紙の書類や写真やメモをすべてEvernoteにぶち込んでいた人間にとってOneNoteはクソ | さる消息筋の日常

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もしお気に障ったら、ごめんなさい。

注意:EvernoteプレミアムとOffece 365 Solo加入済みのOneNoteとの比較です

 

Evernoteが危ないと言われて久しい

Evernote、無料版の同期端末を2台までに制限し、有料版は値上げしてから雲行きが怪しくなり

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1606/29/news066.html

従業員の15%を解雇するなんて話もある

https://techcrunch.com/2018/09/18/evernote-just-slashed-54-jobs-or-15-percent-of-its-workforce/

 

また、

Evernoteの最高技術責任者(CTO)、最高財務責任者(CFO)、最高プライバシー責任者(CPO)、人事責任者といった重役たちが8月に相次いで同社を去っているほか、自社株を安く売却して12億ドル(約1,300億円)の資金調達を行う計画がある、と米メディアTechCrunchが報じています。
 
TechCrunchの情報源となった匿名の人物は、「Evernoteは最近6年間、有料会員数が伸びず、企業による採用も停滞している」として、現在の状況を「Evernoteは死のスパイラルの中にある」と語っています

https://iphone-mania.jp/news-225027/

こんな話もあるくらい

サービス終了も間近なのでは?という不安がよぎる

 

さらにMicrosoft謹製のEvernoteからOneNoteへの移行ツールがリリースされたりして

https://www.onenote.com/import-evernote-to-onenote?omkt=ja-JP

特にEvernote Basic(無料版)を使っていた人はOneNoteへ乗り換えた人も多いのではないか

 

私も危機感にかられてEvernoteからOneNoteへ乗り換えてみた

Officeが好きなので、すでにMicrosoftにはOffice Soloで年1万円なにがしを お布施しており

OneDriveの用量には1Tの余裕があるからだ

Evernoteに払う年5000円なにがしが節約できるかもしれないという下心があった

 

しかし使ってみて初めて分かった

OneNoteには決定的な弱点があった

アプリの使い方にもよるのかもしれないが、私の使い方にとっては致命的な弱点だ

それも複数存在するので以下に列挙する

 

1.OneNoteは検索がクソ Evernoteの10倍遅くEvernoteの10倍精度が低い

誰しもそうだと思うが私も毎日雑多な情報を処理する必要がある

例を挙げると、

・期限付きのアンケート(それも回答必須)を初めとするデスクに届く紙の書類

・領収証、航空機の搭乗券

・買い物した商品の保証書や説明書

・クレジットカードの使用控

・健康診断の結果

・日々感じたことのメモ

・予約したホテルの住所と電話番号

・バレンタインにチョコをくれた人の名前

・Webにある料理のレシピ

・気になる店

・トイレで見つけた笑える落書き

などなど…

 

デキル人は自分の頭で記憶するか、その都度速やかに漏れなく処理できるのだろうが

私にはムリだ

また、それぞれの情報を管理するのに適したアプリはあるが、

その使い分けもめんどくさい

それも私にはムリだ

 

ということで気になることはすべてEvernoteにぶち込んできた

情報の一元化といえば聞こえが良いが、要は問題の先送りである

タグ付けもノートによる分類もろくにせず、すべて既定のノートにぶち込む

紙の書類はPDFにしてこれもすべて既定のノートにぶち込む

すると何も問題は解決していないのに、なんだか何か成し遂げたような気になるから不思議だ

 

しかしその場で解決しなかった問題にはやがてツケを払わなければならない

そのとき重要なのが検索だ

 

検索は、PCによる情報管理の最も有用なところである

先の述べたように分類もタグ付けもしていないが、

Evernoteの検索ならなんとなく人の名前、日付、「源泉徴収」なんかのキーワードで

PDFもWordも写真中の文字も全部検索してくれるのだ!

