☆ストーリー☆
「熱い消防馬鹿なんか真っ平御免」と言い放つ、二十歳の新米消防士・大山雄大。だが、外国人アパートを狙う連続放火事件の消火にあたったことを境に、少しずつ変化が起こる。真相に迫るうちに気づかされるのは、選んだ道の正義と誇り、そして消防士だった亡き父の思い。一人の消防士の成長を描いた傑作長編。
やっぱり、日明さんの作品は読みごたえがありますね!って言っても、読んだのはまだ3作ですが。
家の近くに消防署があるので、出動していくサイレンはよく聞くのですが、普段の勤務形態とかはもちろん知らないことばかりで…。消火活動に使った水道料金って、消防署に請求されるなんて、びっくりです。池とか公園の水を使っても、請求はくるそうです。ひえー。
という、様々な消防署・消防士に関する情報も細かく描写されていて勉強になるし、不可解な事件もあってミステリーも楽しめるし、主人公の雄大が成長していくのにドキドキできるし。一冊読む中で、様々な体験が出来ました
雄大の周りにいる人達がまた、興味深い人ばっかりで。特に謎の中年・守が!何者なんだ~気になる!結局、彼の謎は解明されなかった…くっ。後半、雄大が本音を叫ぶ場面があるのですが、自分もその場にいるような臨場感でした。本当に…ここはぜひとも読んで欲しいです。そのあと、消防車内で交わされる会話に涙が出そうになりました。
この作品でも「想像力の欠如」という言葉が出てきました。自分の身に降り懸からなければ、分からない…で、降り懸かったら、鬼の首取ったみたいな態度。読んでるだけで険しい顔になってしまいましたが、そういう人が増えてるのも事実なんですよね。救急車がタクシーがわりに呼ばれるってニュースもありましたけど、本当に馬鹿ですよ!

何だか色々考えさせられる作品でした。雄大が下した決断に、疑問や反発を感じる人もいるでしょうが、自分だったら…と考えると、すぐには答えられない問題だなと思います。
あ、ちらっとですが武本さんの名前も出ました
いつか、このシリーズと武本&瀬崎シリーズが絡むことがあったらなー。難しいかもですが
続編もあるようなので、また近いうちに読みたいです

133『鎮火報 Fire's Out』日明恩
講談社文庫
