門井慶喜の直木賞受賞作を原作に、役所広司主演で実写映画化した『銀河鉄道の父』

タイトルの由来の「銀河鉄道の夜」や「注文の多い料理店」などでも知られる日本を代表する作家・宮沢賢治の父親の政次郎の視点で宮沢賢治の生涯と宮沢家の家族愛を描いたヒューマンドラマで、公開は先週5月5日でしたがスルーしていて、今日ちょうど舞台挨拶ライブビューイングの回とタイミングが合ったので遅れて鑑賞。

舞台挨拶は主演の政次郎役の役所広司さん、宮沢賢治役の菅田将暉さん、妹のトシ役の森七菜さん、成島監督が登壇。上映前でしたが、公開して一週間経っていることもあってか、役所広司さんが20代から60代まで、シワを消すメイクなどを駆使して演じていることや、劇中の宮沢賢治の原稿はちゃんと実際の宮沢賢治の直筆原稿を模写して菅田将暉さんが直筆で書いていて、実際に宮沢賢治記念館の直筆原稿とも見比べてほしいほど似せてるとか、トシの衣装も袴にブーツ履いてるとか、本当に細部までこだわったポイントを語られてて、レビューとかもやたらと「泣ける」「家族愛が素晴らしい」と軒並み高評価みたいでしたし、ちょっと期待しつつ鑑賞しました。

感想コメントに「開始3分で泣ける」とかありましたが、さすがにそこはハードル上げすぎでしたね(笑)

質屋の主人で厳しそうに見えて本当に子煩悩な政次郎の過保護っぷりはちょっと脚色しすぎな感じもしましたし、話の流れも一つ一つのエピソードはちょっとまったりしてる割にポンポン年月が経って急に成長していて唐突感もあり、見方によっては確かに家族愛に溢れた幸せな一家の姿なんですが、個人的には宮沢賢治の好きにさせてもらえているのに身勝手で奇天烈な振る舞いに、え?宮沢賢治ってこんなキャラなの?とドン引きしましたし、老舗の質屋でそれなりに裕福だから許されるんだろうなとか、泣けるというのも、感動というより夭逝の登場人物の最期のシーンだったりするのでそりゃあねという感じで、ラストシーンも何がしたいのかわからず。。。なんか穿った見方になりましたが、期待の方が大きかった分、私はあまりささらなかったので・・・

★★★☆70点

でも宮沢賢治の学歴とか、浄土真宗の家から日蓮宗に改宗しようとしたとか、病にかかり37歳とかの若さで亡くなっていたのかとか、色々と宮沢賢治について詳しくはなれます