ここ最近、積み木専門幼児教室と、積み木教育を取り入れている幼稚園2つで体験や見学をしてきた。
今回は、積み木専門の幼児教室での体験について書いてみたい。

プレジデントファミリーで取り上げられ、他県から幼稚園教諭も見学に訪れているという積み木専門の幼児教室。
きっかけは、全国トップの中学校に進学された息子さんをお持ちのお母様から、息子さんがそちらの積み木教育を受けられ良いものだと感じているし、七田チャイルドアカデミーから移った子もいるからぜひ体験だけでも行ってみたらとご紹介いただいたこと。

今の習い事をすぐに変更するつもりはないけれど、必要に応じて考え直していく気持ちは常に持っているので、とりあえず体験と説明を伺いに。
先生とマンツーマンで1時間ほど。

レッスンは週2以上(好きなだけ)の知育コースで、7種の積み木を中心とした教具を子どものレベルに合わせて使う。
このほか年少からは、国語、プリント、算数のコースなども追加で受講可能。

娘の年齢(2歳)では、始めは、正方形(5×5)の枠の中に色サイコロ(立方体や直方体を様々な色に塗り分けた積み木教材)を隙間なく敷き詰めるという取り組みが中心。
 
この積み木教室の体験で私の印象に最も残ったことは、
◉手出し口出しをしない→子どもの思考力を育てる
という基本姿勢。

先生は手出し口出しをしない。
与えられた積み木を使って課題どおりに作ろうが、何もしなかろうが、別の使い方をしようが基本的に放っておく。
私は何度も口出ししたくなったけれど我慢。。(^_^;)
(通常レッスンは母子分離なので親は関係ないけれど。)

そんな状況下で娘はというと、目の前に木枠と積み木があっても全然枠内に詰めようとせず。
前半はずっと先生を見つめて様子を伺ったり、先生と私の会話を聞いていた。
ただ、先生が時々、完成間近まで積めたものを娘に見せて「〇〇ちゃん、手伝って。」と差し出すとその度にそこに積み木を詰めることはする。

途中、別の教具(様々な形の立体の積み木)も箱ごと出して触っていいよと娘に声かけしてくれ、
娘はそちらに移動してから興味を示し、積み木を自分で組み合わせたりして遊んでいた。
結局、席に置かれた積み木と枠は、最後のほうになってチャチャッと1箱だけ積み木を詰めたのみで終了。

娘があまり取り組みをしなかった理由としては、
教室の雰囲気(初めての場、男性1人のみしかいない)、娘の性格(慎重派、様子を伺うタイプ、男性より女性に親しみを感じる)、指示されなかったこと、
もしかしたら与えられた取り組みに興味を持てなかったことなどがあるかもしれない。
また、積み木自体が苦手なのかもしれないし、思考力が育っていないのかもしれない。

帰宅後、私たちに「積み木、面白くなかった。」「男の先生がちょっとこわかったんだよね。」などと話していたので、それが一番の理由かもしれない。

先生は、本来10箱作れる子がレッスンの時間内に8箱しか作らないより、1箱作るのが精一杯な子ががんばって2箱作る方が良いのだという話をしていたので、娘は娘なりにやったのでこれで良いのだとも思える。

たくさん作るのが目的ではなく、自分の意思で自分で考えて取り組む姿勢の大切さを教えせられた体験になった。

ただ、娘は少し前、幼稚園でまったく同じ積み木教具を使った体験をしたことがあり、その時は、時間内に5箱以上は完成させていたので、できないわけではないのかと。
ただ、その時は先生や親からの指示や助言はあった。
先生が最初に全員に手本を見せ「これはお弁当箱だよ。ごはん、卵、ほうれん草、みんな積めてね。全部詰めたら「できました!」って手を挙げて教えてね。」と話したし、
途中途中も子どもに「ここにまだ穴ぼこあるね!」「あとちょっとだね」など声かけをしていた。
親も傍観するのではなく、同じように時々手出し口出しをしていた。
これはこれで大切なことだと思う。

