Greco mirage M800(Ibanez Iceman IC210)、Fender Modern Player Marauderに続いて、別のトリプルコイルピックアップの実装の話をします。

 

MusicmanのStingray Bassを強く意識したデザイン、仕様になっています。

(それもPickupコンビネーションとかあるので、アーニーボール参入以降の気がします。)

 

 

上図右の機能表(カタログから抜粋?)といくつかの内部写真から想像すると

ピックアップ周りの配線は上図左の様だと思います。

センターピックアップの位置がダミーコイルになっていて、

ハムキャンセルするためだけに使用しているところが面白いですね。

 

SWは双極双投(いわゆるDPDT)でセンターオフのスイッチを使用して

実現していると思います。

1000pFはネットに上がっていた回路図で102のコンデンサが

ついていたものがあったので、フィルタ部分の部分に入れているだけで、

特に根拠はありません。(諸元値とか回路とか怪しいかもしれない。)

 

実は今回の話は、Reverb.comにこのピックアップの

写真が載っていたのがトリガに書いています。

 

この写真を下図左に示します。

 

  1. コストの観点から「上がS極」「上がN極」「無磁極」と
    3種類のポールピースを用意する可能性は少なく、
    (たぶん磁石もアルニコ等では無くフェライトだと思います。)
    同じような無磁化のポールピースを裏から磁化していると思います。
  2. 上左写真、中央のピックアップの下に貼ってあるのは
    ボディーから浮かして留めるためのウレタンと思いますが、
    このウレタンのない写真が別の所にあって、
    並べてみるとくぼんでいるように見えます。
    ポールピースとかコイルを固定するために底板があって、
    その底板に穴があって、穴の下が空洞になっていて
    (マグネット等が入っていない)エポキシ樹脂が沈んだような気がします。
  3. とすると、マグネットはブリッジ、ネック側のポールピースの下部に
    それぞれ逆になるように入れている可能性があります。

以上、検討した内容をまとめてみました。

 

(2023/3/26 本文に合わせた構造図に変更しました。)