<ドラマ サンガプ屋台>
第5章 韓国朝鮮の社会
3.十干とカブル文化
カブル(甲乙)文化って知ってますか?
カブル까불이ふざけ文化では有りません。
余談ですが
ドラマ「동백꽃 필 무렵 椿の花咲く頃」で
連続殺人犯のジョーカーを
カブリ까불이(ふざけた奴の意)と
呼んで居ました。
確かに犯人はふざけた奴に違い有りません。
<ドラマ 椿の花咲く頃>
カブル文化とは現在韓国で問題視されて居る
旧弊文化です。
そもそも甲乙は「甲乙丙丁戊己庚申壬癸」と
続き、『十干』と言って1〜10の数字を表す言葉です(天干とも言います) 。
陰陽五行説からなり、宇宙を構成する5つの元素と陰陽に振り分けられて居ます。
<十干の色々な意味>
方向や時間などを表す
お馴染みの十二支「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」と合わせ
年を表しますがそれについてはまた次の機会に。
↓↓十二支についてはコチラ↓↓↓
甲乙文化とは、良く不動産の契約などで
「甲は乙を云々…」と書く事から生まれた
言葉で、甲が立場が強い人、乙が立場が弱い人を指し、甲が乙に可視化された横暴や権威主義的な行為をする事、または習慣、文化を言います。
余り褒められた言葉では有りません。
そうしたワルサを俗にカプチル(甲チル:卑下的行動)と言います。
財閥などの社会的勝者と一般市民、
会社内の上下、公務員などの優位者と市民、顧客と従業員、先生と生徒、親と子など対等では無い関係に使われます。
<ポスコ乗務員暴行事件>
この問題が大きな問題になったのは日本でも有名になった「ナッツ姫事件」や2010年「ポスコ常務理事の大韓航空 乗務員暴行事件」などで、これらにより大きくクローズアップされました。
韓国でこの問題が殊更酷い訳は
①非正常的な近代化と権威主義的前社会との歪(ひず)み、特に独裁と急速な民主化の歪み、
②日本の軍国主義の残滓、
③韓国教育制度と軍隊制度の欠陥などが
言われています。
世界日報で甲乙文化の原因として
❶甲の独占的地位
❷韓国の垂直的文化、慣行
❸甲の同盟
を挙げていてこの3つを克服する事が根絶に繋がると説いています。
韓国のみならず日本でもパワハラ、セクハラ、カスハラ(カスタマーハラスメント)など、克服すべき悪習は厳然と存在します。
これらの克服が全世界的に急務と
言えるでしょう。
<ドラマ内 カブルマートにて>
ドラマサンガプ屋台のサンガプ(双甲)とは
そうした甲乙関係では無くて
お互いウィンウィン(win win)の関係を作ろうと
言う意味です。
小粒ながらとても良いドラマでした。
↓↓ドラマレビューはこちらへ↓↓↓
主人公の働くスーパーマーケットがまさに
「カブル(甲乙)マート」でした。
こちらはお客様を大事にする位の
意味合いだとは思いますが😅
<参考文献>
중앙일보 키워가고 보는 사설 갑을관계・갑을문화
세계일보 부당한 갑을관계의 세가지 이유
위키백과
나무위키
<ジョーカーは誰?>