29歳の若さでその生涯を終えた棋士・村山聖。西の怪童と呼ばれ、病と闘いながらも勝利に執着し、死の直前まで将棋を打ち続けた姿を描いたノンフィクション小説を映画化した『聖の青春』観てきました
将棋には全く疎い私でも知っている、当時7冠を成し遂げた羽生善治と命を削りながらも6勝8敗(不戦敗1)とほぼ互角に渡り合った村山を松山ケンイチが好演
病で浮腫んだ様子を再現するのにわざわざ体重を大幅に増やして役作りとかスゴすぎる。。。
羽生役の東出昌大がまた羽生っぽさ半端無くて再現度かなり高い気がします
二人の対局がこの映画のクライマックスですが、天才同士の闘いにこの配役は個人的にはデスノートでいう初代"L"vs新"キラ"を思い浮かべてしまいました(笑)
将棋は打てる程度のルールはわかるので理解できるかなと思いきや、高度な対局は何気ない一手が非常に意味があったりするのでついていくのに一苦労・・・
印象的だったのが、因縁の羽生との対局で、村山の"7五飛"の一手に別室の棋士たちが「すげえ村山」と感嘆の声をあげてましたが、この伝説の名手といわれる一手も正直素人目だと、飛車置いて次の一手で手前に下げただけにしか見えなかったです・・・
それでも対局の場の緊張感、遥か先の可能性を模索し、幾通りもある選択肢の中から勝利に向かう一手を選び、それでも後がなくった時に認めたくない敗けを宣言しなければならない瞬間の悔しさはひしひしと伝わってきました。9×9マスの狭い盤上でどちらかが投了するまで相手を悩ませ続ける指し合いは、下手なスポーツよりも根気と集中力と執念が必要だなと思います
負けるのは死ぬほど悔しいだから生きる時間を削ってでも勝ちたいと余命幾ばくもない村山が勝ちにこだわる姿が非常に印象的でした
もっと将棋がわかればやってることの凄さやその価値観が伝わってくるんでしょうね
私的には★★★☆65点
あんだけ体が悪いのに暴飲(しかもかなりの悪酔い)偏食(牛丼は吉野家しか食べないとか)ってちょっとあまりに不摂生で、ホントに病気なのかと思ってしまいます。。。
 
劇中でなんか大阪と東京が舞台なのに松山ケンイチ広島弁しゃべるなと思ったら、村山聖って広島の安芸郡府中町出身なんですね。ウチのヨメと同じ小学校の先輩だったようです