でも今回の積み木教室のように、あえて作ってとは指示せず、自分から作るのを待つこと。
そして、例えば、最後の方になって残った隙間に入れようとした積み木が入らない場合、誰もヒントを与えたり手を出したりしないで、自分でほかの積み木を動かして隙間の形を変えたり、別の小さい積み木に交換してみたりすること。

そうして、どうやったらうまくいくのか、なぜできないのか、子どもが試行錯誤していく、そのような過程を経て得た成功体験の積み重ねが自分のものとなるのだ、という考え方には、非常に納得できる。

自学自習の姿勢や粘り強さ、最後まで諦めない気持ちを育てることが、この積み木教育の大きなねらいらしい。
娘にもそのような経験をさせていきたい。

娘が今通っている幼児教室では、レッスン時間内に次々とプログラムが展開されていく。
基本は、先生が見本を見せる→短い時間内に各自が取り組む、で、取り組みの時間がとても短く子どもが手などを動かさないと何も得られない。
基本的には自分で取り組んでいるけれど、先生や親は必要ならヒントを与えるし、手出し口出しして手を動かさせたり、子どもができるだけ取り組みを完成させられるように助ける。
この取り組み方法による効果は大きく、短時間で様々なことができるようになるし、子どもはそれまでに知らなかった様々な視点を得ていく。

今回、積み木教室への入会は見送ったけれど(週2回以上、今の習い事に追加して通うことは難しいので)
まずは自宅での取り組みで、このような自分で考えて取り組む時間を確保をしたいと考えているところ。

現在も、遊びの中で、娘から提案してくることや娘が主導で進めること、自分で考えて1人で集中していることは多い。
(例えば、お医者さんごっこ(医師役、看護師役、患者役、薬剤師役などを順番にやり、診察や処方などをする)、ビー玉をカゴや箱やペットボトルに分類したり入れ替える遊びや、おままごとやお人形遊びなど。)

ただ、積み木のような知能を刺激する遊びを1人でする時間はあまりない気がするので、意識的に作っていきたいなと。

ということで、とりあえず購入してみた、くもんの「わごむパターンボード」。
最近、娘が輪ゴムブームなので^ ^


積み木教室や幼稚園で取り入れられているクギ板(輪ゴムを釘に引っ掛けて図形をつくる教具)によく似た知育玩具。
クギ板では、先の変化を見通して作ったり線対称をイメージしたり、面積の仕組などを体験できるとのこと。
娘には少し早いかもしれないけれど、そのうち使ってみようかなと。


今後、このわごむパターンボードや自宅にある積み木でもよいけれど「この玩具を使う時は親は手出し口出しはしないようにする」と決めておいて、
娘に自由に主体的に取り組んでもらい、思考力を養う時間にできたらいいなと考えている。

ちなみに、体験したのと同じような正方形の枠に積み木を敷き詰める教具を用意して取り組むのも良いかなと思うけれど、
積み木教室の先生から、教室で習う場合は、自宅では同じ取り組みはしない方が良いと助言された。
そこでしかできないから子どもは喜んで集中してやるのだと言う。

我が家では今、娘の幼稚園を検討中で、同じ積み木教育を取り入れている幼稚園も候補になっているし、この積み木教室に入る可能性もないわけではないので、とりあえず別の知育玩具で思考力を養うことができたらなと考え中。

ちなみに、体験の際、積み木で算数のどのような事を学べるのか先生に聞くと、数の分解・合成はもちろん、方程式や濃度も学べるとのお話だった。

↓積み木で学べる算数の例 (乱雑ながら私のメモ)
(左) 5×5の正方形の枠内に並べた、1と4、2と3、3と2、4と1、5と0は同じ長さ。(数の分解・合成)
(右) 3と、1と2を合わせたものが同じ長さ。(数の分解・合成)
(下) 10×10の正方形の枠内に8の長さだけ積み木を入れる。(8%の水溶液)もう一つの枠には4の長さだけ積み木を入れる。(4%の水溶液) 混ぜるとどうなるか。
まず片方に積み木を合わせて入れ12になる。そうすると片方の枠内には積み木が全くなくなってしまうので、同じになるように分けると6ずつになる。(混ぜると濃度は6%になる。)
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積み木って奥が深い。