HAVE YOU HEARD THE WORD MAURICE GIBB | ダニエルのBEEGEEなブログ

ダニエルのBEEGEEなブログ

大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

イメージ 1
 
(今年の正月は頂きもののビールと焼酎が嬉しかった。正面のアナログLPはTHE BEATLESのコレクターズ盤LP「HAVE YOU HEARD THE WORD」、CD一番右は「STEVE & STEVIE」、その左がMAURICEプロデュースの「TIN TIN」---このCDにもボートラで「HAVE YOU ~」が----、セカンドALBUMの「ASTRAL TAXI」と、ここまでのCDがリマスター盤。BILLY LAWRIEの「SHIP IMAGINATION」、下の 2枚のCDには「HAVE YOU HEARD ~」が入っている。特に公式コンピALBUM「MAYBE SOMEONE IS DIGGING UNDERGROUND」に正式にこの曲が入っているのは凄い)
 

 

  現在、BEE GEESのコアなFANを続けている人たちの大半は彼らのコンサートで、少なからず兄弟の楽しいパフォーマンスを経験しているのだと思う。客を楽しませる、というSHOW MAN SHIP を彼らは幼いデビューの時から心得ているのだろう。FANへのレスポンス、サービスも他のアーティストでは考えにくい程、(成功しても)気取りがなく、一貫してデビュー当時と変わらない姿勢だったように思う。

 

 

  だから、2001 427日、マンハッタンのオペラハウスで行われた「LIVEBY REQUEST(ライブ バイ リクエスト、日本語版は日本コロンビアから2002 4月に発売)の様子を最初、DVDで観た時は相変わらずだと思ったし、FANとのやりとりやジョークを交えた進行具合は 3兄弟がホント、それぞれ、素敵な年の重ね方をしているということを証明していて、何より嬉しかった。音や演奏も然ることながら、観客は「大御所」「スーパースター」「伝説」となったBEE GEESというユニットとともに居ることを悦び、画面が映し出すFANの表情はどれもこれも幸せそうな笑顔に満ちている。あの場に居られたFANが今でも羨ましい。
 

 

  で、本題なのだが、実のところ、私はこのライブ映像を観て(ごくごく個人的に) 2点ばかり小さな喜びに浸っていた。 1点目は「I’VE GOTTA GET A MESSAGE TO YOU」をリクエストしたコロラド州のDONNAさんとBEE GEESとの会話。彼女の抑えきれない興奮と喜びの感情が電話越しに視聴者にも伝わってくる。「BARRY、あなたと似ている人と結婚したの」「小さな頃からの大ファン。私の名前を呼んで」と。するとBARRYが真摯に応える「DONNA」。その後だ。「OH ! DONNA  I HAD A GIRL ♪♪」と咄嗟に歌い出す。こ、この曲、RITCHIE VALENS のヒット曲「DONNA」じゃないか! 

 

 

 

 

 

  17歳の若さで夭折した(飛行機事故)RITCHIEVALENSの最初の恋人の名前。その名曲「DONNA」は事故死の翌年、全米 2位。(B面はLA BAMBA-----同名タイトルで1987年、伝記映画も製作された)この名曲をBARRYが口ずさむ。---コロラドのドナさんはなんて、幸せなんだろう。やっぱ、BARRYもこの曲知ってたんだなあ、という満足感。もっと歌ってほしかった。

 

イメージ 2
 
(こちらも再発盤SINGLE)
 
   2つ目は、冒頭 3曲目で披露される「TO LOVE SOMEBODY」紹介までのお話。古くからのBEE GEES FANだという、かのBILLY JOEL(ビリー・ジョエル)が、最初、その名を明かさず「TO LOVE SOMEBDY」をリクエストするシーン。MAURICEBILLY JOEL のモノマネをするけれど、それがBILLY そっくりだったことだ。「ははーん。なるほど」と私はその時思ったものだ。JOHN LENNON(ジョン・レノン)とBEE GEESによるセッションとまで言われた「HAVE YOU HEARD THE WORD」のJHON LENNON風のVOCAL・声の正体は間違いなくMAURICE GIBBなのだ、と。疑問が確信に変わった瞬間だったとも言える。MAURICEJOHNの物真似も上手かったという。人の特徴を瞬時に捉え、場の空気を読む特別な才能は、常にトレンディーなサウンドを取り入れるのに役立ったに違いない。そこにこそ、BEE GEESが時代の荒波を超えて生き残り、成功した所以があるんじゃないかって思えたのだ。

 

イメージ 3
 
(「HAVE YOU HEARD THE WORD」の〝再発"SINGLE。正式希少バージョンはBEACONレーベル。しかしながら、こちらもあまり見かけない)

 

既に承知の通り、いやいや、このブログでMAURICE GIBBの「RAIL ROAD」について記したのが2013 7月だった。今から 5年も前になる。

 

 

 

 
  その時「HAVE YOU HEARD THE WORD 」については少し、触れた。この分裂時期の作品を私はしばしば「散らばったピースの一片」と表現してきたが、この場合「思いのほか、きれいに大きく咲いた線香花火の火花」と言った方がピタリとくるような気がするがどうだろう。オノ・ヨーコが間違えて著作権登録を行ってしまい、BEATLESの海賊盤LPにもしっかりと、刻まれている音溝であるだけに話はBEATLES FANにも及ぶ。よりマジカルでミステリーな伝説が生まれたというわけだ

 

 

 

  実際はTIN TINのメンバー(STEVE KIPNERSTEVE GROVES)やら、BILLY LAWRIEやら、彼等が酒を飲んでワルノリしてジャムセッションしたものが偶然、録音されていた。曲自体は KIPNER GROVESのペンによるもので、強烈に響くベースは最初のVOCAL同様、MAURICEだという。その辺りの事情については「TALES OF THE BROTHERS GIBB」の265ページあたりに詳しいので興味のある向きはご確認を。

 

 

  というわけで、平成最後のお正月は、もう見飽きるほど観賞した「LIVE BY REQUEST」を見直し、RITHIE VALENSの「DONNA」や「HAVE YOU HEARD THE WORD」の45回転SINGLE盤に針を降ろしていた。考えてみれば、彼らが音楽的原点に戻り、ユニットとしてのゴールを駆け抜けていた「THIS IS WHERE I CAME IN」の頃、つまり2001年はもう約18年も前のことだ。唖然とするばかりだ。
 

 

 

本年もよろしくお願い致します。