★ストーリー★
(上巻)
痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の信之輔と調べに乗り出す。検分にやってきた八丁堀の変わり者“ご隠居”源右衛門はその斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡骸と同じだと断言する。両者に通じる因縁とは。
(下巻)
父親が殺され、瓶屋を仕切ることになった一人娘の史乃。気丈に振る舞う彼女を信之輔は気にかけていた。一方、新兵衛の奉公先だった生薬問屋の当主から明かされた二十年前の因縁と隠された罪。正は負に通じ、負はころりと正に変わる。平四郎の甥っ子・弓之助は絡まった人間関係を解きほぐすことができるのか。
上下巻ともなかなか分厚くて読みごたえがありました
やっぱり宮部さんの時代物は面白いですねー。このシリーズは色んな出来事が起きて、それが重なり合う…ので、たまに「あれ、この人はどの出来事に関係したんだっけ」となります(笑)でもうまく収束していくから、すごい。
今回の事件は…話が進んでいくごとに登場人物へのイメージがくるくると変わっていって、そこがまた面白かった
実際の人間関係もそうだよねー、と。宮部さんの時代物は泣かされることも多いけど、今回も例にもれず。とある人の「めでたいと言うてくれんか」にやられました…ここは読んでもらいたいなぁ。そんなに大きな場面ではないかもだけど、本当にいい場面だった。
新しく出てきた、弓之助の兄、淳三郎がとてもいい…!放蕩息子で人なつこく、頭の回転もよく、そして弟思い!軽口叩いて、弓之助にも怒られるような兄だけど、実際は弟を案じてるという…そんなの私大好物です

彼の将来も気になるなぁ。長男が家を継いで、三男の彼はますます居場所がなくなってしまうわけで。えーっと、次男は婿入り、四男は分家、五男の弓之助はおそらく平四郎のとこに養子に…。江戸時代の長男以外の男子は大変だったんだろうなぁ。米食い虫と言われるのは辛い。彼がどんな道を進むのか、今後に期待!
このシリーズは読みやすいので、ぜひ『ぼんくら』『日暮らし』そしてこの『おまえさん』と読んでもらいたいです
時間があれば私も読み直したいなー…。92、93
『おまえさん』宮部みゆき
講談社文庫