わけあって2週間ほどブログを休載したので鋭気を養いに高台寺ひらまつへ。京都市内の景色は春霞がかかってぼんやりしていた。気象情報からすると京都盆地の中で渦巻くように花粉が悪あがきしているようだ。道理で目がかゆい。

 

 

    

▲最高級料亭「土井」の佇まいのまま

 

    

▲投げてくれといわんばかりのベルナルド、受けて立とうと八坂の塔

 

それでも泡立つシャンパンを一杯。あふれでてきた観光客や修学旅行生の波を避けて高台から一息いれるのは爽快な気分になる。時計を見ると正午。シャンゼリゼにカフェで昼間からシャンパンを浴びていたサラリーマン時代を思い出す。あの頃は「あくせく働いているサラリーマン諸君、もっと働きなさい」とパリからエールを送っていたのだ。今もその気持ちは変わらない。「キミたちが頑張って働いてくれないと年金額が減るから頼むから一生懸命働いて」と哀願の精神に微妙に変化しているが。

さて目の前にはベルナルドのプレートと八坂の塔。塔に向かって皿投げをしてくれといわんばかりにさらりと置いてある。これは、ひらまつが新しく仕込んだ余興に違いない、と思って担当氏に聞いてみた。

「このお皿、八坂の塔に向かってフリスビーみたいになげるんですよね」

「堪忍してください。もうこの種類のお皿は入手できないのです」

いきなり何を言うんだこの客はという顔でbルナルドの説明を始めた。聴き終わったタイミングでパリの本店へ行ってあれこれ商品を見学した話を嫌味っぽく蘊蓄をかたむけた。

しかしなおさらアンダースローで投げたくなった。だって高雄の神護寺では3枚200円で宙に向かって皿投げができるやん。ちなみにベルナルドのこのお皿は標準的に1枚1万5000円ほど。余興としてはとても面白いと思うけど。