少しまえの事、嫁さんが仕事場からたくさんお酒をいただいてきた。


銘柄を見ると、吉乃川に越の寒中梅、その他諸々。


と、その中に見慣れない「獺祭」という銘柄があった。


おや、こいつは新潟の酒じゃないねえ。


どれどれ。


「だっさい」と読むこのお酒は、ラベルをみると山口県の旭酒造という酒蔵でつくられておるのだそうです。


あさひやまって、うちの地元にも朝日酒造って酒蔵があるんですよ!

っていきんで見たところで屁の一つも出ませんが、へ~ってなもんで早速賞味~と思いましたが、ちょっとまった。


実家の親父に電話した。

ぼくの伯父に東京で医師をしている人がいるのだけれど、そこから頻繁に贈り物が実家の親父の元へ流れこんできており、そのほとんどがお酒である、ということを思い出したのだ。


実際、実家に帰ると各地のお酒を賞味する機会が非常に多かった。


で、電話で親父にこのお酒について尋ねてみると知らないという。


「熱燗で頂くと美味しいお酒が手に入りました」と吹聴。


おお、持ってこいや、と親父。


近久、瓶を抱えて実家に行ってまいります。


おっかさん、肴は烏賊の肝ぉ煮たやつがいいなあ。


と。


元親不孝モンが良く言えたもんですわ。











たばこをやめて一年以上たった。


お酒もあまり飲まない。


ギターも弾かなくなった。


あまり陽の当らない、静かな部屋で彼らは眠っている。


錆びたストリングスは黙ったまま僕を待っていた。


僕は彼らに光を与えた。ひとつずつ、語りかけるように。


JCMの真空管に火を入れ、彼らの声に耳を傾ける。


冗談ばっか言いやがって。


ネックが反りましただなんて。

みなさんこんにちは。


年末に壊れて修理にだしていた炊飯器が直らないと電気屋さんから連絡があった。

型が古くて取り替える部品が欠品しているとのこと。


仕方がないから新調することになった。


例の電気屋(と言っても家電量販店)に行き、たくさんの炊飯器を前にして悩む悩む。


テレビなら見比べればいいし、オーディオなら聴き比べればよい。


炊飯器ってどうやって選べばいいのかわからない。


ということで、今度は先回とは別の店員さんにお話を聞いた。


修理のいきさつを云々カンヌン

このまえ来た時の店員さんにはコレを勧められただの。


今回の店員さんは意外だった。

胸ポケットから手帳を取り出し、見せてくれたのは本人による最新型の炊飯器別の食べ比べデータだった。


そして現物の説明。


高い機種が必ずしもおいしく炊けるとは限らない、それぞれに一長一短があって、一番おいしく炊けて、保温しても味の低下が抑えられるのはこちらです。

と勧められたのは割と安いものだった。


一緒に行った妻は色が気に入らないとシャンパンゴールドをあしらったその炊飯器を嫌がったが、予算の三分の一程度で美味しいご飯が炊けるんだし、そもそも色でご飯を食べるわけじゃない、と俺が言って購入が決まった。


ほんとにこの色でいいの?


妻はもしかしたら店員さんの話をなにも聞いていなかったのかもしれない。


もう俺はこの炊飯器で美味しいご飯を食べているイメージでいっぱいになっていた。

そしてこの店員さんのお客の導き方にも感心した。


三日間限りのお買い得の炊飯器を見事になんの疑いも滞りもなく、俺に飯を食ってるイメージまで喚起させ買わせたのである。


あっぱれ。


帰宅後はさっそく箱から出す前に写真を撮ってネットオークションに出品した。

通常価格との差額を儲けようという魂胆だ。

さっきの電気屋でこの値段で買えるのは翌日まで。

開催日数は最短で二日。終了を待っていたら特売価格で買いそびれる。

即決にして売れなかったら一日で終了させるつもりでやった。


結果は売れなかった。


よくリサーチせずに出品したからだろう。

それに出品作業中は早く終わらせて飯を炊いてみたくて仕方がなかった。


この日の夕方は友人とそのフィアンセを自宅に招いて食事会の予定もあった。

来日して間もないアメリカ人の彼にすき焼きと、自慢の炊飯器で美味しいご飯をふるまおうって考えだ。


日本語を全く話せないアメリカ人と会話をするのは初めてだ。


俺は日本語だって語彙が少ないうえに英語なんてほとんど使い物にならない。

超ゆっくり喋ってもらってなんとなく理解ができる程度で、読み書きは中学生レべルだ。


ところが映画や歌詞で覚えた特定の単語や言い回し、ジョークなどネイティブ並みの発音に聞こえるらしく、話が弾んでくると向こうは普通の早さ、つまりご機嫌に喋ってくるというパターンがすごく多い。


こうなるとなんとか聞き取れた単語を聞き返すような会話にしかならず、もはや会話としてなりたたない。

で、今回も予想どおり。


彼は始終おとなしめ(アメリカ人としては)だったけど、ビールがすすむに連れて饒舌に。

とにかく楽しい時間が過ごせてよかった。


ところで

忘れていたご飯のはなし、店員さんの言うとおり大満足な味!

いつもピカピカにみがいて、また10年くらい使うつもりだ。


そしていつもウチの食卓を支えてくれた旧炊飯器にありがとう!