる人を否定するものでもないので、その最たる宰相・オルフェ・ラム・タオも、彼の信じる、彼にとってはあるべき正義のために戦っていると見ると(戦争なのでやり方はさておき)完全に悪とも思えず、別に勝った方が正しいわけでもないのに、何も殺すまでやらなくてもいいのにと思うシーンも多く、ガンダムってそうした相対的な“正しさ”というもので争う戦争の虚しさを痛感させてくれますよね。。。

そもそもロボットで戦うのに何も危険な機体の中に乗って操縦することに拘ってるところから理解できないんですけどね。まず乗らなくても遠隔で操縦できるようにしたり、AI 技術で適切に判断もさせられるように進化していかないところからロボットアニメの理不尽さを感じるのがロボットアニメをあまり好きになれないところなのかもしれません。攻殻機動隊のタチコマとかは操縦前提ではなく、むしろ中にいた方が安全だから乗り込んでいますし、攻撃や回避もタチコマ自身で判断してるので近未来的にも実現できそうな納得感があるんですけどね。。。

2週目の特典は小冊子設定集