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ダニエルのBEEGEEなブログ

大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

 

左が新宿・武蔵野館、右がヒューマントラスト渋谷

 試写会で一度観て、封切り当日の午前中に新宿・武蔵野館で、午後に渋谷・ヒューマントラストへと移動して観賞した。3回観てもまだ見たい。彼らの姿を、音を大画面と大音響でずうーっと感じていたい。こんなチャンスはもうないだろう。何度も言うが、BEE GEES自身の楽曲がBEE GEES自身を描いた映画のBGMとして、いやいやBGM以上のインパクトで、全身に響いてくる。途中で途切れそうにもなるアップダウンの激しい彼らの長いキャリア。そのワインディングロードを何度も乗り越え、時には怒りや悲しみといった複雑な感情を伴ったであろう彼らの歴史をたった111分のドラマにまとめ上げ、感動のストーリーにつくり上げた。それはまるで、一流の料理人による見事な包丁さばきをみているような展開だった。監督はフランク・マーシャル。

 どこを残してどこを切るか。そして、どう味付けしてどのように盛り付けるか。劇中「STAYIN' ALIVE」のドラムをループさせるために、テープを繋ぎ合わせるシーンがあったけれど、あのような巧みな技がまさにこの映画の編集でも行われたに違いない。冗長なシーンなど1つもない。聴き馴染んだ彼らの楽曲をレアな絵(画像)とデモやライヴといった異色な音源を使いながら歯切れよく変化させていく。

 正直、私のようなダイハードファン(笑)には見慣れた、或いは聴き馴染んだ音源もあるのだが、次々と繰り出されていく画面と音の構成に目を見張り、聴覚を働かせ、そのリズムに身体を揺らす以外の動作を許さなかった。例えば「YOU SHOULD BE DANCING」のデモ音源とその録音風景の映像の公開には目も耳も釘付けになった。-ROBINもBARRYも実に楽しそう。或いはショパンのピアノ旋律から生まれた「愛はきらめきの中に」が生まれた瞬間に思いを馳せ、窓から差し込む光に涙目になるブルー・ウィーバーが印象的だ。光と言えば「ブロードウェイの夜」って最初「ブロードウェイの光」だったって、本当? 面白いエピソードだ。

写真上が新宿武蔵野館、下がヒューマントラストシネマ渋谷

 そして後半「MERRY CHRISTMAS AND HAPPY NEW YEAR」のフレーズを2度やり直すANDY GIBBの鬱な表情。どれもこれも意味あるショットだ。そしてこの辺りから、悲壮感漂う結末に不覚にも目が熱くなる。この最初と最後のBARRYの語りが、この稀代の天才ソングライターチーム・BEE GEESの核となった「家族愛」を否が応でも思わせる。そして、既に名曲の仲間入りをした「BUTTERFLY(バタフライ)」の詞とメロディがあまりにも美し過ぎる。家族愛ゆえの喪失感に感極まる。やはり、これがテーマなのだろう。

 今や昔と違って座席の下をネズミがうろつくような映画館は皆無。きれいな心地よい座席に身を埋めて、優れた音響設備(ヒューマントラストシネマ渋谷とシネリーブズ梅田の音響システムの名は「オデッサ」というらしい。こんな偶然があるのだろうか--ちなみに「ODESSA」はBEE GEESの傑作アルバムのタイトル)から吐き出される音の波が多少の振動を伴って、前から横から天井からド迫力で迫ってくる。それも、大いなる楽しみの1つだ。早い話、この映画の醍醐味のひとつは映画館という巨大BOXでの音体験にあるのでは? とも考えてしまう。

 この作品で「マサチューセッツのビー・ジーズとサタデーナイトフィーバーのビー・ジーズが繋がった」「その音楽性を変えたのはクラプトンだったのか」とか、まあ、まあ驚く程たくさんの感想がSNSで語られている。嬉しい限りだ。たとえ、ひと昔もふた昔も前のように音楽雑誌やTVに取り上げられなくても、SNSの発信とその影響が映画の評判を支えている。「小さな恋のメロディ」の主役2人の来日効果もあったのだろう。大手メディアの扱いもA級じゃあなかろうか? いやいやいやいや、まだまだ満足しちゃ駄目だ。私の地元じゃ、来年1月公開。それまであと何度観れば私は満足するのだろう。

 ANDYもMAURICEもROBINもこの日本でのささやかなFEVER現象を虹の橋の向こう側で微笑んでくれているかな?

 

 

 実は観賞後、顔見知りのファンが集まり、生ビールで慰労会。実に美味かった。こんな嬉しい瞬間は本当に久々だった。SHM-CDについてはまた今度(笑)。