ダクター | -匿名係長補佐/只の一人ぼっち-

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太田光さんよろしく
それ奈良美智!(←それなら良しとも!と読む)というギャグを流行らせようとしたけど、チャットの皆には嫌われてたので誰も使ってくれなかった男の...苦悩と葛藤と少しだけ優しさの日々

彼は受診器を持って待つ事は無い
ヤニで薄汚れた口の中を丁寧に見る事も無い
きっと 煤が舞うのはこの世界だけで十分だ 
そう思ってるのかもしれないね

不摂生こそが君の敵だよ
悩まず動きなさい
考える暇も与えないぐらい
とにもかくにも縦横無尽に
それが彼の口癖さ
確かに自分もとびきり悪い
ボーリングピンの様に重い身体
毎日毎日引きずりながら
毎日毎日悔んでは食らう
だから きっと眉唾者なのも分かる気がする
暫く陽の光を長い時間浴びていない
それも僕にはいけないのだろう

しかし それでも日々は忙しく
屋根のある所で歩き回ってる
もうすぐ春を迎えるけれど
いつだって汗だくで着替えを脱いで
今日も明日も洗濯機が廻る

なのに症状は続くばかりで
不安はまるでミルフィーユの層
気にして調べて 調べて気になる
それが病を抱える人の常

先生 いつも「大丈夫」ばかり
先生 僕は心病める患者
先生 それでも「気にし過ぎ」と返す
先生 僕は心病んでる患者
先生 顔を見るなり呆れて溜息
先生 僕は正常な異常者

こちらのうやむやと比例するように
病院の施設は拡大される
そちらの説得に何度となく納得
家に帰ると再び発作
お医者さんって何なんだろう
患者さんって何なんだろう
虹色の未来って何なんだろう
もうすぐ通院日がすり寄って来る
安堵と不安度は一致しない
その日が再びやって来る