Kindle Unlimitedにて

角田光代さんの本がいくつか読み放題になってます。


最近読んだ2冊↓


 ​薄闇シルエット


40歳を目前にして

揺れ動く女の気持ちを描いた本。



仕事でも恋愛でも、

何かを決断することが怖い。


決断することで、選ばなかった道を失うのが怖い。


だから与えられた選択肢を批判ばかりする。


批判しただけで

賢明な人間になったと錯覚する。

何かを決断した側の人間を見下す。


なんか、やだなぁ…


何が嫌かって

自分を見てるようで嫌だなぁ不安


結局、受け身なんだよなぁ。

変化が怖い、リスクを取るのが怖い、失敗するのが怖い。


やがて

何も持ってない自分に気づいて激しく後悔するのだ。




 幸福な遊戯


中編?三部作。

3つ目の「銭湯」が刺さった。


いわゆる「つまらない普通の毎日」が嫌で

特別な人間になりたくて

中途半端に劇団に入ってみたり

夢追い人になろうとしてみたりするけど


結局、平凡な日々を捨てられない。



夢追い人な彼氏とは別れちゃうし

ちゃんと就職して平凡な事務仕事に日々取り組んじゃうし


それでも

常になんとなく飢餓感を抱えている…みたいな。



若い頃は、目の前に無限の選択肢があるように思えて

何にでもなれると思ってた。

私が選択さえすれば。


結局、無難な道ばかり選んできて

今に至る…



夫がいて、子ども2人、

私は気ままな非正規時短、共働き。

趣味は読書。インドア。

たまに美味しいものを食べることが刺激になっている。



日本中に何百万人もいそうなスペックだ。



あーつまんないなー、

刺激がないなー

とかぼやきながらも

こんな凪な日々が嫌いじゃないから困る。


日々落ち着いているからこそ

小説という虚構の世界に没頭できるんだし。