ヨットに乗ってきた。
 無論のことに私が所有しているわけではない、友人に招いてもらったのだ。

クルーザーと違い、帆走すると静寂がひろがる

 乗って驚いたのは、逆風でも船が進めることだ。もちろん風に真向かいには行けないので、
風を横に受けるように帆の向きを調整する。
 真横に受ければ一番速度は出るが、それでは行きたい向きに対して90度に進んでしまい、永遠に行き着けない。そこで、向かい30度位に風を受けジグザグ航行する事となるのだ。
 おもしろいことに真後ろからの風がベストではないことだ。和船の「追い手に帆掛けてシュラシュシュシュ」というわけには行かないようだ。

 つくづく西洋人は合理的だと思う。

 向かい風を利用するわけの最大ポイントは、揚力を利用できることらしい。飛行機も離陸は向かい風でなければならないように、ヨットも揚力が働くとびっくりするくらいスイスイ進む。

 普段和の伝統に浸っているので、西洋式合理性で固められたヨットの船内外は興味深く良い体験となった。

戸田にて。Zの雲は私に何をメッセージしているのだろう?