準備の時間 | 一期一縁  人生で一度きりのご縁を大切に

一期一縁  人生で一度きりのご縁を大切に

地域包括支援センター職員のつぶやき

こんばんは、訪問ナース真紀です。

 

今日は春のような暖かさでしたが、

大変な寒波が近づいているようです。

 

このところ、気温差が激しいせいか、

体調をこわす方が多くなっていますので、

みなさま、ご自愛くださいね。

 

 

私達の訪問看護ステーションでは、

利用者様が亡くなられた後、

霊前訪問(お悔やみ訪問)に伺います。

 

 

 

今日も年末に亡くなられた方の

お宅に伺ってきました。

 

がんで10年以上の闘病生活を

送って来られた方でした。

最後の半年は、ほぼ動くことができず、

奥様が献身的に介護されました。

 

今日、そんな闘病生活、介護生活を

振り返りながら、いろんなお話をしてきたのですが、

奥様が「突然逝ってしまう人もいるわけでしょ。

でも、うちの場合は準備期間があったから。

もう、何年も前から、折に触れ、

『俺が死んだらこうしてほしい』という話は

してきていました。それは準備期間が

あったからできたこと。

助かりました。だから、お父さんの

望みを叶えてあげることができました」

と晴れ晴れとした表情で

話てくださいました。

 

最後まで意識が

はっきりされていた方でした。

 

死の数分前に、お子さんに伝えたいことを

ご自身の言葉で伝えられ、

あっという間に旅立っていかれました。

 

 

この方は、私に本当に多くの経験と

学びを与えてくださいました。

この経験は、今後私の糧になることでしょう。

 

できれば入院してほしい。

そう思った時期もありました。

正直、できれば訪問したくないと

思っていました。

それは、私がまだ信頼関係を

築けていない時期でした。

 

でも、彼の生き様は見事でした。

最後の夜、奥様から緊急電話を頂き

駆けつけた私に彼は言いました。

「いよいよのようだよ」

 

 

こんな状況になっても、

冷静に自分の置かれた状況を

分析しているのか・・・

 

そう思いつつも、それがまた

彼らしいなあと思いました。

 

そして、そんな彼に最後の最後まで

関わらせてただくことができ、

今は感謝の気持ちしかありません。

 

「そちらの世界はどうですかはてなマーク

気になっていたお花畑はきれいでしたかはてなマーク

緑の川は無事に渡れたでしょうかはてなマーク

旧友との再会はできましたかはてなマーク

今頃、報告会していますかはてなマーク

ご縁をいただき、ありがとうございました」