無精者にとってなんとありがたいことであろうか

出張して地方の空港に降り立った時はっと気づく

「はたして俺はどこのホテルを予約していたのだろうか」

そこで役に立つのがEvernoteだ

日付とホテルで検索すれば予約完了ページが表示される

なんと頼もしいことよ

もちろんGmailを検索しても良いのだろうが、

すべてをEvernoteにぶち込んでいれば、

この情報はこのアプリ、あの情報はあのアプリ、とあれこれ探さなくていいのが

無精者にとっては楽なのだ

しかもその検索速度が速い!

無精者にとっては本当にありがたいアプリだ

 

しかしOneNoteはどうか。

同じ情報をぶち込んでいれば、同じようなことができるだろうと踏んでいたのだが、

OneNoteはとにかく検索が遅い!

体感Evernoteの10倍遅い

ホテルの住所を調べていたら電車一本乗り過ごすくらいだ

さらに精度が低い!

嫌がらせかというくらい意地悪な検索結果をよこす

だって「生年月日」で検索しても検索結果0件だよ

「生 年 月 日」みたいに間にスペースがあったらヒットしてくれないんだよ

元が役所Wordだったり紙文書だったら意味のない空白、よくあるでしょう?そこはヒットしてくれよ

また、検索結果のレビューもOneNoteは意図的かと思うくらいやりにくい

検索に関してはちょっと使ってみると使いにくさがすぐわかると思う

 

おそらくOneNoteはきれいに作ってきれいに分類されたノートを閲覧するような使い方を

想定しているのだろう

有能なMicrosoftの社員の方々にとっては、

日々パワフルな・グラフィカルな・美しいノートを作るのなんて苦でもないので、

全ての情報を一つの箱にぶち込んで、なにかあるたびにそこから必要なものを探すような

使用法は想定していないのだろう

その点Evernoteは出来の悪い・ノートをきれいに取れない顧客の気持ちが分かっているのだろう

 

2.OneNoteは同期がクソ Evernoteの10倍遅い

とにかく遅い 複数の端末で使用していると、職場のPCで新しいセクションを作成し、

15分かけて帰宅し、自宅で開こうとしても「同期が終わっていない」などと言われて開けないことすらある

 

3.OneNoteは紙の書類を取り込むのに手間をかけさせる 取り込んだと思ったらクソXPS

  Evernote+Scansnapの3倍手間が多い

https://blog.wanichan.net/entry/2016/06/02/071208

で紹介されているように、OneNoteではアプリからスキャン画像挿入ができなくなったそうだ

ScanSnapなどで取り込むときも「OneNoteへ送る」などと表記されるプリンタドライバを介さなけらばならない

これが曲者で、とりこまれたファイルはXPSだ

XPSってのはmicrosoft製のPDFだ

Acrobat readerでは開けない、汎用性の乏しいフォーマットだ

しかも苦労して(といっても1分ほどだが しかしEvernote+ScanSnapなら10秒だ)

取り込んだ書類をテキスト選択することすらできず、

全文をテキストとしてどこかにコピーするしかない

回避するには スキャン→PDFで保存→OneNoteでファイルを挿入 といった手間が必要

デスクの上に積まれた大量の紙書類を、仕事の合間の短い時間で取り込みたいのに

そんなことやってられない

 

4.OneNoteはまともにWebをクリップできずクソ

Evernoteには優秀なWebClipperがある

Webで見ていたページをおおむねそのままのレイアウトでEvernoteに保存してくれるのだ

当然jpegの位置もあまり乱れず表示してくれる

(動画は未検証、多分ムリ)

 

OneNoteにもそのマネっこのOneNote Web Clipperってのがある

https://www.onenote.com/clipper?omkt=ja-JP

が、これがまたクソ

レイアウトを崩さずクリップしようとすると、なんとページごと画像として取り込んでしまう

テキストを取り込もうとすると今度はレイアウトがめちゃ崩れる

きたなくて見返す気にならない

 

5.OneNoteはセクション(ノート)をソートすることすらできない

これに至ってはもう意味が分からない

セクションってのはEvernoteでいうところのノートだ 一つ一つの記事のこと

機能的にはやろうと思えばできるんだと思うよ?だって手動だったらを順番を入れ替えられるんだから

でもやらないそうだ 意味不明である

 

