子どもたちに正しい歴史認識を | ムササビの星空ノート

子どもたちに正しい歴史認識を

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世の中には誤った歴史教育が蔓延していると思います。

例えば受験偏重の歴史教育です。

受験の都合上、明治以降は駆け足の授業になっています。


日本人の歴史観に強い影響を与えているのは、必ずしも学校教育ばかりではありません。

むしろ、学校を卒業してからの、テレビ等のメディアによるところが、極めて大きいと思います。

中でも、NHKによるドキュメンタリー、歴史教養番組、大河ドラマは知らず知らずのうちに、私たちに強い影響を与え続けています。
ところが、この内容に著しい偏りが見られるのです。
例えば、大河ドラマ。
過去に放送された約八割は、戦国時代と幕末。
別に明治以降を取り上げてはいけない決まりはないようですが、明治以降は非常に少ないのが現状です。

日本人の歴史ロマンと言えば、・・・源平の合戦、鉢の木、川中島の決戦、信長・秀吉・家康の天下統一、忠臣蔵、幕末・・・だそうですが、まさに『ロマン』や『町おこし』以外には実際には役に立たないものばかり。

こんな知識が何の役に立つというのでしょうか?

歴史を学ぶ意義をきちんと伝えてこなかったとしか思えません。

本当に我々に必要な知識は、明治以降の歴史。

第二次大戦後から、今日までの生の歴史です。

それも欧米だけではない、近隣諸国との関係、歴史を知ることが、本当に必要なのではないでしょうか。

申し訳ないけど、『悲惨な戦争の思い出』話はもう結構です。

いい加減にしてください。

大切なのは、どうしてそのような戦争を選ばざるを得なかったのかという問題。
それを総括した上で、戦争に犠牲になった先人たちに初めて感謝と敬意が払えるのではないでしょうか。


大変に失礼な言い方ですが、私たちの祖父の世代はそれを怠ってしまいました。

せっかく、苦労の末に韓国や中国と国交を回復したにも関わらず、その努力は水泡に帰そうとしています。
国交を回復した当時、実際にかつて戦場で戦った世代同士が、同じ机について、新しい時代の関係について話し合ったのです。

その当時の両国のリーダーらの熱い想いは私たちには継承されませんでした。

今、騒がれている領土問題は、隣国の内政問題の捌け口でもあり、疎かにしてきた歴史教育の問題のつけでもあります。


学校で教育しないなら、私たち親が自分たちの子どもに、歴史を教えるしかありません。