<スベクヒャン>
 
第7章 韓国ドラマ映画
95.帝王の娘スベクヒャン❸
 
 
 
今回の記事はいつも以上にとっても長いので(笑)、ドラマにご興味の有る方のみご覧下さい。
 
題名からして、さほど面白く無さそうだった(失礼)、史劇「帝王の娘 スベクヒャン」ですが、今日の放送分(72話中の42話)を視聴すると、レビュー記事を書きたくて指がウズウズしてしまい、とうとう3回目のレビューに突入してしまいました(笑)。
 
<王太子ミョンノンと>
 
今更ですが、101回目のレビュー記事はコチラにすれば良かったと後悔しきりで、正に後悔先立たずです。
軽く観ようと斜に構えて観始めたドラマでしたが、とにかく面白いです。
 
最初は私のチョイスを馬鹿にしてた、さして史劇に興味の無い我が家の家内が今や私よりハマって居ます。
まぁ、ウチの家内は単純でハマりやすいタイプなので、余り参考にはなりませんね(笑)。
 
BSが観られる環境の方、今からでも遅くは無いので、騙されたと思って観て下さい。
朝7時からなので『毎日予約(毎週予約の毎日版)』を是非お勧めします❗️
 
 
そして、「今から観るには遅すぎるのでは?」と訝(いぶか)しむ貴兄姉、とてもそんな事はございません(笑)。
私のレビュー記事を読んで頂ければ直ぐに追いつけます(本当か?)。
是非こそ、この記事と、この記事を読んだ後でも良いので、過去のレビュー記事、合わせて3個の記事を読んで下さい!
 
私の3個の記事をお読み頂けると、あらすじばかりかドラマの背景、実存人物のイメージを立体的に掴んで頂けると思います。
いつもの手前味噌なので、ご理解を。
 
↓1回目のレビュー記事はコチラ↓↓

 

 

↓↓2回目のレビュー記事はコチラ↓

 

と、偉そうに啖呵(たんか)を切りましたが、このクールが終了しても、また何処かのテレビ局で放送してくれる事でしょうから、その時にご視聴頂いても勿論結構です。

先だっても述べましたが、アマゾンプライムほか様々な配信サービスでも観る事が出来ます。
全話108話、濃縮版は72話、長く感じられるでしょうが、あっという間です。
 
前回のレビューで1話が終わるのが早く感じると述べましたが、今更ながら調べて分かった事ですが、108話バージョンは1話30分だったのです。
道理で早い筈ですね。
 
しかし、今回放送のBSーTBSバージョンは今夜知ったのですが、72話バージョンでした。
1話当たり45分程度です。
 
 
不思議ですが、韓国ドラマは1話が長いせいなのか、日本のドラマ枠に合わせる為なのか、話しを途中で区切り、1話を45分程度にまとめるバージョンが別個に存在するパターンが良く見られます。
パクポゴムの「クルミ(雲が描いた…)」「逆賊〜ホンギルドン」なども45分バージョンが存在しました。
 
その仕組み?カラクリ?を知りたいです。どなたか教えて下さい。
いっそ、テレビ局の仕事に就きましょうか?(笑)
 
 
嫌韓問題や日本俳優の反発事件などの様々な障害により、一時に比べ地上波放送は確かに減りましたが、多チャンネル時代の日本のTVに於いて、韓ドラは完全に日本に根付いたと言えるでしょう。
 
いえ、韓ドラが無いとテレビ枠が全部埋まらないのでは?と勘繰るほど、今や韓国ドラマはBS、CSの重要コンテンツ化して居ます。
 
今更、誰もが知っている事をグダグダと述べさせて頂きましたが、あくまでもここまでがインターバルです。
ここからが本番ですので、ここで飽きて画面を閉じないで下さいます様、お願い申し上げます。m(_ _)m
 
まずは現在までのあらすじを述べます。
少々長くなりますが、コチラもご容赦を。
 
<ソルランとソルヒの母親 チェファ>
 
東城トンソン王の治世が末期を迎えていた6世紀の百済。
王の暗殺を企てたペク・カの娘チェファは、密かに王の従兄のユン(のちの武寧王)と恋に落ちました。
二人は逢瀬を重ね愛と親交を深めて行きますが、やがて危機的状況を迎えます。
 