さすがにヒドイと思ったのか、OneNoteの中の人がマクロを公開してくれていますが

https://getonetastic.com/download

これもあくまで非公式扱いでいつまで使えるか分からないんだよねえ

 

 

というわけで私はまた年間5000円なにがしを死のスパイラルの渦中にあるEvernoteに払うことに決めた

もちろん、OneNoteがクソなのがその理由の第一なのだが、他に以下のような打算がある

 

1.OneNoteのクソさは実装でなんとかなる部分がある 主に検索

同期の遅さなどはどうしようもないが、最も重要な検索は大きなシステム改変なく行えるのではないか、という色気 

ただMicrosoftがOneNoteを本気で良くしよういう意思があまり感じられないのも事実

 

2.Evernote→OneNoteの移行ツールは使用に耐えるものが存在するが、その逆はない

これは逆説的だね Microsoftが作ってくれた優秀なツールのおかげでいつでもOnenNoteに移行できるのだから、Evernoteが倒産するまではEvernoteで、サービス終了のアナウンスがあれば優秀なツールでOnenNoteに移行すればヨロシイ

半端にOneNoteに移行して、あまりのクソさにEvernoteに戻った私の経験では、Onenote→Evernoteの移行はマジめんどくさい OneNoteは添付ファイルの抽出が難しいのだ PDFじゃなくてクソXPSだったりするしな

 

 

最後に

今やクラウドサービスにとって自社を守るために検閲は当然必要なことになっているようですが、

この面ではEvernoteよりMicrosoftの方が少し厳しいようですね

 

しかし!

別格にヤバいクラウドサービスがあることは皆様周知の事実です

もちろんこんな企業のサービスは選択枝に入りません

くれぐれもGoogle driveにはゴミ以外のファイルをアップしないようにご注意くださいませ

 

Google 利用規約

https://policies.google.com/terms?hl=ja

本サービスにユーザーがコンテンツをアップロード、提供、保存、送信、または受信すると、ユーザーは Google(および Google と協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成(たとえば、Google が行う翻訳、変換、または、ユーザーのコンテンツが本サービスにおいてよりよく機能するような変更により生じる派生物などの作成)、(公衆)送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります。このライセンスでユーザーが付与する権利は、本サービスの運営、プロモーション、改善、および、新しいサービスの開発に目的が限定されます。このライセンスは、ユーザーが本サービス(たとえば、ユーザーが Google マップに追加したビジネス リスティング)の利用を停止した場合でも、有効に存続するものとします。本サービスの一部では、ユーザーがそのサービスに提供したコンテンツにアクセスし、それを削除する方法が提供されることがあります。さらに本サービスの一部には、そのサービスに提供されたコンテンツの Google による利用範囲を狭める規定または設定があります。本サービスに提供するコンテンツについて、このライセンスを Google に付与するのに必要な権利を保有していることを必ずご確認ください。

今後googleがどんなに便利な、Evernoteを超えるクラウドアプリをリリースしても

飛びついてはダメですよ

特にここが怖すぎます

本サービスにユーザーがコンテンツをアップロード、提供、保存、送信、または受信すると、ユーザーは Google(および Google と協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成(たとえば、Google が行う翻訳、変換、または、ユーザーのコンテンツが本サービスにおいてよりよく機能するような変更により生じる派生物などの作成)、(公衆)送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります。

こんな悪魔的な規約を強いておきながら、最近まではGoogleの社是として、"Don't Be Evil(邪悪になるな)"ってのがあったので、割とみんなそれを信じていたのですよ

Googleが世界を征服するとしても、悪いようにはしないだろうって

しかしそのタガも外れました

 

Google、行動規範からみんなのモットー「Don't Be Evil(邪悪になるな)」を外す

https://www.gizmodo.jp/2018/05/google-removes-dontbeevil.html

 

Evernoteみたいな企業をgoogleが救う(=買収する)ことはないだろうが、

もしそうなったときには、身の振り方を考えないかんね