俺の釣り③ | Furuの天然素材

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天然だけど、やる時はやります!

ガキの頃、夏休みともなると、実家に帰省したり、家族で旅行行ったり、ディズニーランドへ行ったり…

みんな、様々なバカンスを楽しんでいたけど…


うちに限っては、そんなん一切なかった。


父親が恐かったので、俺も兄も、別にどこかへ連れて行ってほしいとも思わなかったが…

そんなガキの頃…
俺が小1か小2くらいだったかと思う。

テレビアニメで、『釣りキチ三平』の放送が始まった!

それを期に、日本全国釣りブームみたいになった!!

海釣り狂の父親は、『ついに俺の時代が来た!』っとでも言いたいかのように得意気!

ガキ共は皆、釣り師に憧れた。

んで…

兄や兄の友達も釣りに憧れを抱き…

父親が、兄・友達を海釣りに連れていった。


俺はまだ小さかったので、デビューは御預け。



父親が得意とするのは船釣り。

船酔いは付き物である。


兄は2回行ったが、2回とも激しい船酔いでグロッキー…

兄の友達面々も、全員ダウン。

ヘナチョコばかりだ!


兄も兄の友達も、二度と釣りなんかしたくない!っと思ったそうな…(笑)



そして、釣りブームも終わり…

兄も、父親の釣りに付き合わなくなった頃…

俺が5年生くらいの時かな?


『船釣り連れていってやる!』


ぶっちゃけ、行きたくもなかったが、これでおっかねぇ父親が機嫌良くなればと思い、子供ながらに接待同伴だ!(笑)


普通なら、子供を連れていくなら、東京湾の波の穏やかな場所で根魚でも釣るのが妥当かと思うが…

当時父親がハマってたのが、大アジ釣り!

逗子・葉山あたりで、ロッド&リールではなく手巻きでの釣方。

ビシ仕掛けで、水深100mくらいを狙う。

どう考えても、小5のガキが楽しむ釣りじゃない!!

父親は、自己中のB型だ!
(※B型の方ごめんなさい・笑っ)

自分のやりたい釣りを優先した!


船酔いの不安はあったが、どうやら俺は父親の遺伝子を引き継いだようで、相模湾の波なんてへのカッパだった!

今では、アジは簡単に釣れる魚だが、当時は何故かアジの数が少なかったようで、大アジはかなり貴重!

サバはアホみたいに入れ食いになったが、アジは全然釣れない。

船全体でも、1匹くらいしか上がらなかった。

っが、タイムリミット寸前で、俺の手元に僅かなアタリのような感触。

あれ?っと思い、半信半疑で巻き上げる。
100mも手で巻き上げるのは、子供にはかなりの重労働だ!


頑張って巻いてる俺を見て、父親は『きてんの??』


『いや?分からないけど、アタリのみたいのがあったから!』



そして、巻き上げ始めてから数分後、完全に魚の手応えを感じ…

現れた魚体は…


大アジだ!

船長が網を持ってすっとんで来た!

父親も大興奮!

ネットインしたのは、40㌢の立派なアジ!


満員の船の中、それを専門に狙ってる釣りキチの大人たちが全然釣れない中、クソガキの我が子が大アジを釣ったって事で、父親は大興奮!


まぁ、完全にビギナーズラックだ!


父親は、どうかしちゃうんじゃないかと思うくらい喜んでいた。


帰宅後、魚拓を取って…

父親は自分の事のように喜び、何度も何度も母親に釣れた時の状況を説明し、母親も『もう分かったから!』っとうっちゃる。

それでもまた、同じ話をリピート(笑)


よっぽど嬉しかったんだろう。


普段、俺を褒めるなんて事はなかったが、あの時はクソほど褒められた!

運動会では毎回1位なのに、褒められた事なんかない!

テストで100点取っても、まったく関心がない!

でも、大アジを釣ってめっちゃ褒めてくるなんて、なんとも父親らしい!




俺的には、当時魚嫌いだったので、晩飯のおかずがアジだってことに憂鬱だったが…(笑)


そんな父親も、2008年に他界したのだが…

亡くなる2ヶ月くらい前、病床で呟いた…

『あん時、まさかお前がアジ釣るとは思わなかったよ!』っと痩せた横顔で笑っていた。