<ユンこと武寧ムニョン王>
 
トンソン王を暗殺したのが、彼女の父親ペク・カである事が判明し、その復讐に立ち上がったユンペク・カの立てこもる城と屋敷を攻め滅ぼしたのです。
 
チェファは部下のクチョンに助けられ逃げ延びますが、そこでユンの子供を出産します。
その子供の名はソルランと名づけられますが、実はユンチェファの間に生まれた、百済の王女になるべき娘で、『スベクヒャン』と名付けられる筈の娘でした。
 
<ソルランこと本物のスベクヒャン>
 
やがてチェファクチョンとの間に娘を設け、その娘をソルヒと名付けます。
 
チェファは百済の刺客(実はユン即ち武寧王の実の息子チンムが差し向けた)に殺されてしまい、死ぬ直前にその秘密を間違えて妹のソルヒに明かしてしまいました。
 
<妹のソルヒ>
 
元々、妹のソルヒは華やかな生活に憧れを抱いてましたが、ソルランの本来の名前のスベクヒャンを名乗り、まんまと武寧王(ユン)の王女となります。
 
片や、本来のスベクヒャンであるソルランは失踪した妹を探すべく、血みどろの訓練を終え、百済最高の密偵団ピムンの一員として生きる道を選びます。
 
<ピムンの苦しい訓練>
 
さて、一方の王宮でも『韓ドラアルアル』の出生の秘密がもう1つ有りました。
 
亡くなった東成トンソン王にもユンこと武寧王にも、同じ歳ほどのムスコがおり、ユンこと武寧王は王位に就くにあたり、東城トンソン王の息子チンムに殺意を抱く事を恐れ、チンムと自分の息子ミョンノンのふたりを、密かにすり替えて居たのでした。
 
<王太子ミョンノン>
 
かくして、ユン即ち武寧王のムスコがトンソン王の息子チンムとして暮らし、東成トンソン王のムスコ、ミョンノン武寧王のムスコ、王太子として生活して居ます。
その事実を知って居るのはただ1人、側近の内侍しか居ません。
そして、実の息子であるチンムは当然ながら実の父親、武寧王を憎みながら育ちます。
いつかきっと暗殺してやろうと、復讐に燃えながら。
 
<チンム>
 
こんなエピソードが有りました。
亡き父、東城トンソン王を恋しがるチンムの姿を目にした武寧王は、寝殿にチンムを呼んで、温かい言葉をかけてやります。
そして、彼がやりたがって居た昔のボードゲーム、『チョポノリ』の相手をする約束をします。
 
いつもは殺意を抱いているチンムですが、それを聞きとても喜びます。
その姿が珍しく可愛いくて、観ていて痛々しい位です。
悪役ながら、視聴者も不憫に感じ、彼に同情する事でしょう。
 
<チョポノリを誘われ喜ぶチンム>
 
武寧ムリョン王とゲームの約束をしたチンムですが、王宮に向かう途中でもめ事に遭い、機会を逃してしまいます。
翌日、チンムが王宮に行くと、武寧王はスベクヒャンを交えて家族の肖像画を描かせますが、チンムは家族として肖像画に入る事を許されず、失望のあまりスベクヒャンが偽物だと暴いて、武寧王の幸せを潰そうと企みます。
 
話しは飛んで、高句麗が侵攻して来たとの知らせが届き、王宮は騒然となります。
その昔、武寧ムリョン王の父、21代王・蓋鹵ケロ王は、高句麗の密偵であった僧侶のトリムに騙されて、旧都の漢城ハンソンを奪われ、非業の死を遂げたのでした。
 
<武寧ムニョン王>
 
高句麗側は、休戦会談を百済で開く代わりに、王女のスベクヒャンを人質として求めて来ました。
王太子ミョンノンは、ピムンで有るソルファ(実は本物のスベクヒャン)を偽物のスベクヒャンとして、ソルヒの身代わりに人質として準備させて送る事を画策します。
 
偽物として教育を受け、武寧ムリョン王と対面したソルランは、身代わりを成功させる為、自分を実の王女と思って下さいと王に告げます。
本当の親子が偽物として出会うこの対面も、事実を知る視聴者には痛々しくてたまらないシーンです。
 
<ソルランが実の父と知らず王に会う場面>
 
かくして、加林カリム城に到着し高句麗側に軟禁されるソルラン
一方、スベクヒャン(ソルヒ)は、自分の身代わりを務めた娘の特徴が姉のソルランに似ていると思い、不安を募らせますが、とうとう姉のソルランだと知ってしまいました。
 
衝撃を受けたスベクヒャン(ソルヒ)は、その娘が高句麗の密偵かも知れないと称して、自ら加林カリム城へと向かいました。
 
<裏工作を企むソルヒ>
 
さて、この2人の運命は?と言った所まで来た感じです。
 
ちょっと説明が長くなりましたが、どうでしょう?
シドニーシェルダンの様で(古い?)ドラマチックな展開では有りませんか?
 
