父が亡くなった


父とは折り合いが悪く、元気だったとき喧嘩もしてしまった

私は昭和思考の父に対する苦悩がずっとあった


父が入院したと知らせがあった次の日、病院から連絡

複雑な気持ちで現実を受け入れられないまま、すぐに選択を迫られることが山のようにあり

やらなればならないこと、考えなければならないことが次から次へと沸いてくる

そのふとした合間に悲しみや後悔が沸き起こる

涙も出なかった


葬儀は母のときにしていただいたお寺さんにお願いし、

父を引き取りにきたとき、急に悲しくなって人目を気にせず号泣した

火葬場でお別れするときも、二度と会えないことが現実になり

今までの人生で一番というぐらい泣き崩れた

主人や友人が慰めてくれた


スマホには父のことを知らせる個人的な友人知人はいなかったので

葬儀はせずお経をあげていただくだけの、いたってシンプルなお見送り

お寺から火葬場に移動する5分ぐらいの時間にわざわざきてくれた友人

仕事の合間に時間をつくってくれて火葬場まで会いにきてくれた友人

父のことは母の葬儀のときに面識がある程度だったのに

私の多くないささやかな人間関係をありがたく幸せを感じた

私に頼れる身内がいないことを友人は知っているので

動揺する私のために病院までわざわざ来てくれた


さかのぼること3年前から歯の痛みで苦しんでいる訳だけど

それはとても孤独な戦いで、でも色々と見えてくるものもあって

私が友達だと信じていた関係は違うのかな…と

母が亡くなったときにすぐに連絡していた友人と、今とでは変わってしまったけれど、

疎遠だと思っていた友人に知らせたときは

「落ち着いたらゆっくり話そう」って優しい言葉をかけてくれた

私って幸せなのかも?って嬉しくもなった


母のときはぐっと悲しみを耐えたせいか、主人と二人きりになったときや、

一人のとき突然泣いたりしてそれが2ヶ月ぐらい続いたと思う

父のときは見送る人数も少ないせいか、悲しみを吐き出したので、

時々思い出しては悲しくて涙は出るもののあの時ほどではない

そうやって母の時と今を比べながら過ごしている

まだ亡くなって3日目なので、色んな手続きやら家の整理等で気が張りつめているからかもしれないけど…


家の問題が一番大きくて、賃貸アパートなので部屋の明け渡しのため、主人と二人で必死に片付けをしているけど

それが終われば背中の荷物も軽くなるだろう