第7章 韓国ドラマ映画
54.ミセン未生 미생  2014
 
 
 
 
このドラマは一言で名作です。
どうしても強調したくて、太字で書いちゃいました(笑)。
韓国社会を知るのに必ず観る必要があります。
そしてとても面白いです。
見始めると吸い込まれる事間違い無しです(笑)。
私が書くべき事はこれが全てです(笑)。
 
 
ミセン未生ってどう言う意味かと思ったら
囲碁の用語で「生きても死んでも無い石」の事を指すそうな。
深い意味が有ります。
 
まずはドラマの概要を。
 
囲碁のプロ棋士を目指すも挫折し、母親のツテでソウルにある「(株)ワン」の子会社で韓国の五大大手総合商社の「(株)ワン・インターナショナル」の、ソウル本社に高卒の未経験で入社した主人公チャン・グレが職場の上司や同僚と繰り広げる出来事を中心に描いたドラマ。
 
恋愛や記憶喪失といった従前の韓国ドラマにありがちな要素が一切ないことで注目を集め、新入社員が仕事に奮闘する姿を描いたことで、放送時の韓国で「ミセンシンドローム」と呼ばれる社会現象を起こした大ヒット作品となった 。
 
日本では、2016年にフジテレビ系テレビドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』が日本語版として制作され 、漫画の邦訳版が出版された。
 
(出典 Wikipedia)
 
と、興味をそそる書き方です。
 
 
次にあらすじをどうぞ。
 
年少期から囲碁の天才と評され、プロ棋士としての将来を嘱望されていたチャン・グレは、父親の死などをきっかけにその夢を絶たれてしまう。
 
未練を残すなかアルバイトを続けていたグレは、母親のツテで大手の「ワン」の子会社で総合商社の「ワン・インターナショナル」にインターン社員としてコネ入社する。
グレはオ・サンシク課長(チーム長)率いる営業第3課に配属される。
 
 
高卒の25歳(韓国では数え年で26)で、かつまともな社会経験もないグレは、慣れない職場環境に四苦八苦するが、それでも棋士だったころの経験を思い出して活かし、次第に職場で渡り歩く術を身につけていく。
そして、グレの同期やその上司も、それぞれの仕事や職場の人間関係の苦悩を抱えながら社内や取引先での商談などで奮闘していた。
 
学歴社会や雇用形態、会社の上下関係(特に男性は兵役経験により上下関係への意識が強い)、年功序列、女性差別、汚職、セクハラ、パワハラなど、現代日本と同様な現代韓国のサラリーマンの日常を描いたリアルなストーリー。
 
(出典 Wikipedia)
 
 
このドラマ、イムシワンカンハヌルカンソラピョンヨハンと、良く知る俳優が主演なので俄然興味が湧きました。
 
特に我が家で現在イムシワンがマイブームなので興味津々でした。
 
多分カンソラを巡る主人公とカンハヌルの三角関係が主になるラブコメに近いビジネスドラマか?と高を括っていたら大きく裏切られました。
コイバナは一切出ません。
カンソラはキャリアウーマンとして悪戦苦闘する姿しか見せません。
 
 
以前観た「メンドロントトッ」のコミカルな女性経営者兼恋に悩むヒロイン役が板にハマって居たのでその延長を期待しましたが、見事なフェイントでした。
もとよりこのドラマの方が先に制作されて居ますけど。
 
イムシワンが魅力的で、初めて放り込まれたビジネスの世界でひたむきに苦闘する新入契約社員の役を好演して居ます。
 
 
囲碁の経験を生かして難関を乗り切って行くと聞いたので有り得ないミラクルを想像しましたが、そんな子供騙しは出ません。
現実に即した考え方や危機の乗り越えで、とてもリアルです。
 
ビジュアル的に最高に甘く可愛さを蓄えて居て、いじらしい程ピュアで一本気な初々しさが滲み出て居ます。
ハマり役では無いでしょうか?
 
 
あらすじにも有りますが、現代韓国社会の実際が分かります。
 
以前記事にもしましたが、カプチル(甲チル)など出て来ますし、
 
↓↓カプチル・カブル文化はコチラ↓↓↓
雇用問題、正規職と非正規職問題が全面に描かれて、理不尽さが浮かび上がります。
日本でも若者の派遣や契約社員などの非正規雇用が社会問題になって久しいので他人事では有りません。
 
その問題を全面から淡々と描いて居ます。
そしてその問題を決してキレイ事で済ませて居ません。
挑戦、挫折に次ぐ挫折がこれでもかと描かれて気分が暗くなる程です。
一言で暗いドラマです。
 
イムシワン演じる主人公のみならず4人の主要メンバーがそれぞれ仕事で抱える問題を詳しく追って行く手法は最近の「賢い医師生活」にも似た描き方です。
何度も言いますが、こちらが本家ですね(笑)。
 
 
でも、違いが有ります。
上記のドラマはストレス解消で仲間との「ツルみ」とバンド活動に逃げますが、ミセンはそう言った逃げや安易な作りをせず、1人悶々と抱え苦しみ、その都度答えを出します。
そっちの方がホントっぽいです(笑)。
 
パワハラ、セクハラの嵐で、良くキレない物だと感心する位、コチラが観ていて
不愉快になります。
 
 
私は頭に来ると上司にでも反発しますが、一流企業の社員は皆こう言う理不尽を懸命に耐えて居るのでしょうか。
頭が下がります。
 
チョッピリ切ない〇〇から、オマケでの良い話まで、お伽(とぎ)話しでは決して有りませんが、最後にホッと幸せな気持ちになります。
その時のイムシワンのイメチェンがまた上手いです。
印象って髪の毛でガラッと変わりますね。(笑)
 
私も髪の毛カツラにしてパーマでも掛けてイメチェンしようかな?なんてどうでも良いですが。
 
日本でリメイクされたとの事ですが、どうリメイクしたのか、もちろん原作には遠く及ばずでしょうが、機会有れば観てみたいです。
 
 
このドラマの良さを1/100も伝え切れませんが、現代韓国社会を深く知りたい方、
軽く上っ面の良いラブコメに飽きてシリアスな社会ドラマを観たい方、
韓国や世界のビジネス事情(のフィクションによる端くれだとは思いますが)を垣間見たい方、
主人公四人も魅力的で観る価値多いに有りです。
オ次長の存在もとっても良いです。
 
現代ドラマとしてはかなりの名作です。是非。
 
↓読書登録はこちらから↓

韓国・朝鮮よもやまばなし - にほんブログ村