多少のスリルとサスペンスも混ざり、ハラハラドキドキで、早く先が知りたくなります。
ダブル出生の秘密とは考えたモノで、有名な童話「王子と乞食」を掛ける2(✖️2)した様にドラマチックです。
 
<ソルラン役のソヒョンジン>
 
ソルファ演じる女優ソヒョンジンの自然な演技ガ素晴らしく、ソルヒ演じる女優ソウの憎々しい演技と外貌もこれまたハマり役です。
余りのハマりぶりに、韓国で色々とバッシングを受けたと聞きました。
悪役って可哀想です(笑)。
 
<ソルヒ演じるソウ>
 
王太子ミョンノン役の俳優がチョット老けてるのが残念だと言えば残念で、もう少し若いとベストですが、ソルファを好きながらも厳しい環境に追いやってしまうアベコベな恋心を演じるには、この位に歳が離れて居る方が自然とも言えるので、それはそれで良しです。
 
「不滅のイスンシン」で親友のリュソンリョンを演じている国王役のイジェリョンが、深い憂いを抱えて生きて居る武寧王を上手く演じて居ます。
 
<国王役のイジェリョン>
 
身から出た錆(さび)とは言え、チェファの件、スベクヒャンの件、そして息子のチンムの問題を抱えて、人の良さと哀れ感を良く醸し出して居ます。
 
今回のレビュー記事は長くなったので、史実に関する話しは止め、1つだけOSTに関する話しを。
 
<OSTの1つ>
 
「帝王の娘のスベクヒャン」のOSTは非常にインパクトが強い佳曲です。
 
現存する唯一の百済歌謡『チョンウプサ井邑詩』にリズムをつけた歌で、おぼろげなく切ない曲調が、聞けば聞く程ドラマにピッタリな感じを与えます。
 
序盤にこの歌を聞くと、父と恋人を失って逃げざるを得なかったチェファの切ない心情が感じられ、今は愛する人と百済のために一人で全ての荷物を背負って犠牲になろうとするソルランの健気(けなげ)な心境が切々と感じられる気がします。
 
「タラ〜 ノピゴム トーダーシャー
オギヤ モリゴム ピチィオシラ…」
現代語に翻訳すると、
 
달님이시여, 높이높이 돋으시어
아, 멀리멀리 비치시라!
어긔야 어강됴리
아으 다롱디리

시장에 가 계신가요.
아, 진 곳을 디딜까 두려워라!
어긔야 어강됴리

어느 것이나 다 놓아 버리십시오.
아, 내 임 가는 그 길 저물까 두려워라!
어긔야 어강됴리
아으 다롱디리
 
月よ 高く浮き上がって
その光を遠くまで 照らして下さいませ
オグィア オガンディオリ
アウ タロンダリ
 
市場に行かれたのですか?
険しい路を 歩かれるのか怖いです
オグィア オガンディオリ
 
何が有っても皆捨てて下さい
あの人の行く道が暮れるのが心配です
オグィア オガンディオリ
アウ タロンダリ
 

<OSTの元 チョンウプサ>

 

「チョンウプサ」は、貧しい行商の妻が市場に行って帰って来ない夫を待ちわびる歌と知られて居ます。
 
夫が険しい所を歩くか心配して、お月様に無事な帰還を祈る歌だと言えるでしょう。
 
愛する夫が山河を渡って、帰り道に盗賊にでも遭わぬやら心配で、家の入り口まで迎えに来ながら焦がれて待つ、若い妻のか弱い姿を描きつつ、ウラハラに女性の持つ芯の強さを併せて描いて居て、主人公ソルランの毅然とした姿にダブります。
 
OSTがドラマにピッタリハマって居る上に、重要な場面で繰り返し流れるので、クセになりそうです(笑)。
 
よろしければ、この様な百済(高麗)歌謡の世界にも想いを馳せて頂きたいです。
 
<主人公の2人>
 
どうでしょう?
今回のレビュー記事は大分普通っぽく無いですか?(笑)
 
長ったらしく、興味無い方には苦痛かも知れませんが、何卒ご理解の程を。
 
また書きたくなる時に書かせていただきます。
では。
長い文章お読みいただきありがとうございます😭
 
<参考文献>
나무위키 
ドラマ銀河 あらすじ

 

韓国ドラマ #韓国時代劇ドラマ #韓国映画

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