薬草・易・漢方史・漢方の知識に詳しい 濱口 昭宏 先生 に同行させてもらい、奈良のフィールド（十津川村）で「バイカオウレン（梅花黄連）」の花を見ました。
前日に電話をした折それを知り、お願いして同行させてもらいました。
無理にお願いしてしまい、申し訳ありませんでした。
バイカオウレン（梅花黄連）。
美しい白い小花、
小雪舞う風景のように見える花。
柔らかな春の訪れを告げる花、
林下に、群落となっていました。
皆で微笑んでいるように、咲いていました。
地元のかたに保護されていて、監視カメラが設置されています。
長く花を残すため、良い方策だと思います。
盗掘や、花の折り取りは、絶対におやめください。
この日の濱口先生の目的は、薬草として用いる キクバオウレン（菊葉黄連）の花を見ることだったのです。
今年は２月に入ってからも降雪があるなどして寒く、花の訪れが１０日ほど遅れている様子。
残念でしたが、目的の花は見られませんでした。
この日見たのは、バイカオウレン（梅花黄連）と、コセリバオウレン（小芹葉黄連）でした。
鉄橋を渡って…
山道を何時間も走って、この場所につきました。
（車酔いをしてしまい、ご迷惑をお掛けしました）
バイカオウレンの郷
林下の小路
もう、バイカオウレンの花が見えています。
バイカオウレンの花
ああ、こんな群落風景は見たことがない。
美しい、そして小さな、花の楽園。
バイカオウレンは日本の固有種です。
昔は、こんな風景があちこちで見られたのでしょうか。
バイカオウレン（梅花黄連／キンポウゲ科 オウレン属 多年草）
※これは薬草使用しません。薬草（生薬）として用いるのは、キクバオウレンとセリバオウレンです。
冬もその葉の青さを失わない多年草、日本の固有種であり、日本の山辺では古くからこの花姿が見られました。
可憐な白い花姿で、早春、まだ時折雪が舞う２月初旬に花を開き始めます。
白い５枚の花びらに見えるのは、「がく片」です。本来の花びらは、黄色のおしべ・めしべを思わせる棒状のものです。
林下で、花が寄り添って咲いています。おしゃべりするように、時に笑いあうように。
バイカオウレンの花 ①
バイカオウレンの花 ➁
林下の花の楽園、光は多く入って来ません。
また、午後の陽射しは５分ごとにその力を失って行くように感じます。
（光が弱いので）写真は撮りにくい状況です。短時間滞在でしたが手持ち撮影で多くの枚数を撮りましたが、ピントが合っていない写真も多く出来てしまいました。
バイカオウレンの花 ③
バイカオウレンは花の直径が２ｃｍほどのもの。
低い位置でカメラを構えます。
バイカオウレンの花 ④
ひとつ上の画像とは、撮影の際の「絞り値（F値）」が異なっています。
背景を、より、ぼかしています（F値を小さく）。
バイカオウレンの花 ⓹
バイカオウレンの花 ⑥
木漏れ日をつかまえて、バイカオウレンの花とともに撮影しました。
このときの花、このときの陽の光、そして私の命、同じものが二度と出会うことはありません。
一期一会。
バイカオウレンの花 ⑦
バイカオウレンの花の郷
カメラを携え、ここを訪れるかたがありました。
コセリバオウレン（小芹葉黄連／キンポウゲ科 オウレン属 多年草）
※キクバオウレンやセリバオウレンなどの根を、薬草（生薬）として用います。コセリバオウレンは薬用に用いません。
バイカオウレン同様、日本の固有種で、本州と、四国の太平洋側で見られます。
白い５枚の花びらに見えるのは、がく片です。その内側にある棒状のもの（８～１０）が、本来の花びら（花弁）です。
雌雄異株、雄花と（白くあっさりした作りに見える）、両性花が見られます。
花は直径１ｃｍほど、葉は３回３出複葉です（セリバオウレンは２回３出複葉、キクバオウレンは１回３出複葉）
コセリバオウレンの花 ①
コセリバオウレンの花 ②
コセリバオウレンの花 ③
山間を走るうち、車酔いしてしまいました。
濱口先生にはご迷惑をお掛けいたしました。
申し訳ありませんでした。
⇒ 濱口先生の薬草観察会（2020年 10月11日／金剛山）