スピーカーとインピーダンスマッチしたケーブルの話です。
あるいみ、悪魔のケーブル、下手すりゃあ命に関わりかねない話です。

そこいらへんに転がっているLANケーブル
カテゴリー5って言うのかな?

この手のツイストペアー線の特性インピーダンスは100Ωです。
これを10本並列にすると特性インピーダンスが10Ωのケーブルが作れます。

元の特性インピーダンス=√(L/C)で
Cが並列で10C、Lも並列でL/10
全体の特性インピーダンスは1/10×√(L/C)
って感じでしょうか?

こうすると、ケーブルの特性インピーダンスが10Ωでスピーカーのインピーダンスが8Ωと
だいたいインピーダンスマッチングが取れたスピーカーケーブルが出来ます。
たぶん、ローインピーダンス出力の校内放送用のアンプ(長いそう言う負荷を想定されたアンプ)に
つなげたら伝送距離を伸ばすことが可能かも知れません。

ただ、ちょっと考えたらわかるのですが上記ツイストペアー線の静電容量は100pF/mですから、
10mの長さにすると1000pFになります。

これを10個並列につないだのと同じ容量 10nF
の負荷を接続して、発振しないことを確認したオーディオ用アンプでないと
危なくって、おいそれとはつなげられません。

80年代だったかな?ビクター?のスーパーコード?だったか、そんな感じのケーブルがあって、
不幸なことにこの時代、周波数特性競争で無茶に広帯域化され、
ダンピングファクターの競争の結果、
トリオのΣドライブとかAurexのクリーンドライブみたいに、スピーカー直前から
リモートセンシング的に帰還信号を持ってくるアンプがありました。

回路の話をすると申し訳程度のゾーベルネットワーク、アイソレータの出力に
ケーブルの容量性負荷をつないで、それを負帰還ループに入れるという
位相余裕的に危うい状態だった事が想像されます。

↑を知らずによかれと思って、ケーブルの試行錯誤していたオーディオマニアの人達がいなかったとは
考えられません。

というわけで、スピーカーとスピーカーの特性インピーダンスを合わせることは
原理的には不可能ではありませんが、
アンプの負荷条件は厳しくなるので、

絶対に試さないようにお願いします。