呼吸を通じて見る人類と地球の問題解決策

私たちは、今この瞬間も休むことなく呼吸をしています。その息遣いをそっと感じてみましょう。ゆっくりと息を吸い込み、ゆっくり吐き出します。肺いっぱいにたっぷり息を吸い込んだ後は、生きるためにその息を吐き出さなければなりません。呼吸を続けるには、新しい空気を取り入れる前に、肺を満たしている空気を吐き出す必要があります。続けて吸い込めば、生命を維持することができません。生きるためには誰しも皆、吸った息を吐き出さなければなりません。

呼吸は生命です。一度吸った息と一度吐いた息を合わせて「一息」と言います。吸い込んで吐き出した一息が終わると、一つの生命が終わります。そして、新しい息を通じて、また新たな生命が始まるのです。

私たちの人生も同じです。私たちは常に成長して発展し、徐々に老いてゆき、再び来たところに戻ります。始まりと終わりは、二つではなく一つです。生命の美しさ、尊さ、神秘は、この「一つ」から生じるのです。生命はすべて、始まりと終わりの数ある繰り返しの中にあります。これが東洋の知恵であり、思想の源です。

私たちは、一日のうちにも数え切れないほど多く呼吸します。数多くの「吸う息」と「吐く息」がなければ、私たちは存在できません。しかし、いちいち呼吸を意識しなくても自然に息をしています。もし、私たちが意識して呼吸を調節しなければならないなら、今のように楽に自然に呼吸することができるでしょうか? おそらく何もできず、呼吸だけにかかっても足りないでしょう。誰も息をする方法を習ったことはありません。生まれ落ちたその瞬間から、習わずとも呼吸をしています。深い眠りに落ちても何の問題もなく息をしています。考えれば考えるほど、驚きであり、ありがたいことです。



しかし、脳教育は、人々に「息をする方法」を教えています。皮肉なことだと思われるかもしれません。脳教育は、世界中の人々に息をする方法と息の意味を伝えています。なぜなら、「息」という生命現象に込められた意味を失って生きている人が多いからです。

人種や文化は違えど、共通するものがあります。息を拠り所として人類の文化やライフが維持されるということです。私たちは同じ息を吸っている、一つの根源から出た存在です。鼻から天が入り、口から大地が入っているのです。

私たちは天と地に根ざして咲く生命です。陰と陽が出会って明るい光を作り出すように、私たちの生命は天と地の協働によって明るく咲いています。しかし今、人類はこの生命の源を失ったまま生きています。肌の色や言葉、宗教が違うという理由で、ある生命が他の生命を無残に踏みにじり、人権を侵害しています。私たちは生命の根である息を通じて、自分が今どこにいて、どこへ向かっているのかを知ることができます。

もう一度、呼吸をしてみましょう。息を吸えるだけ吸って止め、そのまま我慢してみます。人類の文化は、今まさにこの地点に来ています。人類は今、限度いっぱいまで息を吸い込んだ状態です。もう私たちは息を吐き出さなければならないところまで来ています。こんな状態でもなお競争と支配という生き方を選択しようとする人は、息を吸うだけなのと同じです。そんな人の行く末がどうなるかは言わずとも分かるでしょう。止めている息を吐き出してみましょう。

この状態で人類の歴史を持ちこたえようとするなら、少なくとも息を止める必要があります。そして、徐々にその息を吐き出さなければなりません。息を早く吸い込んだなら、その分早く吐き出すことになります。それが生命の法則です。だから、賢明な人は急がないのです。

今、選択に迫られています。このまま吸い続けるだけなのか、それとも息を止め、吐き出しながら新たな「息」をつないでいくのか。私たちが気付かなければならない理由は、生命として存在価値を高めるため、否、私たちの生存のために呼気の知恵が必要です。しかし、にわかに息を吐き出すのが良くないように、競争と支配のシステムを急に止めることはできません。ひとまず、あらゆるものが一つであることを知り、そうしながらまた互いが互いの違いを認め、尊重することから少しずつ始めるべきなのです。

現在、病んでいる地球は、人間にとって愛ではなく脅威として作用しています。水も安心して飲めず、息も思い切り吸えません。それでも指導的立場にある人々が状況を正確に見ることができず、現実の問題を依然として政治理論、経済理論、宗教の理論でだけ解決しようとします。また、専門家たちは自分の専門分野だけを見つめたまま、問題を全体的に見ようとしていないのです。

人類や地球の問題は、生命の論理でのみ解決できます。息を吸えば、おのずと吐き出すように、私たちの生命が望むほうへ、皆をともに生かすほうへ、人類文明の方向を変えるべきです。文明の方向を変えるのは、数人の優れた指導者の誕生によってできることではなく、特定の団体が解決することもできません。ある分野の専門家よりは、全体を見る洞察力のある多くの普通の人が必要です。悟りを会得した大衆が必要なのです。それゆえ、21世紀に必要なのは悟りの大衆化です。脳教育が誕生した意味がここにあります。


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